荻野清子アニバーサリーコンサート「荻野清子GoGoコンサート〜三谷幸喜を歌おう〜」10月28日(土)放送・配信を前にレポートが到着!荻野清子のインタビューもお届け
[23/10/19]
提供元:PRTIMES
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10月28日(土)午後7時15分〜 [WOWOWライブ][WOWOWオンデマンド]
https://www.wowow.co.jp/release/006832
[画像1: https://prtimes.jp/i/1355/7476/resize/d1355-7476-a37485d07a5e22eeecbf-0.jpg ]
WOWOWでは、数多くの三谷幸喜作品を音楽で彩ってきた、作曲家でピアニストの荻野清子のアニバーサリーコンサート「荻野清子GoGoコンサート〜三谷幸喜を歌おう〜」の模様を10月28日(土)午後7:15より放送・配信する。
舞台、ミュージカル、TVドラマ、TVCMなどで作曲・編曲家として活動する一方、数々のミュージカルや、アーティストのコンサートにピアニストとして参加するなどマルチに活躍する荻野清子。三谷幸喜が手掛けた映画『ザ・マジックアワー』『ステキな金縛り』『清須会議』ではそれぞれ日本アカデミー賞優秀音楽賞を受賞。三谷作品には欠かせない存在となっている。
そんな彼女の生誕55(GoGo!)周年という節目の年に行われることとなった本コンサート。この特別な日をお祝いしようと、川平慈英、シルビア・グラブ、堀内敬子、戸田恵子、三谷幸喜がゲストで登場、さらにサプライズゲストとして、俳優の中井貴一が映像出演。荻野のピアノ演奏はもちろんのこと、荻野が所属するユニット・管鍵゛樂団!?も参加。時には舞台のセリフを再現してショウの要素をふんだんに取り入れるなど新しい試み満載のコンサートとなった。
コンサートが行われたのは2023年7月11日。場所は東京・渋谷のJZ Brat SOUND OF TOKYO。客席とステージとの距離が非常に近い、ミニマムな会場だ。そんな特別な場所で行われる、たった1日だけの超プレミアムなコンサートということで、チケットは5分で完売となった。
会場の期待が高まる中、「キヨコ・オギノ!」と高らかに謳いあげる川平のナレーションとともにコンサートはスタート。まずは2019年の舞台「愛と哀しみのシャーロック・ホームズ」から「メインテーマ」「推理」「依頼人ヴァイオレット」の三曲を披露。「名探偵ホームズの推理を音で表したい」という三谷幸喜のリクエストをもとにつくられたという楽曲は、リズミカルで、かつドラマチック。一気に物語の世界へと誘った。
その後は荻野の友人でもあるゲストが来場。まずは堀内敬子が「私たちはいつも“きよちゃん”と呼んでいるんですが、今日はあえて“荻野清子”で通します」と切り出すと、「荻野さんはこれまで本人がわからなくなっちゃうぐらいの数の舞台や映像の音楽を作ってきています。そして彼女がこれまでに最も曲を提供してきたのが三谷幸喜さん。わたしたちは、“こーちゃん”とは呼んでいないので“三谷さん”で行きます。今日は荻野清子生誕55周年を記念して彼女が関わった三谷作品の中から数々の楽曲を聴いていただき、この55年をお祝いしようと思います」とこの日の趣旨をあらためて説明。
ここで演奏されたのは、2007年上演の「コンフィダント・絆」から「知っているのは私だけ〜大丈夫ソング」と「コンフィダント・テーマ」。荻野が三谷作品に本格的に参加することになった金字塔的作品である。そしてその後は「風雲児たち」「burst!〜危険なふたり」からのナンバーを披露し、いよいよステージに三谷が登場!大喝采となった会場に向けて「本日のスペシャル・サプライズ・アメージング・ゲストの三谷幸喜です」と冗談めかした自己紹介を行った三谷は、「僕の作品に提供してくれた荻野さんの曲がかなり溜まってきました。今日こうやって皆さんに聴いていただくことになりまして、本当に感無量でございます。ぼく自身は今日はさすがにここで歌うことはありませんけれども、後見役として皆さんと一緒にこの素晴らしい55周年のライブを堪能させていただきたいと思っております」とメッセージ。
