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PGF生命調べ 最も浸透したシェアサービス「フリマアプリ」 20代女性の4人に1人が利用経験あり

PGF生命(プルデンシャル ジブラルタ ファイナンシャル生命保険株式会社、代表取締役社長 兼CEO 添田 毅司)は、2016年6月2日(木)〜6月6日(月)の5日間、全国の20歳以上の男女を対象に「シェアリング・エコノミーと所有に関する意識調査2016」をインターネットリサーチで実施し、2,000名の有効サンプルの集計結果を公開しました。(調査協力会社:ネットエイジア株式会社)


【第1章:シェア意識と所有に対する価値観】
■感想や評価はシェアする時代 「良い物は人にも教えたい」8割半
■「買い物は口コミの影響を受ける」7割 20代・30代では8割弱
■20代は口コミ検索に「SNS」を活用 世代間で口コミの調べ方に違い

20歳以上の男女2,000名(全回答者)に、シェアについての意識を聞いたところ、「良い物や情報は人にも教えてあげたい」と思う割合(「非常にそう思う」+「ややそう思う」の割合、以下同様)は84.1%となりました。良いと思った情報は人にも教えてあげたい、というシェア意識が見受けられます。
世帯年収別にみると、世帯年収が高いほど「良い物や情報は人にも教えてあげたい」と思う割合が高い傾向がみられ、年収800万円以上の層では88.3%となりました。

また、「買い物をするとき、購入者の口コミや評判の良し悪しに影響を受ける」と思う割合は70.7%となりました。シェアされた情報を活かして買い物をする方が多いようです。
世代別にみると、「買い物をするとき、購入者の口コミや評判の良し悪しに影響を受ける」と思う割合は、20代では78.1%、30代では78.3%、40代では75.8%と、50代(65.8%)や60代以上(55.5%)に比べて高くなりました。若い世代では、シェアされた感想や評価を参考に買い物をする方が多く、世代が上がるほど、口コミや評判に左右されずに買い物をする方が多い傾向にあるようです。

では、人のお勧め情報を知りたいときには、どのような方法を利用しているのでしょうか。
全回答者(2,000名)に聞いたところ、「ポータルサイトで検索」が68.4%で最も高く、「家族や友人・知人など身近な人に聞く」が45.9%、「レビュー投稿サイトで検索」が34.4%で続きました。周囲の知人からのお勧め情報よりも、インターネット検索で知り得た情報を参考にしている方が多くなっています。シェア意識の高まりの背景には、インターネットで容易に人のお勧め情報を知ることができるようになったことが影響しているのではないでしょうか。
世代別にみると、「ポータルサイトで検索」は全ての世代で活用されている割合が最も高くなっていることがわかります。また、20代では「SNSで検索」が37.5%で他の世代よりも高く、30代では「掲示板やQ&Aサイトで検索」が29.8%、40代では「レビュー投稿サイトで検索」が40.0%、50代以上は「家族や友人・知人など身近な人に聞く」(50代52.5%、60代以上51.3%)が他の世代よりも高くなりました。20代から40代は、ソーシャルメディアでの検索結果からも口コミ情報を、50代以上はリアルの繋がりからも口コミ情報を得ているようです。

■物の所有が幸せに直結しない時代 「所有よりも体験に消費したい」7割弱 子ども・パートナーがいる人に高い傾向
■中国・四国地方在住者はノーブランド派?「ブランド物は欲しくない」地域別で最も高い結果
■女性はパートナー選びで物の価値観を重視?

それでは、シェア意識が高まったことで、所有についての価値観はどのように変化したのでしょうか。
全回答者(2,000名)に、所有についての意識を聞いたところ、「多くの物を所有することは幸せだ」と思う割合は37.3%、対して、「そう思わない」(「全くそう思わない」+「あまりそう思わない」の割合、以下同様)は62.8%となりました。
男女・世代別では、男女ともに世代が上がるほど「そう思わない」割合が高い傾向がみられ、60代以上の女性では79.0%と特に高くなりました。多くの物を所有することに幸せを見出さない傾向はシニア層、特に女性で強いようです。

一方で「物を所有するより、得られる体験にお金をかけたい」と思う割合は69.2%となりました。数多くの商品の購入・所有に幸せを見出す大量消費的なライフスタイルを良しとせず、物の所有よりも、旅行やレジャーなど得られる体験に価値を見出している様子がうかがえます。
パートナーや子どもの有無別にみると、パートナーのいる方(74.3%)や子どものいる方(74.7%)は、それぞれいない方(61.0%、63.8%)に比べて「物を所有するより、得られる体験にお金をかけたい」割合が高くなりました。パートナーや子どもなど、一緒に物事を楽しんだり生活を共にする相手がいる方は、物の豊かさよりも体験の豊かさに幸せを見出す傾向があるのではないでしょうか。

