2016年大学入試「インターネット出願」実施状況調査 私立大の半数近くが“ネット出願”を実施!
[15/09/15]
提供元:DreamNews
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◎国公私立231大学でネット出願可能、前年の約5割増!
◎私立68大学(通信制除く)が一般入試で紙の願書を廃止!
(1)大学へのアンケート結果
―ネット出願実施校の約44%で「ネット割」を導入
旺文社『螢雪時代』編集部では、全4(6)年制大学(751大学。通信制を含む)に対し、インターネット出願(以下、ネット出願)と、それに伴う受験料割引(ネット割)の2016年(以下、16年)入試における実施についてアンケート調査を行い、9月上旬までに国公立156大学、私立521大学から回答を得た(回収率=90.1%)。
※本調査における「ネット出願」は、大学ホームページの専用画面で、入試に対しエントリー(住所・氏名等の個人情報、受験希望の学部・学科等、方式・日程等を入力し、登録または受験番号が発行される)の段階まで可能な出願(調査書、作成した出願票の印刷等を郵送して、最終的に出願完了)に限定した。
※比較対象の前年調査(2015年入試)は、国公立150大学、私立501大学の集計(回収率=87.0%)。
【調査結果の概要】
◆私立大では「(1)既に導入済み」「(2)新規導入が決定」「(3)新規導入を検討中」を合わせ、全体の約45%と半数近くを占め、15年の約32%より大幅増。一方、「(4)16年度以降の実施を検討」、「(5)導入の予定なし」はそれぞれ比率ダウン(グラフ1)。
◆国公立大では「ネット出願」実施大学は約8%に留まるが、15年の約4%より増加。
◆16年入試では、国立6大学、私立66大学がネット出願を新たに実施する(通信制大学や、留学生・帰国生・社会人等の特別入試を対象とする大学を除く)。前年比で約51%増。
◆私立大のうち、大学が集中する関東と関西の2地区を比較すると、15年度と同様、(1)(2)合計の比率は関東に対し関西の方が高く、逆に(5)の比率は関東の方が高い。
◆私立大実施校((1)(2)合計。通信制を除く)の35.7%が、ネット出願の対象となる入試で全面移行(紙の願書を廃止)。15年(21.0%)に比べ14.7ポイントアップ。
◆私立大実施校の43.7%が「ネット割」を実施。「導入の予定なし」も44.4%・・・新規実施66大学中41大学が「ネット割」なし。ただし「導入の予定なし」には、受験料を減額したまま全面移行した大学を含む。
◆ネット出願導入に適した規模は?
*各大学の15年一般入試の志願者総数で5グループ(非公表等の大学を除く)に分けて集計すると(グラフ2)、ネット出願実施校((1)(2)合計)の比率は「1万人以上」で約91%と最も高く、次いで「3千人〜1万人未満=約69%、1千人〜3千人未満=約51%、500人〜1千人未満=約40%、500人未満=約11%」と続く。規模の大きさとネット出願の導入率はほぼ比例。分岐点は前年と比べ「志願者1千人以上→500人以上」に下降(小規模大学にも普及)。
◆ネット出願を導入したおもな理由は?
*「受験生の利便性向上」(「いつでも」「どこでも」「記入ミスを未然に防げる」等)、「コストダウン」(紙の願書の製作費減、記入ミスをチェックする手間と要員の減少、等)に集約される。
◆ネット出願実施校の課題
*「紙の願書と併用」の場合、コストダウンが難しい→「全面移行」が増えた要因のひとつ。
*締切日にアクセス集中、サーバーがつながりにくくなった大学も→容量拡大・分散化で対処する予定。
◆ネット出願を導入しないおもな理由は?
*「費用対効果」(システム構築など初期投資に対し、規模の点からコストダウンの効果が見込めない)、「情報流出の懸念」(セキュリティ管理への不安)に集約される。
◆ネット割を導入しないおもな理由は?
*「最初から全面実施のため」「すでに他の受験料割引を実施」「受験料収入減を懸念」「ネット環境のない受験生との公平性」に集約される。
(2)高校の先生への調査結果
―評価は高まったが、安易な出願への懸念と、「紙の願書との併用」を望む声が多数
同時に全国各地区の高校の進路指導の先生に、ネット出願に関する意識調査を行い、74校の回答を得た。
【調査結果の概要】
*ネット出願・ネット割に対する評価(グラフ3)は「評価できる」「ある程度評価できる」を合わせ、約9割を占める。
*生徒がネット出願で使う手段→「自宅のパソコン」約58%、「本人のスマートフォン」約29%、「学校のパソコン」は約9%。
*評価できる点は、ネット出願では「記入ミスの減少」「締切日直前でも出願できる」、ネット割は「生徒の経済的負担の軽減」に集約される。
*ただし、「出願状況の把握の難しさ」「安易な出願」「個人情報の流出」を懸念する声や、「ネット環境のない受験生への配慮」を求める声が多い。・・・「紙の願書も残してほしい」との意見多数(大学側とのギャップ)
【会社概要】
社 名 : 株式会社 旺文社
代表者 : 代表取締役社長 生駒大壱
設 立 : 1931年10月1日
本 社 : 〒162-8680 東京都新宿区横寺町55 / TEL : 03-3266-6400
事業内容 : 教育・情報をメインとした総合出版と事業
U R L : http://www.obunsha.co.jp/
【本件に関するお問い合わせ先】
株式会社旺文社 総務広報グループ
TEL:03-3266-6495 FAX:03-3266-6849 E-mail:pr@obunsha.co.jp
◎私立68大学(通信制除く)が一般入試で紙の願書を廃止!