さらに「僕らは荻野清子という作曲家としての偉大なる才能を前に、忘れがちなんですけども、彼女はピアノを弾きたい人なんです」と呼びかけた三谷。そこで「荻野さんの曲はドラマチック。それはつまり言葉を代えると人間を描くということ」と前置きすると、「今日は歌うことはない」と言っていたはずの三谷がおもむろに「ガラガラ」「ただいま」「おかえりなさい、お父さん〜」と歌い始めて、会場は思わずクスクス笑い。そしてタンゴのリズムに合わせて軽妙に歌う三谷は、さらにクライマックスで「これがドラマ!これが物語!人を描くということは、こういうことなのよ! 」と朗々と歌いあげ、会場は大喝采となった。
「突然のことで驚かれたと思いますが」と語る三谷は、この曲が舞台「ショーガール」の「人間を描くということ」という曲であることを説明しようとするも、途中で「ちょっとごめんなさい。ちょっと息が……」とフーッとひと息。そんな姿に思わず笑い声が漏れる会場内。
[画像2: https://prtimes.jp/i/1355/7476/resize/d1355-7476-6f915682bc2f54cce577-1.jpg ]
続くステージには「ショーガール」の主演を勤めた川平慈英とシルビア・グラブが登壇。披露するのは「ショーガール Vol.2」からオリジナルナンバー「なりきれ」と「愛すればこそ」。「これをやる前にストーリーを説明しましょう」と切り出した三谷は、「シルビアさんはシナリオライター。深夜のホテルの一室でホンを書いているんですが、ドラマが思い浮かばなくてなかなか書けない。そんなときに配管工でやってきた川平さんがいろんな相談に乗ってくれて、夜中に2人で物語を作っていくというお話です」と解説。
さらに「そして劇中劇を2人が演じるんですが、どういう物語かというと、2人は幼なじみです」と説明するも、川平とシルビアはポカーンとした表情。「幼なじみでしたっけ?」「そんなガイドラインは初めて聞きました」と 語る二人と、三谷との噛み合わない会話に会場も大いに沸いた。そして第1部最後の曲は、2011年の舞台「国民の映画」から「メインテーマ」と「ツカツカ」。「ツカツカ」では、伸びやかで迫力のあるシルビアの歌声をサポートするために、堀内と三谷もコーラスで参加。彼らが奏でるスキャットの自由な旋律が絡み合い、客席からも自然と手拍子が。大盛り上がりのうちに、ショウの幕を下ろした。
第2部も「グッドナイト スリイプタイト」「エキストラ」「愛と哀しみのシャーロック・ホームズ」といった舞台作品や、『ザ・マジックアワー』『ギャラクシー街道』『ステキな金縛り』などの映画作品を彩った楽曲を披露。合間合間のMCでは、各々のゲストによる荻野との思い出話を披露するひとときとなった。
最後まで会場を笑いと歓声で包んだ楽しい仕掛け満載のスペシャルステージとなったが、いよいよショウもクライマックス! 最後の最後で観客に向かってあいさつをすることになった荻野は「舞台の音楽というのは、その公演が終わってしまうとなかなか演奏することありませんし、CDとかで形に残るというのは滅多にないこと。なのでそうやってだんだんと消えてしまう曲たちを集めて、何かまとめて聴いていただけるような機会があったらなと思ったのがこのコンサートのきっかけでした」と語り、「今日のメンバーというのは私の中のオールスター、ドリームチームであります。こんなメンバーでコンサートできたらいいなと1人で妄想してたことが、こんなふうに実現してしまい、夢が叶っちゃっていいのかな、どうしようという気持ちでおります」と感無量の表情。さらに「しかも皆さんからも、こんなにも褒め殺しされてわたしは大丈夫かと思っております。なので今日はわたしの生前葬だと思うことにしました。それぐらいじゃないと、耐えられない感じがします。わたし自身は100歳まで生きるつもりですけどね」と笑いながらコメント。そして最後の曲となる「子どもの事情」のメインテーマで第2部を締めくくった。
その後、アンコールでふたたびステージに集まり、口々に「楽しかった」「みんなで歌うのが気持ち良かった」と充実感をにじませる出演者たち。最後は「日本の歴史」より「カーテンコール」をみんなで大合唱。計25曲を無事に完走すると、「皆さん、これからもGoGoな毎日をお過ごしください!」という荻野の呼びかけにより、ステージは大盛り上がりのうちに幕を下ろした。
[画像3: https://prtimes.jp/i/1355/7476/resize/d1355-7476-252691256a76dba5e299-2.jpg ]
そしてコンサート終了後、あらためて荻野清子へのインタビューを敢行。その正直な思いを聞いた。
--コンサートを終えて、あらためて今、どんなお気持ちですか?
