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ストーリー?工房見学会編 〜【3/6・3/7開催】VUCA時代の伝統工芸WORKSHOP in 奈良〜を開催します

2021年3月6日(土)、3月7日(日)に、奈良県の伝統工芸事業者とアーティストが共に取り組み、考えた、これまでにない、VUCA時代にふさわしい4つのワークショップ、「VUCA時代の伝統工芸WORKSHOP in 奈良」(主催:奈良県産業振興総合センター)を開催します。
その4つのワークショップのストーリーを、数回に分けてご紹介していきます。今回は、「ストーリー?工房見学会編」として、VUCA時代の伝統工芸WORKSHOPプロジェクトのスタートポイント、工房見学会の様子をお伝えします。工房見学会では、4人のアーティストが4つの事業者の事業所・工房を訪問・見学しました。



2021年3月6日(土)、3月7日(日)に、奈良県の伝統工芸事業者とアーティストが共に取り組み、考えた、これまでにない、VUCA時代にふさわしい4つのワークショップ、「VUCA時代の伝統工芸WORKSHOP in 奈良」(主催:奈良県産業振興総合センター)を開催します。
その4つのワークショップのストーリーを、数回に分けてご紹介していきます。今回は、「ストーリー?工房見学会編」として、VUCA時代の伝統工芸WORKSHOPプロジェクトのスタートポイント、工房見学会の様子をお伝えします。

今回のプロジェクトに参加しているアーティストは4名。
1人目は、奈良県出身の宇野陽一さん。みんなのアートファクトリー「どろどろ研究所」を主宰しつつ、普段は小学校で図工を教えています。
2人目は、大歳芽里さん。コンテンポラリーダンスの身体表現を専門分野として、近年は障碍や、年齢を問わず様々な身体が出会うワークショップの講師やアシスタント、映像制作も行っています。
3人目は、Omult.Venzer(オマルト ヴェンザー)さん。「遊びの延長」を理念として、アートプロジェクトやワークショップを開催されています。「もの作りは、豊かに生きるための根源的な遊びである」との考えから、日常への目線をユーモラスに表現した作品を製作しています。
そして4人目は、中島麦さん。抽象絵画を制作する事を中心に、そこから拡張する出来事を取り込みながら活動されています。様々なアートプロジェクトへの参加や、個展・グループ展を開催するほか、大学や専門学校でも指導されています。

11月某日、参加事業者と参加アーティストが初めて出会う、工房見学会が開催されました。
最初の訪問先は、奈良県吉野郡下市町にある吉谷木工所。吉谷木工所では、鏡餅や神棚に供え物を置く台として利用されている、伝統工芸品「三宝」を作っています。
当日は、6代目の吉谷侑輝氏が製造現場を案内、ご紹介してくれました。


[資料: https://files.value-press.com/czMjYXJ0aWNsZSM2OTA1OCMyNjQ5NzUjNjkwNThfTUtDdXZGeEdXUC5qcGc.jpg ]
大小さまざまな三宝が重ねられた空間は圧巻。事業所の中は、材料である吉野ヒノキの香りに包まれていました。


[資料: https://files.value-press.com/czMjYXJ0aWNsZSM2OTA1OCMyNjQ5NzUjNjkwNThfeHhVb09QYWdzVS5qcGc.jpg ]
三宝づくりの大きな特徴である、挽曲げの技術についても実演していただきました。吉谷氏は家業に取り組みながら、今後の吉谷木工所を考え、三宝の挽曲げの技術を用いた新商品開発に取り組んでいます。見学がスタートすると、アーティストから様々な質問が飛び交い、活発な意見交換が繰り広げられました。質問や意見交換は尽きず、やや時間をオーバーしながら、次の訪問先に向かいます。

2つ目の訪問先は、同じく吉野郡下市町にある吉野杉製材所である花井商店。花井商店は、面皮(めんかわ)細工をしている花井慶子さんが案内してくれました。訪問すると、代表の花井利博さんが、直径1m近くある、大きな丸太を準備して待っていてくれました。1m近くもある巨大な丸太が切断されるその圧倒的なスケール、巨大な原木の皮が豪快に剥がされていくその迫力に、皆ただただ驚嘆してしまいました。


