1日25gで健康効果!? 10周年を迎える“高カカオチョコレートトレンド” “友チョコ”“自分チョコ”を上回る、“パパチョコ”&“ジジチョコ”
高カカオチョコレートトレンド10周年を迎えるにあたり、生活者の意識・実態に関する調査をおこなうトレンド総研では、この高カカオチョコレートについて調べました。また、今年のバレンタインデーにオススメの高カカオチョコレートを活用した“大人バレンタイン”に関するアンケート調査の結果も報告します。
チョコレートなどに含まれるカカオは、抗酸化物質であるカカオポリフェノールをはじめ、食物繊維やミネラル分など、有用な成分を多く含みます。動脈硬化の防止やストレスの緩和、アレルギー症状の改善といった、様々な健康効果が期待されます。そのカカオの含有量を通常のものより上げたチョコレート、高カカオチョコレートが注目を高めたのは2005年のことでした。チョコレートを活用したダイエットが話題を呼び、その健康効果は様々なメディアで紹介されました。チョコレートメーカーも各社多様な取り組みを行っていました。
それから10年。高カカオチョコレートトレンド10周年を迎えるにあたり、生活者の意識・実態に関する調査をおこなうトレンド総研(東京都渋谷区、URL:http://www.trendsoken.com/)では、この高カカオチョコレートについて調べました。
はじめに、昨年2014年11月に中間報告が行われた、株式会社明治、愛知学院大学、蒲郡市が共同で行っている「チョコレート摂取による健康効果に関する実証研究」について、愛知学院大学心身科学部の大澤 俊彦教授にお話をうかがいました。また、その内容を受けて実施した、今年のバレンタインデーにオススメの高カカオチョコレートを活用した“大人バレンタイン”に関するアンケート調査の結果も報告します。
■ レポート内容
1.愛知学院大学・大澤教授に聞く、「高カカオチョコレート」の健康効果
アジア初の研究で示されたカカオポリフェノールの健康効果とは!? 「太りやすい」という噂の真相も明らかに。
2.“大人の女性”のバレンタインデー、“パパチョコ”“ジジチョコ”の実態を調査
「20歳〜44歳の女性250名」と「20歳〜44歳の娘または孫娘がいる男性250名」にアンケート調査を実施。
■ Summary
<主な取材内容>〜愛知学院大学・大澤教授に聞く、「高カカオチョコレート」の健康効果〜
・高カカオチョコレートに多く含まれる成分には、「カカオポリフェノール」をはじめ、「テオブロミン」、「リグニン」などがある。
・「テオブロミン」には、精神的な安定をもたらす働きがある。
・「リグニン」は食物繊維の1種で、腸管内の残留物の排出を助ける。
・抗酸化物質である「カカオポリフェノール」には、動脈硬化の防止をはじめ、認知症予防、ガン予防など、様々な効果が期待される。
・「高カカオチョコレートだから太りやすい」ということはなく、食べる量が大切。
・適量(1日25g程度)の摂取を目安に、楽しみながら生活に取り入れることがオススメ。
<主な調査結果>〜“大人の女性(20歳〜44歳の女性)”のバレンタインデープレゼントに関する調査〜
・“大人の女性”が、今年のバレンタインデーにプレゼントを贈る予定の相手は、1位「夫」に続き、「父親」
・父親・祖父へのバレンタインデーのプレゼントは、定番の「チョコレート」が圧倒的な1位
・喫食経験者に聞いたところ、父親・祖父で「高カカオチョコレートが好き」という人は75%にものぼる
⇒ “健康”という意味でも、今年のバレンタインデーには「高カカオチョコレート」を贈ってみてはいかがでしょうか。
■1. 愛知学院大学・大澤教授に聞く、「高カカオチョコレート」の健康効果
高カカオチョコレートを用いて、株式会社明治、愛知学院大学、蒲郡市が共同で行っている「チョコレート摂取による健康効果に関する実証研究」は、初めて日本人を含むアジア系人種を対象としてチョコレートの健康効果を実証する調査となりました。その中間報告会が、2014年11月24日(月)に愛知県の蒲郡市民会館で開催された蒲郡市民講座「チョコレートの機能性と健康生活」において実施されました。
ここでは、4週間にわたり高カカオチョコレートを食べ続けた人たちにおいて、統計的に有意な結果として、「血圧低下」や「善玉コレステロールの増加」といった健康効果が認められたと発表されました。そこで、今回、この発表を行った愛知学院大学心身科学部の大澤 俊彦教授に、高カカオチョコレートの健康効果についてお話をうかがいました。
◆ 実証実験で認められた「高カカオチョコレートの健康効果」、カカオポリフェノールのチカラとは!?