荻野:準備の時間も含めて、自分の中でも、こんな楽しい経験はなかなかないなと思うぐらい、ひたすら楽しい時間をずっと過ごしてきました。7月11日はその集大成となるくらいに、一番楽しい時間になるといいなと思っていたんですが、実際やってみたら、思ってた以上に楽しかったというか。この世の時間だったとは思えないぐらい夢の世界というか、現実離れしたような不思議な時間を味わいました。
--このコンサートにこめた思いは?
荻野:そもそも50ぐらいが人生の節目かなと思って、何かやれないだろうかと考えていたんですけど、50歳の時は何もできなかったので。かといって還暦というのも、自分の中でイメージが違うなと思って。やはり55という数字がすごい気持ちいい感じがしたので、55歳でできることをしようと意識しました。どうせやるなら自分ができることをすべてやりたいなと思いましたけど、実際にやってみたら本当にいろんなスタッフの皆さんに助けていただくことになって。ひとりではきっとこういう形ではできなかっただろうなと思います。
--今回の曲はどのようにして選ばれたのでしょうか?
荻野:やはり自分がもう1回聴きたいなと思った曲や、お客様にもう1回聴いていただきたいなと思った曲が中心ですね。ただどうしても作品の中の曲なので、曲だけ聞いて成立するのかということもありました。このメンバーでやっても面白いというか、お客さまが置いてかれない感じにできるといいなと。その作品を知らなくても楽しめるといいかな、というのは、少し考えていました。ただ選ぶのは大変ですよね。
--やはり今回は三谷さんと一緒にやってきた歴史を振り返るという気持ちもあったんじゃないですか?
それはすごくあります。特に今回は「エキストラ」や「コンフィダント・絆」といった、自分の原点みたいな曲から始まって、最新作の「笑いの大学」は入れられなかったんですけど、なんとなく自分の中で節目になっていたり、思い出深い曲は入れることができた。こういう時代を一緒に過ごしてきたなと思えるような感じにはなったと思います。
--ゲストの皆さんがみんな「きよちゃん」と呼んでいて。皆さんとの距離感の近さが印象的だったのですが。
荻野:この言い方が正しいかどうか分からないのですが。仕事仲間というよりも友達という感じがします。みんな普段から飲みに行ったり、一緒に温泉やキャンプに行ったり、といった交流がお互いにある人たちなので。まず無理を言っても聞いてもらえるというのもありますし。他の役者さんとかよりだいぶ距離は近いかもしれない。でも一緒に演奏していて、みんな本当にプロだなと思いました。お客さまを前にしたときの、エンターテイナーとしてのショウ魂というのがキラリとして、皆さんが光り輝いていたのはとっても嬉しかったですし。私の知り合いからは、なんで自分のコンサートなのにピアノが真ん中じゃないの? と言われたんですけど、実はわたしはあの奥の位置が本当に心地よくて。普段舞台でいる位置とほぼ一緒ですし、あの位置から演者さんを見ながら演奏するのが本当に落ちつく。お客さんがキラキラしている空間も気持ち良かったですし、わたしはしあわせだなと思いました。
--これから放送をご覧になる方に向けて見どころをお願いします。
荻野:いろんなお客さまから、こんなに三谷さんが歌えるとは思わなかったという言葉をいただいたので。普段、なかなか見られない三谷さんのシンガーとしてのお姿が見どころかなと思いますし、あとはあの限られた空間で行われたということもあって、自分が秘密にしていた宝物を観ていただくという気持ちが大きいですね。お芝居のセットもなく、いわゆるコンサートとして演奏したものではあるんですけど、三谷さんの作られた世界観、ストーリーはものすごく大事につくったつもりですし、役者さんたちがそれをすごく大事に表現してくださっているので、そこに流れている三谷さんのテイストも一緒に味わっていただきながら、鑑賞してもらえたら楽しいかなと思います。
