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囲碁AI、世界の壁は厚かった! 第11回UEC杯コンピュータ囲碁大会で「GLOBIS-AQZ」が惜しくも準優勝

株式会社トリプルアイズ(東京都千代田区、代表取締役:福原智)、株式会社グロービス(東京都千代田区、代表:堀義人氏)、機械学習エンジニア・山口祐氏の三者が協働して開発した囲碁AI「GLOBIS-AQZ」は、2019年12月14日(土)・15日(日)の両日、AWS Loft Tokyoにて開催された第11回UEC杯コンピュータ囲碁大会(主催:電気通信大学エンターテイメントと認知科学研究ステーション)に出場し準優勝となりました。


強豪プラグラムへの挑戦!


11回目を迎える本大会には中国、韓国からの参加もふくめ18チームが揃い、その技術を競いあいました。とくに中国から参加した「GOLAXY」は現在、世界最強といわれるテンセント社の「絶芸-Fine Art-」に8月の中信杯で勝利しており代表的な強豪プログラムのひとつです。




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衝撃的な1敗

「GLOBIS-AQZ」は14日の予選では、「GOLAXY」に敗れ6勝1敗の成績で2位通過。15日の決勝Aリーグは上位6チームによる総当たり行われました。
しかし、「GLOBIS-AQZ」は前日の予選で下した「Ray」に敗退。まさかの結果に会場に衝撃が走りました。本大会は通常の世界大会で採用される囲碁の中国ルールではなく日本ルールで行われたことの対応の遅れを指摘する声もありました。当社代表の福原は「古典的なモンテカルロ木検索のシミュレーション技術がディープラーニングの隙を突いた勝利だった」との見解を寄せました。
まさかの1敗はあったものもの、その後は順調に勝ちを重ね、優勝の行方は最終の「GOLAXY」戦にまでもつれました。ここで勝利すれば4勝1敗でならびながらも、審査基準により優勝を確定できる対戦でした。
しかし、予選の雪辱を晴らすことはできませんでした。




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トリプルアイズ代表取締役・福原智より優勝トロフィーを受け取る「GOLAXY」代表


僅差で準優勝に


「GOLAXY」は5勝0敗で見事栄冠を射止めました。
2位には3勝2敗の3チームが並び、勝ち数、ソルコフ(すべての対戦相手の勝星の合計)、SB(負かした相手の勝星の合計)も同点となり、結果、予選順位で上位であった「GLOBIS-AQZ」が準優勝となりました。

【大会結果】
上位入賞者(トリプルアイズ賞)
優勝  GOLAXY(中国)
準優勝 GLOBIS-AQZ(日本)
第3位 BaduGI(韓国)
奨励賞(AWS賞)Maru(日本)
独創賞BaduGI(韓国)




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準優勝の「GLOBIS-AQZ」山口祐氏(中央)、左:福原智、右:実行委員長の伊藤毅志氏(電気通信大学)


大会2日目の解説会は、YouTube でも生中継され王銘琬九段と大橋拓文六段が出席されました。会場には上野愛咲美・女流2冠のほか、多くの若手プロ棋士の姿が見られ急遽、登壇。会場を沸かせました。

上位入賞者にはトリプルアイズ代表・福原智より「トリプルアイズ賞」として表彰状・盾・賞金、そして囲碁AIソフト『入神の囲碁』(発売:マイナビ出版)が授与されました。




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解説で会場を沸かせた王銘琬九段(左)、上野愛咲美女流2冠(中央)、大橋拓文六段(右)


UEC杯コンピュータ囲碁大会とは


2007年より電気通信大学「エンターテイメントと認知科学研究ステーション」主催により開催されてきた「UEC杯コンピュータ囲碁大会」は、2017年3月の第10回大会をもって一区切りとし、囲碁将棋チャンネル主催という形で、「AI竜星戦」が2017年、2018年に開催されました。今年は、再び「エンターテイメントと認知科学研究ステーション」が主催となり、新たに株式会社トリプルアイズが協賛することとなりました。

大会ウェブサイト http://entcog.c.ooco.jp/entcog/new_uec/

GLOBIS-AQZとは


GLOBIS-AQZは、2018年9月に発足した囲碁AIの開発プロジェクト。グロービスが主体となり、トリプルアイズと山口祐氏による共同開発、日本棋院の協力の下、若手囲碁棋士育成を行います。また本プロジェクトでは、産総研と「高性能計算機を用いた強化学習モデルの最適化に関する研究」を共同で行います。将来的には、開発されたプログラムをオープン化し一般の利用を進めるなど、広い視野でのプロジェクト展開が考えられています。


コンピュータ囲碁の開発はAI研究のベンチマーク


コンピュータ囲碁は現在のAIブームの大きな火付け役であるとともに、AI技術の限界や応用分野を考える上で、重要な研究テーマとなっています。
トリプルアイズでは、2014年から囲碁AI開発を進めてきました。囲碁の19×19という盤上に展開される膨大な選択肢を前に、AI研究が問われるのは技術力であり、同時に技術の優劣は囲碁の勝敗にそのまま反映されます。
トリプルアイズが2019年に開発した画像認識プラットフォームAIZEも、囲碁AI研究でのディープラーニング技術によって生み出された成果です。
コンピュータ囲碁の世界大会は、人工知能研究のベンチマークとして機能しています。今年はどんなドラマが生まれるのか、勝負の行方とともに、AI技術の現在地を確認するうえでも注目されます。


囲碁AIの研究から生まれた画像認識プラットフォームAIZE


トリプルアイズが取り組んできた囲碁AIの研究から、画像認識プラットフォームAIZEが誕生しました。AIZEはディープラーニングによる画像認識プラットフォームです。カメラからクラウドに画像データを送信し、ディープラーニングの手法でAI(人工知能)が解析します。AIZEは世界最大級の500以上の顔の特徴量によって認証率を高めており、正面画像であれば99%の認証率となっています。
顔は人のアイデンティティそのものであり、AIが顔を認識できればIDもパスワードも不要な世界が実現します。また、AIZEは専門家の目を代替することで、医療介護、保守点検、小売流通など人手不足の解消に役立ちます。さらに画像認識は言語や情報リテラシーの障壁がないことから、外国人や高齢者が増加する社会で利便性を発揮します。



配信元企業:株式会社トリプルアイズ
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