また、「ブランド物を所有したい」と思う割合は23.6%に対して、「そう思わない」は76.5%と多数派となりました。現代人はブランド志向が強くない方が多いようです。
居住地域別に、「ブランド物を所有したいと思わない」割合をみると、中国・四国地方では81.9%で、その他の地域に比べて高くなりました。中国・四国地方に住んでいる方は、ブランド志向があまり強くない傾向がうかがえます。

物についての価値観は、パートナー(配偶者・恋人)との関係に影響を与えるのでしょうか。
「物についての価値観が合わないパートナー(配偶者・恋人)とは衝突しやすい」と思うかについて質問したところ、「そう思う」は63.2%となりました。多くの人が、行動を共にするパートナーとの相性をはかるうえで物の価値観が合うかどうかは重要だと感じている様子がうかがえます。
男女別に、「物についての価値観が合わないパートナー(配偶者・恋人)とは衝突しやすい」と思う割合をみると、女性は68.3%で、男性(58.0%)に比べて高くなりました。パートナーとの相性を占う意味で、物の価値観の一致を重視する傾向は男性よりも女性で強いようです。

■女性の4人に1人以上が「ベビー用品はレンタルや貸し借りで十分」
■都市部居住者の4割弱「車は所有にこだわらない」

具体的には、どのような物に対して所有欲が薄れているのでしょうか。全回答者(2,000名)に対し、所有することにこだわらない物(必要なときにレンタルできたり、知人などと貸し借りできたりすれば十分だと思う物)を聞いたところ、「イベント・パーティー用品」(41.6%)や「映画・映像」(41.3%)、「本・コミック」(40.2%)が4割台で上位の回答となり、次いで、「晴れ着」(37.1%)、「音楽」(34.3%)、「レジャー・スポーツ用品」(33.2%)が3割台で続きました。イベント用品や晴れ着、レジャー用品など、普段使いしない物に対しては、所有にこだわらず、レンタルなどで十分だと考えられているようです。そのほか、映像や本、音楽といった、コンテンツ関連が上位に挙がりました。
男女別にみると、女性は「イベント・パーティー用品」(48.6%)、「本・コミック」(45.2%)、「晴れ着」(44.6%)、「レジャー・スポーツ用品」(40.9%)、「ベビー用品」(27.2%)が、それぞれ男性よりも高くなりました。子どもが成長したら使わなくなるベビー用品も、シェアやレンタルできれば十分と考えている女性が相当数いるようです。また、「アクセサリー」(男性16.5%、女性14.4%)や「バッグ・かばん」(男性13.2%、女性10.8%)などのファッションアイテムは男女ともに1割以上の方が所有にこだわらない物として挙げています。シェアやレンタルすることで、色々な種類のファッションアイテムを楽しみたいとの思いを抱いているのではないでしょうか。
居住地域別(※)にみると、「自動車」は一都三県で37.6%、二府一県で38.0%と、その他の地域(21.6%)に比べて高くなりました。都市部のくらしでは、自動車は所有できなくとも必要なときにレンタルなどで利用できれば十分だとの価値観が持たれる傾向にあるようです。
※…「埼玉県」「千葉県」「東京都」「神奈川県」居住者を一都三県、「京都府」「大阪府」「兵庫県」居住者を二府一県、として分析。


【第2章:シェアしたいこと・シェアしたい相手】
■シェアしたい話題 1位「嬉しい出来事」2位「グルメ情報」
■7割以上が「将来の不安」や「お金の悩み」は誰かとシェアしたい
■所得が高いほど“情報感度”アピール?「お得情報」「トレンド情報」は高年収層ほどシェアしたい
■シェアしたい相手 男性は「パートナー」、女性は話題や感情によって使い分け
■パートナーに怒った顔を見せないのは北海道・東北地方在住の北国男子
■将来の悩みをオープンに相談し合えるのは九州・沖縄地方在住の男女