(1)大学へのアンケート結果
―ネット出願実施校の約44%で「ネット割」を導入
旺文社『螢雪時代』編集部では、全4(6)年制大学(751大学。通信制を含む)に対し、インターネット出願(以下、ネット出願)と、それに伴う受験料割引(ネット割)の2016年(以下、16年)入試における実施についてアンケート調査を行い、9月上旬までに国公立156大学、私立521大学から回答を得た(回収率=90.1%)。
※本調査における「ネット出願」は、大学ホームページの専用画面で、入試に対しエントリー(住所・氏名等の個人情報、受験希望の学部・学科等、方式・日程等を入力し、登録または受験番号が発行される)の段階まで可能な出願(調査書、作成した出願票の印刷等を郵送して、最終的に出願完了)に限定した。
※比較対象の前年調査(2015年入試)は、国公立150大学、私立501大学の集計(回収率=87.0%)。
【調査結果の概要】
◆私立大では「(1)既に導入済み」「(2)新規導入が決定」「(3)新規導入を検討中」を合わせ、全体の約45%と半数近くを占め、15年の約32%より大幅増。一方、「(4)16年度以降の実施を検討」、「(5)導入の予定なし」はそれぞれ比率ダウン(グラフ1)。
◆国公立大では「ネット出願」実施大学は約8%に留まるが、15年の約4%より増加。
◆16年入試では、国立6大学、私立66大学がネット出願を新たに実施する(通信制大学や、留学生・帰国生・社会人等の特別入試を対象とする大学を除く)。前年比で約51%増。
◆私立大のうち、大学が集中する関東と関西の2地区を比較すると、15年度と同様、(1)(2)合計の比率は関東に対し関西の方が高く、逆に(5)の比率は関東の方が高い。
◆私立大実施校((1)(2)合計。通信制を除く)の35.7%が、ネット出願の対象となる入試で全面移行(紙の願書を廃止)。15年(21.0%)に比べ14.7ポイントアップ。
◆私立大実施校の43.7%が「ネット割」を実施。「導入の予定なし」も44.4%・・・新規実施66大学中41大学が「ネット割」なし。ただし「導入の予定なし」には、受験料を減額したまま全面移行した大学を含む。
◆ネット出願導入に適した規模は?
*各大学の15年一般入試の志願者総数で5グループ(非公表等の大学を除く)に分けて集計すると(グラフ2)、ネット出願実施校((1)(2)合計)の比率は「1万人以上」で約91%と最も高く、次いで「3千人〜1万人未満=約69%、1千人〜3千人未満=約51%、500人〜1千人未満=約40%、500人未満=約11%」と続く。規模の大きさとネット出願の導入率はほぼ比例。分岐点は前年と比べ「志願者1千人以上→500人以上」に下降(小規模大学にも普及)。
◆ネット出願を導入したおもな理由は?
*「受験生の利便性向上」(「いつでも」「どこでも」「記入ミスを未然に防げる」等)、「コストダウン」(紙の願書の製作費減、記入ミスをチェックする手間と要員の減少、等)に集約される。
◆ネット出願実施校の課題
*「紙の願書と併用」の場合、コストダウンが難しい→「全面移行」が増えた要因のひとつ。
*締切日にアクセス集中、サーバーがつながりにくくなった大学も→容量拡大・分散化で対処する予定。
◆ネット出願を導入しないおもな理由は?
*「費用対効果」(システム構築など初期投資に対し、規模の点からコストダウンの効果が見込めない)、「情報流出の懸念」(セキュリティ管理への不安)に集約される。
◆ネット割を導入しないおもな理由は?
*「最初から全面実施のため」「すでに他の受験料割引を実施」「受験料収入減を懸念」「ネット環境のない受験生との公平性」に集約される。
(2)高校の先生への調査結果
―評価は高まったが、安易な出願への懸念と、「紙の願書との併用」を望む声が多数
同時に全国各地区の高校の進路指導の先生に、ネット出願に関する意識調査を行い、74校の回答を得た。
【調査結果の概要】
*ネット出願・ネット割に対する評価(グラフ3)は「評価できる」「ある程度評価できる」を合わせ、約9割を占める。
*生徒がネット出願で使う手段→「自宅のパソコン」約58%、「本人のスマートフォン」約29%、「学校のパソコン」は約9%。
*評価できる点は、ネット出願では「記入ミスの減少」「締切日直前でも出願できる」、ネット割は「生徒の経済的負担の軽減」に集約される。
*ただし、「出願状況の把握の難しさ」「安易な出願」「個人情報の流出」を懸念する声や、「ネット環境のない受験生への配慮」を求める声が多い。・・・「紙の願書も残してほしい」との意見多数(大学側とのギャップ)
【会社概要】
社 名 : 株式会社 旺文社
代表者 : 代表取締役社長 生駒大壱
設 立 : 1931年10月1日
本 社 : 〒162-8680 東京都新宿区横寺町55 / TEL : 03-3266-6400
事業内容 : 教育・情報をメインとした総合出版と事業
U R L : http://www.obunsha.co.jp/
【本件に関するお問い合わせ先】
株式会社旺文社 総務広報グループ
TEL:03-3266-6495 FAX:03-3266-6849 E-mail:pr@obunsha.co.jp