Q. 高カカオチョコレートに期待される健康効果について教えて下さい。
高カカオチョコレートに含まれる「テオブロミン」は、精神的な安定をもたらします。難消化の食物繊維「リグニン」は、腸管内の残留物の排出に寄与します。その他にも、様々な成分により、高カカオチョコレートは健康増進に作用すると考えられています。その中でも特に重要な役割を果たすのが、「カカオポリフェノール」です。
ワインやお茶などの健康効果でも、何かと話題になるポリフェノールですが、ひと言に「ポリフェノール」といっても、その種類は数千に及びます。イソフラボン、タンニン、カテキン、アントシアニンなど、様々な成分の総称であるポリフェノールですが、カカオポリフェノールには、エピカテキンという、お茶に含まれるカテキンとよく似た構造の物質が多く含まれます。
私の研究では、カカオポリフェノールには、「血管壁をしなやかにする」、「血圧を下げる」、「HDLコレステロール(善玉コレステロール)を増やす」といった効果があることが、統計的に有意な結果として認められました。さらに、これらはいずれも動脈硬化の重要なファクターとなりますので、カカオポリフェノールには、動脈硬化の防止の効果が期待されると言えるでしょう。ちなみに、今回の調査では、世界で初めて欧米人ではなく、日本人を対象としました。農耕民族である日本人は糖尿病になりやすく、狩猟民族である欧米人に比べると、少ないカロリーで内臓脂肪を蓄積しやすいといった傾向を有します。カカオポリフェノールによる健康効果も、欧米人が得られるほどの効果が現れないのではないかという懸念もありましたが、無事にチョコレートの健康効果を実証することができました。
しかし、カカオポリフェノールに期待される健康効果は、これだけにとどまりません。脳に多く存在するDHA。そのDHAの酸化が認知症の原因になると言われていますが、抗酸化作用を持つカカオポリフェノールには、認知症予防の効果も期待されます。また、体内の活性酸素により引き起こされると言われるリウマチや癌、高齢者の運動機能障害などにも、その効果が期待されています。
◆ 大切なのは「食べる量」、1日25gで“太らない&健康効果”の両立可能という調査結果
Q. 「高カカオチョコレートは太る」と言われますが、本当なのでしょうか。
「高カカオチョコレートだから太る」ということは、ありません。私の研究では、毎日25gずつ、4週間にわたって高カカオチョコレートを食べ続けてもらいました。その際のカロリーは、1日あたり約140kcalです。日常生活の中で自然に摂れる、この程度の量であれば、太るということもないでしょう。実際に、今回の実験でも、被験者の体重やBMIに変化はありませんでした。そして、この量でも、きちんと統計的に有意な健康効果があることも分かりました。25gというのは、板チョコレートの大きさで言うと5かけらくらいです。ワインのお供など、ふだんの食事に無理なく自然に組み合わせることができる量としても、オススメです。
何よりも食べる量が重要なのです。適量を食べている限りは、それだけで太るということは決してありません。欧米での実証実験では、ホワイトチョコレート、あるいは、ダークチョコレートを定期的に100g食べてもらうというのが一般的ですが、その時の摂取カロリーはおよそ600kcalにのぼります。これでは、明らかに食べすぎです。その過程で、太る人も出てきても当たり前でしょう。
いくら健康効果が期待される高カカオチョコレートでも、食べ過ぎは厳禁です。“適切な量を楽しみながら食べる”ということを意識してみてはいかがでしょうか。
◆大澤 俊彦(おおさわ としひこ)
−愛知学院大学心身科学部 学部長・教授、名古屋大学名誉教授−
機能性食品、特に、酸化ストレス制御食品開発の基盤的研究の第一人者。