インターネットやSNSの普及により気軽に情報発信ができる今、どのようなものが誰とシェアされているのでしょうか。
全回答者(2,000名)に、誰かと共有したい(分け合いたい)と思う感情や情報について聞いたところ(※)、「嬉しい出来事・感情」は91.1%、「美味しいものの情報(美味しいお店を見つけた、美味しい料理のレシピなど)」は90.4%、「感動した出来事・感情」は89.2%となりました。ポジティブな感情や情報は誰かと共有したいと思う方が多いようです。
ネガティブな感情に注目すると、「将来の不安・悩み」(77.1%)や「許せない出来事・不満・怒り」(76.9%)は7割台後半となり、「悲しい出来事・辛い出来事・感情」は7割半(74.4%)、「お金の不安・悩み」は7割(70.2%)となりました。将来の不安やお金の悩みなどはポジティブな感情に比べると共有しづらいものの、誰かと共有したいとの思いを抱いている方が多いことがわかりました。
世帯年収別にみると、「お得な情報」や「旬な情報」は年収が高くなるほど共有したい割合が高く、年収800万円以上ではそれぞれ92.8%、87.9%となりました。年収が高い層ほど、トレンドやお得情報をシェアしたい傾向にあるようです。
※感情や情報それぞれについて、共有したいと思う相手を複数回答で聴取し、100%-「共有したいと思わない」の割合で算出。

また、それぞれの感情や情報を誰と共有したいと回答したかみると、「嬉しい出来事・感情」×「パートナー」の組み合わせが最も高く(65.7%)、次いで、「嬉しい出来事・感情」×「家族」(64.8%)、「感動した出来事・感情」×「パートナー」(63.8%)が続きました。パートナーや家族といった身近にいる相手とポジティブな感情を共有したいと思う方が多いようです。
男女別にみると、男性はほとんどの項目で「パートナー」が共有したい相手の1位となり、女性は「嬉しい出来事・感情」や「感動した出来事・感情」といったポジティブな感情の1位は「家族」、「悲しい・辛い出来事・感情」や「許せない出来事・不満・怒り」といったネガティブな感情の1位は「パートナー」、「健康やダイエットの情報」の1位は「友人」となりました。女性は話題や感情によって共有する相手を使い分けする傾向があるようです。

では、様々な感情や情報をパートナーと共有したいとの思いは居住地域別に特徴があるのでしょうか。男女・居住地域別に「パートナー」と共有したいと回答した感情や情報をみると「許せない出来事・不満・怒り」では、北海道・東北地方在住の男性で33.3%とその他の層よりも低くなりました。北海道・東北地方の男性は、不満や怒りを心の中に秘め、パートナーに対しても怒った顔を見せない傾向にあるようです。一方で、中国・四国地方在住の女性では54.8%とその他の層よりも高くなりました。中国・四国地方の女性は不満や怒りの感情を共有できる相手をパートナーとして選んでいるのかもしれません。
また、「将来の不安・悩み」では、九州・沖縄地方在住の男性(59.7%)や、九州・沖縄地方在住の女性(56.3%)はその他の層よりも高くなりました。九州・沖縄地方に住んでいる方は、パートナーと将来の不安や悩みをオープンに相談し合える関係を築けている方が多いようです。

■8割半が「ご近所と助け合いたい」一方で、「困ったときに助け合える関係性だ」は約4割
■シェア意識が高い層は助け合いに積極的

ポジティブな感情や情報を身近な人と共有したい、との意識が見られましたが、同じコミュニティに属しているご近所とは、相互扶助(助け合い)の関係を築いて行きたいと思っているのでしょうか。
全回答者(2,000名)に、ご近所関係についての意識・実態を聞いたところ、「ご近所とは困ったときにお互い助け合える関係性が望ましい」と思う割合は84.9%と高い一方で、「ご近所とは困ったときにお互い助け合える関係性が築けている」と思う割合は42.4%となりました。ご近所との相互扶助を望んでいるものの、実際にそのような関係性が築けている方は少数派のようです。
世代別・世帯年収別に、「ご近所とは困ったときにお互い助け合える関係性が望ましい」と思う割合をみると、60代以上では89.3%、世帯年収800万円以上の層では88.3%とともに約9割となり、世代・世帯年収が上がるほど高い傾向がみられました。
また、「ご近所とは困ったときにお互い助け合える関係性が築けている」と思う割合では顕著な世代差がみられ、60代以上が54.8%、対して、20代では38.3%となりました。世帯年収800万円以上の層では53.8%と、こちらも高くなっています。年齢が上がり、世帯年収が増えてくると相互扶助意識が高まり、実際にご近所と助け合える関係性が築けるようになっていくようです。

続いて、全回答者(2,000名)に、最近1年以内にどんな助け合いや譲り合いを行ったか聞いたところ、「席や順番を譲る」が35.4%で最も高く、次いで、「困っている人への寄附や物資援助」が23.6%、「困っている人の相談にのる・手助けをする」が22.3%、「地域の活動(自治会・町内会など)」が21.1%で続きました。また、「いずれかの助け合いや譲り合いを行った」割合(100%-「特になし」の割合で算出、以下同様)は66.5%となりました。
シェア意識別(※)に「いずれかの助け合いや譲り合いを行った」割合をみると、シェア意識の高い層は69.9%で、シェア意識の低い層(48.6%)に比べて高くなりました。シェア意識の高い層は、こういった助け合い、譲り合いの行動を積極的に行う傾向にあるようです。
※…≪良い物や情報は人にも教えてあげたい≫にて、「そう思う」と回答した人をシェア意識の高い層、「そう思わない」と回答した人をシェア意識の低い層、として分析。


