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チューリッヒ、スイス発、2010年12月20日 - 電力技術とオートメーションのリーディングカンパニーであるABBは、スウェーデンのSvenska KraftnatとリトアニアのLITGRID turtas ABから、スカンジナビアとバルト地域を接続する新しい送電系統を供給する5億8,000万米ドル相当の受注を獲得しました。


ABBは、400キロメートルを超える距離を電力の損失を最小限に抑えながら700MW(メガワット)で送電する、2基の変換所とケーブルで構成される高圧直流送電(HVDC)システムを提供します。

「HVDC Lightによる新しい伝送リンクは、電力容量を増加し、電力交換を容易にして、送電系統の信頼性を向上させるとともに、電力需給双方の安全性を高めます。」と、ABBのパワーシステム事業部責任者のピーター・ロイプは述べています。

ABBは、HVDC Light技術を採用した700MW、±300kVの変換所2基の設計、エンジニアリング、据付および試運転を請け負います。変換所はスウェーデンのニュブルーとリトアニアのクライペダにそれぞれ設置されます。この契約には400キロメートルの300kV海底ケーブル2本と、スウェーデンおよびリトアニアにおける陸上ケーブルの供給と敷設が含まれます。

このシステムは、ネットワークの安定性を向上させる積極的交流電圧支援機能や、停電後に電力系統の復旧を迅速に行う系統再起動機能などの特別な機能を搭載しています。また世界中で議論されている直流送電をコンセプトとしたヨーロッパ全土における電力系統の統合も可能にします。

プロジェクトは、EU(欧州連合)の資金援助を受け、2015年末に完了する予定です。2006年にABBが敷設したエストニアとフィンランドを結ぶEstlinkは、北欧とバルト地域の送電網を初めて相互接続し、エネルギー市場を統合しました。

HVDC Lightの技術は、ニュートラルな電磁波、油分を使っていないケーブル、小型変換所などの提供で、環境に貢献します。HVDC Lightは、ロバスト性能を確保し、送電ロスを最小限に抑えるため、再生可能エネルギーの活用では珍しくない遠隔地の電源と本土の送電系統を接続する場合では、距離の制限と送電系統の制約を克服する理想的なソリューションです。


■ABBについて ( http://www.abb.com/ )
ABBは、世界のおよそ100カ国に117,000人の従業員を擁する電力技術とオートメーション技術のリーディングカンパニーです。環境負荷を最低限に抑えながらお客さまの業務効率を最適化するソリューションの数々を、産業界と公益事業の皆さまに提供しています。


■ABB株式会社について ( http://www.abb.co.jp/ )
ABBの日本法人であるABB株式会社は、国内において電力およびオートメーション事業を、製造、販売、サービス分野にわたって展開しています。
また、ABBの日本国内における活動は、ABB株式会社と3つの合弁事業から構成されており、ABBジャパングループとして約700名の従業員、12都市にわたる販売／サービスネットワークを擁しています。