食品と生命機能の関わりをテーマとして、食事が要因となる生活習慣病誘発メカニズムの解明・予防に関する研究を行う。
その傍ら、抗酸化食品を普及させるべくメディアにも多数出演。産学官の枠を超えて、幅広い活動を行っている。
日本フードファクター学会理事長、日本ゴマ科学会会長、アスタキサンチン研究会会長、日本予防医学会常任理事などを歴任。
愛知学院大学心身科学部 教員紹介 URL:http://psyphy.agu.ac.jp/eiyo/teachers/osawa/
■2. “大人の女性”のバレンタインデー、“パパチョコ”“ジジチョコ”の実態を調査
このように、様々な健康効果が期待される高カカオチョコレート。今回は、注目を集めて10周年を迎えるということで、高カカオチョコレートにフォーカスしましたが、いまなお、その健康効果が改めて実証されているということが分かりました。そこで、トレンド総研では、間もなく迎える今年2015年2月14日(土)のバレンタインデーに高カカオチョコレートの活用をオススメしたいと思います。
大澤教授が中心となり、産官学共同で行っている「チョコレート摂取による健康効果に関する実証研究」では、45歳〜69歳の人を調査対象としています。動脈硬化をはじめとする、様々な健康効果が期待される高カカオチョコレートは、この45歳以上の年代の方には特に日常生活に採り入れてみてもらいたいものです。そこで、こういった年齢の父親や祖父を持つ女性の方は、“パパチョコ”、“ジジチョコ”として、高カカオチョコレートを日頃の感謝をこめてプレゼントしてみてはいかがでしょうか。
今回は、そのニーズを明らかにするために、45歳〜69歳の父親や祖父を持つ女性250名と、20歳〜44歳の娘や孫娘を持つ男性250名を対象にアンケート調査「オトナのバレンタインに関する調査」を行いました。
[調査概要]
調査名:オトナのバレンタインに関する調査
調査対象:
「45歳〜69歳の父親、または祖父がいる」と回答した、娘・孫娘世代の女性250名
「20歳〜44歳の娘、または孫娘がいる」と回答した、父親・祖父世代の男性250名
調査期間:2015年1月7日(水)〜2014年1月9日(金)
調査方法:インターネット調査
調査実施機関:楽天リサーチ株式会社
◆“大人の女性”のバレンタインデーは、“友チョコ”“自分チョコ”よりも“パパチョコ”“ジジチョコ”
20歳〜44歳の“大人の女性”にとって、バレンタインデーはどのような日なのでしょうか。
はじめに、「今年のバレンタインデーにプレゼントをあげようと思う相手」を聞いたところ、1位「夫」(49%)に続いたのが「父親」(36%)でした。「子ども」(22%)、「祖父」(11%)といった回答も多く、恋愛イベントのイメージが強いバレンタインデーですが、“大人の女性”にとっては、「交際相手」や「好きな人」ばかりではなく、「家族へプレゼントを贈る日」という意味合いも色濃く見られました。また、近年では、「同性の友人」へチョコレートを贈る“友チョコ”や、「自分」へのご褒美としてチョコレートを購入する“自分チョコ”などの話題も盛り上がりを見せていますが、これらの回答が最も多かった20代に限定しても、「同性の友人」(18%)、「自分」(21%)といった回答を、「祖父」(22%)が上回る結果となりました。
そこで、「父や祖父にバレンタインデーのプレゼントをあげている」という女性にその理由を聞くと、「感謝の気持ちがあるから。(40歳・富山県)」、「たまには親孝行をしたいと思うから。(30歳・宮城県)」などの意見が集まりました。バレンタインデーの機会に、父親や祖父へ日頃の感謝の思いを伝えたいと考える“大人の女性”が多いようです。
◆ “大人の女性”のバレンタインデー、「好きな人にプレゼント」は少数派17%…「家族」にあげたい女性が多数!
