【国内初*1】 PTPを利用した放送TS信号のIP伝送実証実験に成功 〜SFN放送ネットワーク構築に期待〜
[21/03/18]
提供元:DreamNews
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株式会社メディアリンクス
セイコーソリューションズ株式会社
株式会社毎日放送
株式会社メディアリンクス(代表取締役社長 菅原司、本社:川崎市)とセイコーソリューションズ株式会社(代表取締役社長 関根淳、本社:千葉市)と株式会社毎日放送(代表取締役社長 三村景一、本社:大阪市)は、「PTP*2を利用した放送TS信号*3のIP伝送実証実験」に成功しました。これまでGPSを用いた独立同期方式でのIP伝送実験は実績がありますが、今回のPTPを利用した従属同期方式での伝送成功は国内で初めてです。地上デジタル放送中継ネットワークの冗長化は災害時等の放送の継続にも非常に重要であり、従属同期方式を採用している放送局にとっては大掛かりな改修をすることなく、SFN*4を構築している親局、中継局といった送信所への伝送が実現可能となります。
今後、海上伝搬、遠距離異常伝搬などの不安定伝送路に代わる新たなルートとしても期待でき、仮に見通しがない送信所間も新たにマイクロ基地局を建設しなくても、短時間で構築できます。
引き続きIPとPTPをベースとしたSFNの実現に向けて、各種検証に取り組んで参ります。
今回の実験は、メディアネットワークの高い技術力を持っているメディアリンクスと、放送業界のIP化システムに欠かせないPTP同期をサポートするセイコーソリューションズ、そして近畿広域圏で地上基幹放送事業を行う毎日放送の3社が協業して実現しました。
2021年1〜2月に毎日放送の施設内で実施した実験の概要と結果は下記の通りです。
*1 2021年3月 3社調べ
記
直結実験(毎日放送本社内の直結確認、非常用送信機を使用した変復調検証)と、伝送実験(毎日放送本社・生駒送信所間の専用線を用いた長距離伝送安定検証)の2系統で実施。
本社テレビマスターの基準信号をセイコーソリューションズのPTP グランドマスタークロック(TS-2950)にてSMPTE ST2059*5準拠のPTP に変換して伝送、テレビマスターの放送TS信号をメディアリンクスのマルチメディア伝送装置(以下、MDP3020 SFN)でSMPTE ST2022-2*6に準拠したIPパケットにして伝送、一方、伝送先のMDP3020 SFN で放送TS 信号と基準信号に同期した10MHz を出力し、後段に伝送。
【直結実験】 テレビマスター内でMDP3020 SFNを送受直結し、地上デジタル放送(ISDB-T方式)用に変復調しました。本社屋上にある非常用送信機を実際用い、OFDM変調したRF信号を復調し、テレビ受像機に映し出すとともに、テレビマスター内でTSレベルでの解析もおこない、問題ないことを確認しました。
【伝送実験】 本社から生駒送信所までの既設専用線を用いて伝送し、PTP同期精度については、セイコーソリューションズのPTP スレーブ機(TS-1550)で出力したOffset From Master*7の測定値を参考にしました。その結果、SFNを構築できるレベルであることが確認できました。
■実験概要図
1.直結実験 毎日放送本社内の直結確認、非常用送信機を使用した変復調検証 【図1】
2.伝送実験 毎日放送本社・生駒送信所間の専用線を用いた長距離伝送安定検証 【図2】
【画像 https://www.dreamnews.jp/?action_Image=1&p=0000233189&id=bodyimage1】
【図1.直結実験系統図】
【画像 https://www.dreamnews.jp/?action_Image=1&p=0000233189&id=bodyimage2】
【図2. 伝送実験系統図】
■伝送実験の写真
【画像 https://www.dreamnews.jp/?action_Image=1&p=0000233189&id=bodyimage3】
毎日放送 本社側
【画像 https://www.dreamnews.jp/?action_Image=1&p=0000233189&id=bodyimage4】
毎日放送 生駒送信所側
■用語解説
*2) PTP(Precision Time Protocol)
高精度な時刻同期を行うための次世代プロトコル