【第3章:シェアリング・エコノミー】
■シェアリング・エコノミーの土壌は整った? 「レンタルや中古の利用に抵抗はない」7割弱、「不要な物は譲ったり売ったりしたい」8割
■最も浸透したシェアサービス「フリマアプリ」 20代女性の4人に1人が利用経験あり
■40代男性は「ライドシェア」、20代・30代女性は「ファッションレンタル」の利用意向が高め
■女性はシェアリング・エコノミーで起こるトラブルやセキュリティ面を不安視
■シェアリング・エコノミーの訴求点 若年層は「経済的」、シニア層は「環境に優しい」
■「トラブル発生時の保障」、「運営会社の信頼性」……シェアリング・エコノミー普及への課題とは?

最近では、余剰な物やスキル・知識などを共有することで一つの経済圏を作る、“シェアリング・エコノミー”型のサービスに注目が集まっています。これらのサービスは、生活者にどの程度受け入れられていくのでしょうか。
まず、全回答者(2,000名)に、物やスキル・知識の共有についての意識を聞いたところ、「レンタル品や中古品の利用に抵抗はない」(67.1%)、「不要な物は捨てるより、譲ったり売ったりしたい」(79.1%)「自分の苦手なことは(対価を払っても)得意な人に頼みたい」(62.3%)、「自分のスキルや知識が、誰かの役に立つのは嬉しい」(93.2%)と、同意する方がいずれも多数派となりました。中古品やレンタル品の利用や不要な物の提供、自身の持っているスキルの提供や誰かの持っているスキルの利用に前向きな意識が持たれている様子がうかがえます。シェアリング・エコノミー型のサービスが受け入れられる価値観が、生活者の中で主流になってきていると言えるのではないでしょうか。
シェア意識別にみると、シェア意識の高い層は「自分の苦手なことは(対価を払っても)得意な人に頼みたい」と思う割合が63.4%、「自分のスキルや知識が、誰かの役に立つのは嬉しい」と思う割合が95.5%となり、いずれもシェア意識の低い層よりも高くなりました。普段から、お勧め情報などを口コミすることに積極的な姿勢でいるシェア意識の高い層は、スキル・知識のシェアに抵抗感が少なく、個人が持っているスキル・知識を融通しあうようなシェアリング・エコノミー型のサービスに対して、前向きな姿勢でいる方が多いのではないでしょうか。

それでは、現在はどんなシェアリング・エコノミー型のサービスが利用され、また、利用したいと思われているのでしょうか。
全回答者(2,000名)に、シェアリング・エコノミー型のサービスの利用経験と利用意向を聞いたところ、利用経験率(「利用したことがある」の割合、以下同様)が最も高かったものは「フリマアプリ」で9.5%、以下、「ファッションレンタル」と「駐車場シェア」はどちらも1.8%、「空き家・空き部屋シェア(民泊)」(0.8%)や「ライドシェア」(0.7%)、「スキル・空き時間シェア」(0.7%)はいずれも1%に満たない割合となりました。現状では、個人間で不要品の売買を行う「フリマアプリ」が、最も利用されているシェアリング・エコノミー型のサービスのようです。
男女・世代別に「フリマアプリ」の利用経験率をみると、20代女性では23.5%と、およそ4人に1人の割合で利用した経験があることがわかりました。フリマアプリでは若い女性の利用者が増えているようです。

また、利用意向率(「利用したことはないが、利用してみたい」の割合、以下同様)をみると、「フリマアプリ」が最も高く17.8%、次いで、「駐車場シェア」(12.8%)、「スキル・空き時間シェア」(10.9%)、「空き家・空き部屋シェア(民泊)」(8.6%)、「ファッションレンタル」(8.0%)、「ライドシェア」(7.3%)が続きました。それぞれの利用経験率よりも高い利用意向率となっていることから、実際に利用している方はまだ少ないものの、情報感度の高い方は、これらのサービスに注目し始めていることがわかります。
男女・世代別に利用意向率をみると、「ライドシェア」は40代男性が14.0%で他の層よりも高くなりました。一般ドライバーとの相乗りサービスは、壮年男性の関心が比較的高いようです。また、「ファッションレンタル」は20代女性が12.0%、30代女性が13.0%で他の層よりも高くなりました。若い女性はファッションアイテムのレンタルサービスに魅力を感じているようです。