そんなバレンタインデーに、“大人の女性”たちが父親や祖父に贈るプレゼントについて調べました。すると、父親、祖父のいずれについても、最も多かった回答は「チョコレート」(父親へのプレゼント:84%、祖父へのプレゼント:69%)。2位以下の回答に大きな差をつけて、圧倒的な支持を集めました。“大人の女性”にとっては、“パパチョコ”、“ジジチョコ”はもはや定番の贈り物だと言えるかもしれません。また、その背景には、圧倒的なチョコレート人気があります。「チョコレートが好き」という人の割合は、父親・祖父の87%。娘・孫世代の91%と遜色のない高い割合を誇ります。チョコレートというと、「女性に人気」というイメージもありますが、45歳以上の男性の支持率も非常に高いことが分かります。
◆ 男性喫食経験者の支持率は76%も認知の低さも明らかに、“パパチョコ”“ジジチョコ”には高カカオチョコレート
最後に、高カカオチョコレートについても聞きました。
まず、女性たちにおける「高カカオチョコレート」の喫食経験や支持率について調べました。「高カカオチョコレートを食べたことがある」という人は女性の71%と、7割以上を占めます。また、喫食経験のある人に限ってみると、75%の人が「高カカオチョコレートが好き」と答えました。普通のチョコレートには劣るものの、「高カカオチョコレートが好き」という人は非常に多いことが分かります。
一方で、父親・祖父世代の男性においては、「高カカオチョコレートを食べたことがある」という人は33%にとどまります。喫食経験者の割合は女性の半分以下で、「これまで高カカオチョコレートを知らなかった」という人さえも44%にのぼります。彼らにとっては、まだまだ「高カカオチョコレート」の認知は高いとは言えないでしょう。しかし、その半面、今後の拡がりの余地があるとも言えるかもしれません。実際に、「高カカオチョコレートを食べたことがある人」に限定すると、「高カカオチョコレートが好き」という男性は76%で、女性の支持率をも上回ります。甘過ぎない高カカオチョコレートの味わいは、むしろ男性の味覚との相性の方が良いと言えるかもしれません。その魅力に触れるきっかけさえ生まれれば、父親・祖父世代における高カカオチョコレートの支持が急速に伸長する可能性も秘めている言えるでしょう。今年のバレンタインデーの“パパチョコ”、“ジジチョコ”は、そのチャンスです。“大人の女性”の皆さんには、是非、高カカオチョコレートの利用を検討してみてもらえればと思います。
■このリリースに関するお問い合わせや取材、資料ご希望の方は下記までご連絡ください■
トレンド総研(http://www.trendsoken.com/)
担当:川浦 真吾(かわうら しんご)
TEL:03-5774-8871
FAX:03-5774-8872
mail:info@trendsoken.com
チョコレートなどに含まれるカカオは、抗酸化物質であるカカオポリフェノールをはじめ、食物繊維やミネラル分など、有用な成分を多く含みます。動脈硬化の防止やストレスの緩和、アレルギー症状の改善といった、様々な健康効果が期待されます。そのカカオの含有量を通常のものより上げたチョコレート、高カカオチョコレートが注目を高めたのは2005年のことでした。チョコレートを活用したダイエットが話題を呼び、その健康効果は様々なメディアで紹介されました。チョコレートメーカーも各社多様な取り組みを行っていました。
それから10年。高カカオチョコレートトレンド10周年を迎えるにあたり、生活者の意識・実態に関する調査をおこなうトレンド総研(東京都渋谷区、URL:http://www.trendsoken.com/)では、この高カカオチョコレートについて調べました。
はじめに、昨年2014年11月に中間報告が行われた、株式会社明治、愛知学院大学、蒲郡市が共同で行っている「チョコレート摂取による健康効果に関する実証研究」について、愛知学院大学心身科学部の大澤 俊彦教授にお話をうかがいました。また、その内容を受けて実施した、今年のバレンタインデーにオススメの高カカオチョコレートを活用した“大人バレンタイン”に関するアンケート調査の結果も報告します。
■ レポート内容
1.愛知学院大学・大澤教授に聞く、「高カカオチョコレート」の健康効果
アジア初の研究で示されたカカオポリフェノールの健康効果とは!? 「太りやすい」という噂の真相も明らかに。