★WOWOW番組情報★
「荻野清子GoGoコンサート〜三谷幸喜を歌おう〜」
放送・配信日:10月28日(土)午後7時15分〜 [WOWOWライブ][WOWOWオンデマンド]
出演者:荻野清子、川平慈英、シルビア・グラブ、堀内敬子、戸田恵子/三谷幸喜
映像出演:中井貴一
演奏:管鍵?樂団!?
番組サイト:https://www.wowow.co.jp/release/006832
★特集★
音楽で彩る〜三谷幸喜×荻野清子作品特集〜
10月28日(土)午後7:15〜
「荻野清子GoGoコンサート〜三谷幸喜を歌おう〜」
三谷幸喜「コンフィダント・絆」
収録日:2007年4月26日、29日
収録場所:東京 パルコ劇場
スタッフ・キャスト/
作・演出:三谷幸喜
音楽:荻野清子
演奏:荻野清子
出演:中井貴一、寺脇康文、相島一之、堀内敬子、生瀬勝久
「ギャラクシー街道」
監督:三谷幸喜
脚本:三谷幸喜
撮影:山本英夫
音楽:荻野清子
出演:香取慎吾、綾瀬はるか、小栗旬、優香、西川貴教、遠藤憲一、大竹しのぶ、西田敏行
https://www.wowow.co.jp/release/006832
[画像1: https://prtimes.jp/i/1355/7476/resize/d1355-7476-a37485d07a5e22eeecbf-0.jpg ]
WOWOWでは、数多くの三谷幸喜作品を音楽で彩ってきた、作曲家でピアニストの荻野清子のアニバーサリーコンサート「荻野清子GoGoコンサート〜三谷幸喜を歌おう〜」の模様を10月28日(土)午後7:15より放送・配信する。
舞台、ミュージカル、TVドラマ、TVCMなどで作曲・編曲家として活動する一方、数々のミュージカルや、アーティストのコンサートにピアニストとして参加するなどマルチに活躍する荻野清子。三谷幸喜が手掛けた映画『ザ・マジックアワー』『ステキな金縛り』『清須会議』ではそれぞれ日本アカデミー賞優秀音楽賞を受賞。三谷作品には欠かせない存在となっている。
そんな彼女の生誕55(GoGo!)周年という節目の年に行われることとなった本コンサート。この特別な日をお祝いしようと、川平慈英、シルビア・グラブ、堀内敬子、戸田恵子、三谷幸喜がゲストで登場、さらにサプライズゲストとして、俳優の中井貴一が映像出演。荻野のピアノ演奏はもちろんのこと、荻野が所属するユニット・管鍵゛樂団!?も参加。時には舞台のセリフを再現してショウの要素をふんだんに取り入れるなど新しい試み満載のコンサートとなった。
コンサートが行われたのは2023年7月11日。場所は東京・渋谷のJZ Brat SOUND OF TOKYO。客席とステージとの距離が非常に近い、ミニマムな会場だ。そんな特別な場所で行われる、たった1日だけの超プレミアムなコンサートということで、チケットは5分で完売となった。
会場の期待が高まる中、「キヨコ・オギノ!」と高らかに謳いあげる川平のナレーションとともにコンサートはスタート。まずは2019年の舞台「愛と哀しみのシャーロック・ホームズ」から「メインテーマ」「推理」「依頼人ヴァイオレット」の三曲を披露。「名探偵ホームズの推理を音で表したい」という三谷幸喜のリクエストをもとにつくられたという楽曲は、リズミカルで、かつドラマチック。一気に物語の世界へと誘った。