次に、全回答者(2,000名)に、シェアリング・エコノミー型のサービスにどのような魅力や不安を感じるか聞いたところ、「個人間でトラブルが起こらないか不安」が59.1%で最も高く、次いで、「無駄が少なく、環境に優しそう」(47.0%)、「お財布に優しそう」(38.3%)が続きました。
環境にもお財布にも優しそうだとの意見が上位となっていますが、トラブルが起きないか不安視する意見が最多となっています。シェアリング・エコノミー型のサービスが今後広まるためには、個人間取引でのトラブルに対する不安感の払拭がハードルとなりそうです。
男女別にみると、女性は「個人間でトラブルが起こらないか不安」(65.6%)や「個人情報の漏えいなど、セキュリティ面が不安」(42.3%)の割合が男性よりも高くなりました。個人間トラブルへの不安感やセキュリティ面の不安感は女性の方が強いようです。
世代別にみると、「無駄が少なく、環境に優しそう」は50代(52.5%)や60代以上(52.8%)がその他の世代より高く、「お財布に優しそう」は20代(46.5%)や30代(48.3%)がその他の世代より高くなりました。シェアリング・エコノミー型のサービスをアピールする場合、若年層には金銭的なメリットがあることを、シニア層には環境負荷が少ないくらしが実現できることなどを訴求点とすると、関心を得られやすいのではないでしょうか。

では、今後シェアリング・エコノミー型のサービスが普及していくためには、どのようなことが必要になるのでしょうか。
全回答者(2,000名)に、どのような相手や運営であればシェアリング・エコノミー型のサービスを利用してみたいと思う気持ちが高まるかを聞いたところ、「事故やトラブルが起こった時の取り決めや保障がある」(41.8%)、「信頼できる会社がサービスを運営している」(40.5%)、「過去の利用者から多数の高評価がついている相手との取引」(40.1%)が上位回答となりました。トラブルが起きたときの対策や保障があることや、信頼できる会社が運営に携わっていること、利用者同士のレビュー制度などがあり、サービスの提供者の評価が可視化されていることなどが、シェアリング・エコノミー型のサービス利用に際して、背中を押す条件となるようです。
男女別にみると、女性は「事故やトラブルが起こった時の取り決めや保障がある」(47.7%)や「信頼できる会社がサービスを運営している」(46.7%)、「交渉など、個人同士で直接やり取りする必要がない」(31.1%)などの割合が男性よりも高くなりました。個人間取引を行ううえで、トラブルが起こる可能性が極力減らされているか、万一トラブルになったとしても、保障などがあるか、といったサービスの安全性・信頼性の面で、女性は男性よりも厳しい目を持っていると言えそうです。

■“憧れ”もシェアすれば届く?「スーパーカー」、「別荘」など“ぜいたく品”はシェアして欲しい!
■「一時保育」から「家電」、「友人」まで? シェアのニーズは多種多様
■男性からは「話し相手」や「ゲームのパートナー」など交流相手のシェア希望も

それでは、どのような物やスキルを共有できれば、シェアリング・エコノミー型のサービスを使ってみたいと感じるのでしょうか。
全回答者(2,000名)に、他人から共有してもらうことができたら便利だな、と思う物やスキルを自由回答で聞いたところ、物に関する回答では、「自分では買えないスーパーカーのレンタル」(40代男性)や「観光地にある別荘のレンタル」(20代男性)といった購入して所有するにはなかなか手が届かなそうな“ぜいたく品”と呼べそうな物や、「子どものフォーマルな服など数回しか使わないような物」(40代女性)、「草刈機など頻繁には使わない物」(20代女性)といった、普段使いはしないけれども、特定の利用シーンでは欠かせなかったり、あると便利な日用品に関する回答が多く挙がりました。そのほか、「新製品の家電をお試しで使ってみたい」(50代女性)といった、購入前のトライアルのような使い方を想定している方の意見も見られました。
スキルやサービスに関する回答では、「一時保育」(30代女性)や「畑作業を手伝ってくれる人(40代男性)」、「街案内、美味しいお店の案内」(30代女性)といった用務の代行やお手伝い、知識の提供などをして欲しいといった意見をはじめ、「話し相手」(20代男性)や「ゲームのパートナー」(30代男性)、「友人」(40代男性)など、交流相手になって欲しいといった意見まで、多種多様な回答が見受けられました。今後も、新たなシェアリング・エコノミー型のサービスは広がっていきそうです。
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