1μs(100万分の1秒)以下の時刻同期確度が担保でき、時刻はもちろん、周波数基準として利用可能
*3) 放送TS(Transport Stream)信号
地上デジタル放送やBSデジタル放送で用いられる伝送信号
映像・音声・字幕・データ放送などの信号を一括しMPEG-2形式でパケット化
*4) SFN(Single Frequency Network)
複数の放送局から、同一の送信周波数で同一の内容を放送する無線ネットワーク
*5) SMPTE ST 2059
スタジオサブなどで使われているBB(Black Burst)信号の代わりとなる技術
SMPTE ST 2110-10の中で映像音声のタイミング技術として定義
*6) SMPTE ST2022-2
IPネットワークを介して番組素材信号を共有するための伝送に関する標準規格
*7) Offset From Master
PTPスレーブ側から見たPTPマスターとの時差
■製品の紹介
・MDP3020 SFN(メディアリンクス)
https://jp.medialinks.com/products/ip-edge-devices/mdp-3020-ip-media-gateway/
・TS-2950(セイコーソリューションズ)
https://www.seiko-sol.co.jp/products/time_server/time_server_lineup/time_server_pro/
・TS-1550(セイコーソリューションズ)
https://www.seiko-sol.co.jp/products/time_server/time_server_lineup/time-server-pro-ts-1550/
以上
【本件に関するお問い合わせ先】
株式会社メディアリンクス テクニカルセールス
川崎市幸区堀川町580-16川崎テックセンター18階 TEL: 044-589-3570
セイコーソリューションズ株式会社
戦略ネットワーク本部 タイミングソリューション営業部 営業企画 担当:長谷川
千葉市美浜区中瀬1-8 TEL: 043-273-3184
株式会社毎日放送 広報部
大阪市北区茶屋町17番1号 TEL: 06-6359-1123(代表)
配信元企業:セイコーソリューションズ株式会社
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セイコーソリューションズ株式会社
株式会社毎日放送
株式会社メディアリンクス(代表取締役社長 菅原司、本社:川崎市)とセイコーソリューションズ株式会社(代表取締役社長 関根淳、本社:千葉市)と株式会社毎日放送(代表取締役社長 三村景一、本社:大阪市)は、「PTP*2を利用した放送TS信号*3のIP伝送実証実験」に成功しました。これまでGPSを用いた独立同期方式でのIP伝送実験は実績がありますが、今回のPTPを利用した従属同期方式での伝送成功は国内で初めてです。地上デジタル放送中継ネットワークの冗長化は災害時等の放送の継続にも非常に重要であり、従属同期方式を採用している放送局にとっては大掛かりな改修をすることなく、SFN*4を構築している親局、中継局といった送信所への伝送が実現可能となります。
今後、海上伝搬、遠距離異常伝搬などの不安定伝送路に代わる新たなルートとしても期待でき、仮に見通しがない送信所間も新たにマイクロ基地局を建設しなくても、短時間で構築できます。
引き続きIPとPTPをベースとしたSFNの実現に向けて、各種検証に取り組んで参ります。
今回の実験は、メディアネットワークの高い技術力を持っているメディアリンクスと、放送業界のIP化システムに欠かせないPTP同期をサポートするセイコーソリューションズ、そして近畿広域圏で地上基幹放送事業を行う毎日放送の3社が協業して実現しました。
2021年1〜2月に毎日放送の施設内で実施した実験の概要と結果は下記の通りです。
*1 2021年3月 3社調べ
記
直結実験(毎日放送本社内の直結確認、非常用送信機を使用した変復調検証)と、伝送実験(毎日放送本社・生駒送信所間の専用線を用いた長距離伝送安定検証)の2系統で実施。
本社テレビマスターの基準信号をセイコーソリューションズのPTP グランドマスタークロック(TS-2950)にてSMPTE ST2059*5準拠のPTP に変換して伝送、テレビマスターの放送TS信号をメディアリンクスのマルチメディア伝送装置(以下、MDP3020 SFN)でSMPTE ST2022-2*6に準拠したIPパケットにして伝送、一方、伝送先のMDP3020 SFN で放送TS 信号と基準信号に同期した10MHz を出力し、後段に伝送。