その後は荻野の友人でもあるゲストが来場。まずは堀内敬子が「私たちはいつも“きよちゃん”と呼んでいるんですが、今日はあえて“荻野清子”で通します」と切り出すと、「荻野さんはこれまで本人がわからなくなっちゃうぐらいの数の舞台や映像の音楽を作ってきています。そして彼女がこれまでに最も曲を提供してきたのが三谷幸喜さん。わたしたちは、“こーちゃん”とは呼んでいないので“三谷さん”で行きます。今日は荻野清子生誕55周年を記念して彼女が関わった三谷作品の中から数々の楽曲を聴いていただき、この55年をお祝いしようと思います」とこの日の趣旨をあらためて説明。
ここで演奏されたのは、2007年上演の「コンフィダント・絆」から「知っているのは私だけ〜大丈夫ソング」と「コンフィダント・テーマ」。荻野が三谷作品に本格的に参加することになった金字塔的作品である。そしてその後は「風雲児たち」「burst!〜危険なふたり」からのナンバーを披露し、いよいよステージに三谷が登場!大喝采となった会場に向けて「本日のスペシャル・サプライズ・アメージング・ゲストの三谷幸喜です」と冗談めかした自己紹介を行った三谷は、「僕の作品に提供してくれた荻野さんの曲がかなり溜まってきました。今日こうやって皆さんに聴いていただくことになりまして、本当に感無量でございます。ぼく自身は今日はさすがにここで歌うことはありませんけれども、後見役として皆さんと一緒にこの素晴らしい55周年のライブを堪能させていただきたいと思っております」とメッセージ。
さらに「僕らは荻野清子という作曲家としての偉大なる才能を前に、忘れがちなんですけども、彼女はピアノを弾きたい人なんです」と呼びかけた三谷。そこで「荻野さんの曲はドラマチック。それはつまり言葉を代えると人間を描くということ」と前置きすると、「今日は歌うことはない」と言っていたはずの三谷がおもむろに「ガラガラ」「ただいま」「おかえりなさい、お父さん〜」と歌い始めて、会場は思わずクスクス笑い。そしてタンゴのリズムに合わせて軽妙に歌う三谷は、さらにクライマックスで「これがドラマ!これが物語!人を描くということは、こういうことなのよ! 」と朗々と歌いあげ、会場は大喝采となった。
「突然のことで驚かれたと思いますが」と語る三谷は、この曲が舞台「ショーガール」の「人間を描くということ」という曲であることを説明しようとするも、途中で「ちょっとごめんなさい。ちょっと息が……」とフーッとひと息。そんな姿に思わず笑い声が漏れる会場内。
[画像2: https://prtimes.jp/i/1355/7476/resize/d1355-7476-6f915682bc2f54cce577-1.jpg ]
続くステージには「ショーガール」の主演を勤めた川平慈英とシルビア・グラブが登壇。披露するのは「ショーガール Vol.2」からオリジナルナンバー「なりきれ」と「愛すればこそ」。「これをやる前にストーリーを説明しましょう」と切り出した三谷は、「シルビアさんはシナリオライター。深夜のホテルの一室でホンを書いているんですが、ドラマが思い浮かばなくてなかなか書けない。そんなときに配管工でやってきた川平さんがいろんな相談に乗ってくれて、夜中に2人で物語を作っていくというお話です」と解説。
さらに「そして劇中劇を2人が演じるんですが、どういう物語かというと、2人は幼なじみです」と説明するも、川平とシルビアはポカーンとした表情。「幼なじみでしたっけ?」「そんなガイドラインは初めて聞きました」と 語る二人と、三谷との噛み合わない会話に会場も大いに沸いた。そして第1部最後の曲は、2011年の舞台「国民の映画」から「メインテーマ」と「ツカツカ」。「ツカツカ」では、伸びやかで迫力のあるシルビアの歌声をサポートするために、堀内と三谷もコーラスで参加。彼らが奏でるスキャットの自由な旋律が絡み合い、客席からも自然と手拍子が。大盛り上がりのうちに、ショウの幕を下ろした。