[資料: https://files.value-press.com/czMjYXJ0aWNsZSM2OTA1OCMyNjQ5NzUjNjkwNThfU1dEWEZNb3FRZi5qcGc.jpg ]
そうした工程の解説をしてくれた花井慶子さんは、吉野杉ならではの素材「面皮」を使って、様々な作品を作られています。面皮を剥ぐ技術や、面皮を使って作った作品や商品を紹介してくれました。


[資料: https://files.value-press.com/czMjYXJ0aWNsZSM2OTA1OCMyNjQ5NzUjNjkwNThfQnpaUHVwVHJZQi5qcGc.jpg ]
駆け足で昼食を済ませ、3つ目の訪問先、吉野郡吉野町にある植和紙工房に向かいます。植和紙工房の創業は正確な時期は不明とのことですが、明治時代には既に2代目が紙漉きをしていた記録がある、歴史ある工房です。
植和紙工房6代目の植浩三さんが材料や工程を紹介してくれました。原料となるコウゾを育てるところからスタートし、冬の寒い時期にコウゾを収穫、加工し、和紙をつくられています。


[資料: https://files.value-press.com/czMjYXJ0aWNsZSM2OTA1OCMyNjQ5NzUjNjkwNThfcHZPcURnZ05JTS5qcGc.jpg ]
和紙の紙料液をすくい、縦横に動かして漉く様子も見せていただきました。
質問や意見交換をする中で、アーティストと意気投合し、1月に予定されているコウゾ収穫のお手伝いをする話がとんとん拍子に進んでいきました。


[資料: https://files.value-press.com/czMjYXJ0aWNsZSM2OTA1OCMyNjQ5NzUjNjkwNThfdGlLREtqYU9WWC5qcGc.jpg ]
どうしても1つの訪問先で聞きたいこと、気になることが多く、時間がオーバーしてしまいました。

最後、4つ目の訪問先、錦光園に到着したときにはすっかり日も暮れていました。7代目の長野睦さんに奈良墨について説明いただき、奈良墨ができる工程を実演いただきました。


[資料: https://files.value-press.com/czMjYXJ0aWNsZSM2OTA1OCMyNjQ5NzUjNjkwNThfdnVRYXNEWEFjaC5qcGc.jpg ]
奈良墨は寒い時期に集中的に製造されるとのこと、これから冬にかけて午前4時から作業をスタートされるそうです。長野睦さんは、墨づくりとともに、奈良墨普及のため、にぎり墨のワークショップ、最近ではオンラインワークショップを開催されています。また、奈良墨を作る上で重要となる、専用の木型製作の勉強もされているとのこと、常に向上心高く取り組まれている方です。


[資料: https://files.value-press.com/czMjYXJ0aWNsZSM2OTA1OCMyNjQ5NzUjNjkwNThfS25aVnlOZFpSUi5qcGc.jpg ]
工房見学会後日、事業者、アーティスト、双方の意向を確認した後、ペアが決定し、事業者とアーティストの協働がいよいよスタートしました。次回は、各ワークショップにフォーカスをして、それぞれのワークショップの制作ストーリーをお伝えしていきます。

●【3/6・3/7開催】VUCA時代の伝統工芸WORKSHOP in 奈良 開催概要
[場 所] 奈良県文化会館 3/6:多目的室、3/7:小ホール 奈良県奈良市登大路町 6-2
http://www.pref.nara.jp/22520.htm
[ 参 加 費 ] 1人500円(当日回収)
[ 申 込 方 法 ] 専用ホームページよりお申込み下さい。
https://dan-dan.com/nara-kogeiws/
[ 申 込 締 切 ] 2021年2月28日(先着順)

主催:奈良県
事務局:株式会社ダン計画研究所(公式ウェブサイトURL:http://dan-dan.com/
担当者:椎本・河野 企画協力:渡邊 哲夫
TEL:06-6944-1173
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