2.“大人の女性”のバレンタインデー、“パパチョコ”“ジジチョコ”の実態を調査
「20歳〜44歳の女性250名」と「20歳〜44歳の娘または孫娘がいる男性250名」にアンケート調査を実施。
■ Summary
<主な取材内容>〜愛知学院大学・大澤教授に聞く、「高カカオチョコレート」の健康効果〜
・高カカオチョコレートに多く含まれる成分には、「カカオポリフェノール」をはじめ、「テオブロミン」、「リグニン」などがある。
・「テオブロミン」には、精神的な安定をもたらす働きがある。
・「リグニン」は食物繊維の1種で、腸管内の残留物の排出を助ける。
・抗酸化物質である「カカオポリフェノール」には、動脈硬化の防止をはじめ、認知症予防、ガン予防など、様々な効果が期待される。
・「高カカオチョコレートだから太りやすい」ということはなく、食べる量が大切。
・適量(1日25g程度)の摂取を目安に、楽しみながら生活に取り入れることがオススメ。
<主な調査結果>〜“大人の女性(20歳〜44歳の女性)”のバレンタインデープレゼントに関する調査〜
・“大人の女性”が、今年のバレンタインデーにプレゼントを贈る予定の相手は、1位「夫」に続き、「父親」
・父親・祖父へのバレンタインデーのプレゼントは、定番の「チョコレート」が圧倒的な1位
・喫食経験者に聞いたところ、父親・祖父で「高カカオチョコレートが好き」という人は75%にものぼる
⇒ “健康”という意味でも、今年のバレンタインデーには「高カカオチョコレート」を贈ってみてはいかがでしょうか。
■1. 愛知学院大学・大澤教授に聞く、「高カカオチョコレート」の健康効果
高カカオチョコレートを用いて、株式会社明治、愛知学院大学、蒲郡市が共同で行っている「チョコレート摂取による健康効果に関する実証研究」は、初めて日本人を含むアジア系人種を対象としてチョコレートの健康効果を実証する調査となりました。その中間報告会が、2014年11月24日(月)に愛知県の蒲郡市民会館で開催された蒲郡市民講座「チョコレートの機能性と健康生活」において実施されました。
ここでは、4週間にわたり高カカオチョコレートを食べ続けた人たちにおいて、統計的に有意な結果として、「血圧低下」や「善玉コレステロールの増加」といった健康効果が認められたと発表されました。そこで、今回、この発表を行った愛知学院大学心身科学部の大澤 俊彦教授に、高カカオチョコレートの健康効果についてお話をうかがいました。
◆ 実証実験で認められた「高カカオチョコレートの健康効果」、カカオポリフェノールのチカラとは!?
Q. 高カカオチョコレートに期待される健康効果について教えて下さい。
高カカオチョコレートに含まれる「テオブロミン」は、精神的な安定をもたらします。難消化の食物繊維「リグニン」は、腸管内の残留物の排出に寄与します。その他にも、様々な成分により、高カカオチョコレートは健康増進に作用すると考えられています。その中でも特に重要な役割を果たすのが、「カカオポリフェノール」です。
ワインやお茶などの健康効果でも、何かと話題になるポリフェノールですが、ひと言に「ポリフェノール」といっても、その種類は数千に及びます。イソフラボン、タンニン、カテキン、アントシアニンなど、様々な成分の総称であるポリフェノールですが、カカオポリフェノールには、エピカテキンという、お茶に含まれるカテキンとよく似た構造の物質が多く含まれます。
私の研究では、カカオポリフェノールには、「血管壁をしなやかにする」、「血圧を下げる」、「HDLコレステロール(善玉コレステロール)を増やす」といった効果があることが、統計的に有意な結果として認められました。さらに、これらはいずれも動脈硬化の重要なファクターとなりますので、カカオポリフェノールには、動脈硬化の防止の効果が期待されると言えるでしょう。ちなみに、今回の調査では、世界で初めて欧米人ではなく、日本人を対象としました。農耕民族である日本人は糖尿病になりやすく、狩猟民族である欧米人に比べると、少ないカロリーで内臓脂肪を蓄積しやすいといった傾向を有します。カカオポリフェノールによる健康効果も、欧米人が得られるほどの効果が現れないのではないかという懸念もありましたが、無事にチョコレートの健康効果を実証することができました。