第2部も「グッドナイト スリイプタイト」「エキストラ」「愛と哀しみのシャーロック・ホームズ」といった舞台作品や、『ザ・マジックアワー』『ギャラクシー街道』『ステキな金縛り』などの映画作品を彩った楽曲を披露。合間合間のMCでは、各々のゲストによる荻野との思い出話を披露するひとときとなった。
最後まで会場を笑いと歓声で包んだ楽しい仕掛け満載のスペシャルステージとなったが、いよいよショウもクライマックス! 最後の最後で観客に向かってあいさつをすることになった荻野は「舞台の音楽というのは、その公演が終わってしまうとなかなか演奏することありませんし、CDとかで形に残るというのは滅多にないこと。なのでそうやってだんだんと消えてしまう曲たちを集めて、何かまとめて聴いていただけるような機会があったらなと思ったのがこのコンサートのきっかけでした」と語り、「今日のメンバーというのは私の中のオールスター、ドリームチームであります。こんなメンバーでコンサートできたらいいなと1人で妄想してたことが、こんなふうに実現してしまい、夢が叶っちゃっていいのかな、どうしようという気持ちでおります」と感無量の表情。さらに「しかも皆さんからも、こんなにも褒め殺しされてわたしは大丈夫かと思っております。なので今日はわたしの生前葬だと思うことにしました。それぐらいじゃないと、耐えられない感じがします。わたし自身は100歳まで生きるつもりですけどね」と笑いながらコメント。そして最後の曲となる「子どもの事情」のメインテーマで第2部を締めくくった。
その後、アンコールでふたたびステージに集まり、口々に「楽しかった」「みんなで歌うのが気持ち良かった」と充実感をにじませる出演者たち。最後は「日本の歴史」より「カーテンコール」をみんなで大合唱。計25曲を無事に完走すると、「皆さん、これからもGoGoな毎日をお過ごしください!」という荻野の呼びかけにより、ステージは大盛り上がりのうちに幕を下ろした。
[画像3: https://prtimes.jp/i/1355/7476/resize/d1355-7476-252691256a76dba5e299-2.jpg ]
そしてコンサート終了後、あらためて荻野清子へのインタビューを敢行。その正直な思いを聞いた。
--コンサートを終えて、あらためて今、どんなお気持ちですか?
荻野:準備の時間も含めて、自分の中でも、こんな楽しい経験はなかなかないなと思うぐらい、ひたすら楽しい時間をずっと過ごしてきました。7月11日はその集大成となるくらいに、一番楽しい時間になるといいなと思っていたんですが、実際やってみたら、思ってた以上に楽しかったというか。この世の時間だったとは思えないぐらい夢の世界というか、現実離れしたような不思議な時間を味わいました。
--このコンサートにこめた思いは?
荻野:そもそも50ぐらいが人生の節目かなと思って、何かやれないだろうかと考えていたんですけど、50歳の時は何もできなかったので。かといって還暦というのも、自分の中でイメージが違うなと思って。やはり55という数字がすごい気持ちいい感じがしたので、55歳でできることをしようと意識しました。どうせやるなら自分ができることをすべてやりたいなと思いましたけど、実際にやってみたら本当にいろんなスタッフの皆さんに助けていただくことになって。ひとりではきっとこういう形ではできなかっただろうなと思います。
--今回の曲はどのようにして選ばれたのでしょうか?