【直結実験】 テレビマスター内でMDP3020 SFNを送受直結し、地上デジタル放送(ISDB-T方式)用に変復調しました。本社屋上にある非常用送信機を実際用い、OFDM変調したRF信号を復調し、テレビ受像機に映し出すとともに、テレビマスター内でTSレベルでの解析もおこない、問題ないことを確認しました。
【伝送実験】 本社から生駒送信所までの既設専用線を用いて伝送し、PTP同期精度については、セイコーソリューションズのPTP スレーブ機(TS-1550)で出力したOffset From Master*7の測定値を参考にしました。その結果、SFNを構築できるレベルであることが確認できました。
■実験概要図
1.直結実験 毎日放送本社内の直結確認、非常用送信機を使用した変復調検証 【図1】
2.伝送実験 毎日放送本社・生駒送信所間の専用線を用いた長距離伝送安定検証 【図2】
【画像 https://www.dreamnews.jp/?action_Image=1&p=0000233189&id=bodyimage1】
【図1.直結実験系統図】
【画像 https://www.dreamnews.jp/?action_Image=1&p=0000233189&id=bodyimage2】
【図2. 伝送実験系統図】
■伝送実験の写真
【画像 https://www.dreamnews.jp/?action_Image=1&p=0000233189&id=bodyimage3】
毎日放送 本社側
【画像 https://www.dreamnews.jp/?action_Image=1&p=0000233189&id=bodyimage4】
毎日放送 生駒送信所側
■用語解説
*2) PTP(Precision Time Protocol)
高精度な時刻同期を行うための次世代プロトコル
1μs(100万分の1秒)以下の時刻同期確度が担保でき、時刻はもちろん、周波数基準として利用可能
*3) 放送TS(Transport Stream)信号
地上デジタル放送やBSデジタル放送で用いられる伝送信号
映像・音声・字幕・データ放送などの信号を一括しMPEG-2形式でパケット化
*4) SFN(Single Frequency Network)
複数の放送局から、同一の送信周波数で同一の内容を放送する無線ネットワーク
*5) SMPTE ST 2059
スタジオサブなどで使われているBB(Black Burst)信号の代わりとなる技術
SMPTE ST 2110-10の中で映像音声のタイミング技術として定義
*6) SMPTE ST2022-2
IPネットワークを介して番組素材信号を共有するための伝送に関する標準規格
*7) Offset From Master
PTPスレーブ側から見たPTPマスターとの時差
■製品の紹介
・MDP3020 SFN(メディアリンクス)
https://jp.medialinks.com/products/ip-edge-devices/mdp-3020-ip-media-gateway/
・TS-2950(セイコーソリューションズ)
https://www.seiko-sol.co.jp/products/time_server/time_server_lineup/time_server_pro/
・TS-1550(セイコーソリューションズ)
https://www.seiko-sol.co.jp/products/time_server/time_server_lineup/time-server-pro-ts-1550/
以上
【本件に関するお問い合わせ先】
株式会社メディアリンクス テクニカルセールス
川崎市幸区堀川町580-16川崎テックセンター18階 TEL: 044-589-3570
セイコーソリューションズ株式会社
戦略ネットワーク本部 タイミングソリューション営業部 営業企画 担当:長谷川
千葉市美浜区中瀬1-8 TEL: 043-273-3184
株式会社毎日放送 広報部
大阪市北区茶屋町17番1号 TEL: 06-6359-1123(代表)
配信元企業:セイコーソリューションズ株式会社
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