しかし、カカオポリフェノールに期待される健康効果は、これだけにとどまりません。脳に多く存在するDHA。そのDHAの酸化が認知症の原因になると言われていますが、抗酸化作用を持つカカオポリフェノールには、認知症予防の効果も期待されます。また、体内の活性酸素により引き起こされると言われるリウマチや癌、高齢者の運動機能障害などにも、その効果が期待されています。
◆ 大切なのは「食べる量」、1日25gで“太らない&健康効果”の両立可能という調査結果
Q. 「高カカオチョコレートは太る」と言われますが、本当なのでしょうか。
「高カカオチョコレートだから太る」ということは、ありません。私の研究では、毎日25gずつ、4週間にわたって高カカオチョコレートを食べ続けてもらいました。その際のカロリーは、1日あたり約140kcalです。日常生活の中で自然に摂れる、この程度の量であれば、太るということもないでしょう。実際に、今回の実験でも、被験者の体重やBMIに変化はありませんでした。そして、この量でも、きちんと統計的に有意な健康効果があることも分かりました。25gというのは、板チョコレートの大きさで言うと5かけらくらいです。ワインのお供など、ふだんの食事に無理なく自然に組み合わせることができる量としても、オススメです。
何よりも食べる量が重要なのです。適量を食べている限りは、それだけで太るということは決してありません。欧米での実証実験では、ホワイトチョコレート、あるいは、ダークチョコレートを定期的に100g食べてもらうというのが一般的ですが、その時の摂取カロリーはおよそ600kcalにのぼります。これでは、明らかに食べすぎです。その過程で、太る人も出てきても当たり前でしょう。
いくら健康効果が期待される高カカオチョコレートでも、食べ過ぎは厳禁です。“適切な量を楽しみながら食べる”ということを意識してみてはいかがでしょうか。
◆大澤 俊彦(おおさわ としひこ)
−愛知学院大学心身科学部 学部長・教授、名古屋大学名誉教授−
機能性食品、特に、酸化ストレス制御食品開発の基盤的研究の第一人者。
食品と生命機能の関わりをテーマとして、食事が要因となる生活習慣病誘発メカニズムの解明・予防に関する研究を行う。
その傍ら、抗酸化食品を普及させるべくメディアにも多数出演。産学官の枠を超えて、幅広い活動を行っている。
日本フードファクター学会理事長、日本ゴマ科学会会長、アスタキサンチン研究会会長、日本予防医学会常任理事などを歴任。
愛知学院大学心身科学部 教員紹介 URL:http://psyphy.agu.ac.jp/eiyo/teachers/osawa/
■2. “大人の女性”のバレンタインデー、“パパチョコ”“ジジチョコ”の実態を調査
このように、様々な健康効果が期待される高カカオチョコレート。今回は、注目を集めて10周年を迎えるということで、高カカオチョコレートにフォーカスしましたが、いまなお、その健康効果が改めて実証されているということが分かりました。そこで、トレンド総研では、間もなく迎える今年2015年2月14日(土)のバレンタインデーに高カカオチョコレートの活用をオススメしたいと思います。
大澤教授が中心となり、産官学共同で行っている「チョコレート摂取による健康効果に関する実証研究」では、45歳〜69歳の人を調査対象としています。動脈硬化をはじめとする、様々な健康効果が期待される高カカオチョコレートは、この45歳以上の年代の方には特に日常生活に採り入れてみてもらいたいものです。そこで、こういった年齢の父親や祖父を持つ女性の方は、“パパチョコ”、“ジジチョコ”として、高カカオチョコレートを日頃の感謝をこめてプレゼントしてみてはいかがでしょうか。
今回は、そのニーズを明らかにするために、45歳〜69歳の父親や祖父を持つ女性250名と、20歳〜44歳の娘や孫娘を持つ男性250名を対象にアンケート調査「オトナのバレンタインに関する調査」を行いました。
[調査概要]
調査名:オトナのバレンタインに関する調査
調査対象:
「45歳〜69歳の父親、または祖父がいる」と回答した、娘・孫娘世代の女性250名
「20歳〜44歳の娘、または孫娘がいる」と回答した、父親・祖父世代の男性250名
調査期間:2015年1月7日(水)〜2014年1月9日(金)
調査方法:インターネット調査
調査実施機関:楽天リサーチ株式会社