荻野:やはり自分がもう1回聴きたいなと思った曲や、お客様にもう1回聴いていただきたいなと思った曲が中心ですね。ただどうしても作品の中の曲なので、曲だけ聞いて成立するのかということもありました。このメンバーでやっても面白いというか、お客さまが置いてかれない感じにできるといいなと。その作品を知らなくても楽しめるといいかな、というのは、少し考えていました。ただ選ぶのは大変ですよね。
--やはり今回は三谷さんと一緒にやってきた歴史を振り返るという気持ちもあったんじゃないですか?
それはすごくあります。特に今回は「エキストラ」や「コンフィダント・絆」といった、自分の原点みたいな曲から始まって、最新作の「笑いの大学」は入れられなかったんですけど、なんとなく自分の中で節目になっていたり、思い出深い曲は入れることができた。こういう時代を一緒に過ごしてきたなと思えるような感じにはなったと思います。
--ゲストの皆さんがみんな「きよちゃん」と呼んでいて。皆さんとの距離感の近さが印象的だったのですが。
荻野:この言い方が正しいかどうか分からないのですが。仕事仲間というよりも友達という感じがします。みんな普段から飲みに行ったり、一緒に温泉やキャンプに行ったり、といった交流がお互いにある人たちなので。まず無理を言っても聞いてもらえるというのもありますし。他の役者さんとかよりだいぶ距離は近いかもしれない。でも一緒に演奏していて、みんな本当にプロだなと思いました。お客さまを前にしたときの、エンターテイナーとしてのショウ魂というのがキラリとして、皆さんが光り輝いていたのはとっても嬉しかったですし。私の知り合いからは、なんで自分のコンサートなのにピアノが真ん中じゃないの? と言われたんですけど、実はわたしはあの奥の位置が本当に心地よくて。普段舞台でいる位置とほぼ一緒ですし、あの位置から演者さんを見ながら演奏するのが本当に落ちつく。お客さんがキラキラしている空間も気持ち良かったですし、わたしはしあわせだなと思いました。
--これから放送をご覧になる方に向けて見どころをお願いします。
荻野:いろんなお客さまから、こんなに三谷さんが歌えるとは思わなかったという言葉をいただいたので。普段、なかなか見られない三谷さんのシンガーとしてのお姿が見どころかなと思いますし、あとはあの限られた空間で行われたということもあって、自分が秘密にしていた宝物を観ていただくという気持ちが大きいですね。お芝居のセットもなく、いわゆるコンサートとして演奏したものではあるんですけど、三谷さんの作られた世界観、ストーリーはものすごく大事につくったつもりですし、役者さんたちがそれをすごく大事に表現してくださっているので、そこに流れている三谷さんのテイストも一緒に味わっていただきながら、鑑賞してもらえたら楽しいかなと思います。
★WOWOW番組情報★
「荻野清子GoGoコンサート〜三谷幸喜を歌おう〜」
放送・配信日:10月28日(土)午後7時15分〜 [WOWOWライブ][WOWOWオンデマンド]
出演者:荻野清子、川平慈英、シルビア・グラブ、堀内敬子、戸田恵子/三谷幸喜
映像出演:中井貴一
演奏:管鍵?樂団!?
番組サイト:https://www.wowow.co.jp/release/006832
★特集★
音楽で彩る〜三谷幸喜×荻野清子作品特集〜
10月28日(土)午後7:15〜
「荻野清子GoGoコンサート〜三谷幸喜を歌おう〜」
三谷幸喜「コンフィダント・絆」
収録日:2007年4月26日、29日
収録場所:東京 パルコ劇場
スタッフ・キャスト/
作・演出:三谷幸喜
音楽:荻野清子
演奏:荻野清子
出演:中井貴一、寺脇康文、相島一之、堀内敬子、生瀬勝久
「ギャラクシー街道」
監督:三谷幸喜
脚本:三谷幸喜
撮影:山本英夫
音楽:荻野清子
出演:香取慎吾、綾瀬はるか、小栗旬、優香、西川貴教、遠藤憲一、大竹しのぶ、西田敏行