◆“大人の女性”のバレンタインデーは、“友チョコ”“自分チョコ”よりも“パパチョコ”“ジジチョコ”
20歳〜44歳の“大人の女性”にとって、バレンタインデーはどのような日なのでしょうか。
はじめに、「今年のバレンタインデーにプレゼントをあげようと思う相手」を聞いたところ、1位「夫」(49%)に続いたのが「父親」(36%)でした。「子ども」(22%)、「祖父」(11%)といった回答も多く、恋愛イベントのイメージが強いバレンタインデーですが、“大人の女性”にとっては、「交際相手」や「好きな人」ばかりではなく、「家族へプレゼントを贈る日」という意味合いも色濃く見られました。また、近年では、「同性の友人」へチョコレートを贈る“友チョコ”や、「自分」へのご褒美としてチョコレートを購入する“自分チョコ”などの話題も盛り上がりを見せていますが、これらの回答が最も多かった20代に限定しても、「同性の友人」(18%)、「自分」(21%)といった回答を、「祖父」(22%)が上回る結果となりました。
そこで、「父や祖父にバレンタインデーのプレゼントをあげている」という女性にその理由を聞くと、「感謝の気持ちがあるから。(40歳・富山県)」、「たまには親孝行をしたいと思うから。(30歳・宮城県)」などの意見が集まりました。バレンタインデーの機会に、父親や祖父へ日頃の感謝の思いを伝えたいと考える“大人の女性”が多いようです。
◆ “大人の女性”のバレンタインデー、「好きな人にプレゼント」は少数派17%…「家族」にあげたい女性が多数!
そんなバレンタインデーに、“大人の女性”たちが父親や祖父に贈るプレゼントについて調べました。すると、父親、祖父のいずれについても、最も多かった回答は「チョコレート」(父親へのプレゼント:84%、祖父へのプレゼント:69%)。2位以下の回答に大きな差をつけて、圧倒的な支持を集めました。“大人の女性”にとっては、“パパチョコ”、“ジジチョコ”はもはや定番の贈り物だと言えるかもしれません。また、その背景には、圧倒的なチョコレート人気があります。「チョコレートが好き」という人の割合は、父親・祖父の87%。娘・孫世代の91%と遜色のない高い割合を誇ります。チョコレートというと、「女性に人気」というイメージもありますが、45歳以上の男性の支持率も非常に高いことが分かります。
◆ 男性喫食経験者の支持率は76%も認知の低さも明らかに、“パパチョコ”“ジジチョコ”には高カカオチョコレート
最後に、高カカオチョコレートについても聞きました。
まず、女性たちにおける「高カカオチョコレート」の喫食経験や支持率について調べました。「高カカオチョコレートを食べたことがある」という人は女性の71%と、7割以上を占めます。また、喫食経験のある人に限ってみると、75%の人が「高カカオチョコレートが好き」と答えました。普通のチョコレートには劣るものの、「高カカオチョコレートが好き」という人は非常に多いことが分かります。
一方で、父親・祖父世代の男性においては、「高カカオチョコレートを食べたことがある」という人は33%にとどまります。喫食経験者の割合は女性の半分以下で、「これまで高カカオチョコレートを知らなかった」という人さえも44%にのぼります。彼らにとっては、まだまだ「高カカオチョコレート」の認知は高いとは言えないでしょう。しかし、その半面、今後の拡がりの余地があるとも言えるかもしれません。実際に、「高カカオチョコレートを食べたことがある人」に限定すると、「高カカオチョコレートが好き」という男性は76%で、女性の支持率をも上回ります。甘過ぎない高カカオチョコレートの味わいは、むしろ男性の味覚との相性の方が良いと言えるかもしれません。その魅力に触れるきっかけさえ生まれれば、父親・祖父世代における高カカオチョコレートの支持が急速に伸長する可能性も秘めている言えるでしょう。今年のバレンタインデーの“パパチョコ”、“ジジチョコ”は、そのチャンスです。“大人の女性”の皆さんには、是非、高カカオチョコレートの利用を検討してみてもらえればと思います。
■このリリースに関するお問い合わせや取材、資料ご希望の方は下記までご連絡ください■
トレンド総研(http://www.trendsoken.com/)
担当:川浦 真吾(かわうら しんご)
TEL:03-5774-8871
FAX:03-5774-8872
mail:info@trendsoken.com