「主要企業Webユーザビリティランキング2011<企業サイト編>」〜使い勝手の良さ1位は2年連続で「JX日鉱日石エネルギー」〜
[11/11/08]
提供元:@Press
提供元:@Press
トライベック・ストラテジー株式会社(所在地:東京都渋谷区、代表取締役:殿木 和彦)は、「主要企業Webユーザビリティランキング2011<企業サイト編>」を実施し、全15業界・150サイトのユーザビリティ(使い勝手や安全性など)を評価しました。調査は2011年8月中旬から10月下旬にかけて実施しました。
■Webユーザビリティの重要性
年々変化の激しいマーケットにおいて、企業サイトのあるべき姿や役割も変わりつつあります。
企業サイトはこれまでのようなカタログ型のサイトから脱却し、顧客に直接企業の想いや商品・サービスの良さをプレゼンテーションしていく必要があります。もはや企業が一方的にユーザーに対して情報発信するのではなく、ユーザー自らが企業サイトに到達し、比較・選択する時代です。
こうした限られたコンタクトポイントにおいて、Webサイトは企業にとって重要なメディアとしての役割を担います。そこで、合わせて重要視されているのが、「ユーザビリティ向上」というテーマです。
ユーザビリティとは一言で言えば「Webサイトの使いやすさ」となります。どれだけ良い商品・サービスに関するコンテンツや、圧倒的なクリエイティビティ溢れるコンテンツがあっても、それが実際のユーザーに伝わらなければ意味をなしません。ユーザビリティは、こうした企業の想いや意図を伝えるための手段として、企業のWebサイトにおける基礎の考えとしてはずせないのです。
ユーザビリティ上、課題があるサイトでは来訪者数の低迷や競合サイトへのユーザー流出など、売上の機会損失の原因にもなります。また、欲しい情報に辿り着けない等のストレスからブランドイメージがダウンする等の問題も生じます。
益々メディアとしての重要な役割を担うWebサイトの事業価値創造において、ユーザビリティの向上は必須の課題となっています。
■評価対象
「電力・ガス・エネルギー」、「鉄道・運輸」、「建設・不動産」、「鉄鋼・金属・材料」、「化学・繊維」、「機械・部品メーカー」、「自動車・自動二輪」、「精密機器・電子部品」、「食品・飲料・生活用品」、「医薬品」、「商社・流通・小売」、「金融・保険・証券」、「IT・情報通信」、「総合電機」、「クレジット・信販」の15業界、主要企業150サイト。
■評価方法
トライベック・ストラテジーのユーザビリティ診断プログラムを用いて、「アクセス性」、「サイト全体の明快性」、「ナビゲーションの使いやすさ」、「コンテンツの適切性」、「ヘルプ・安全性」の5評価軸、全96項目について評価しました。
■データで見るWebユーザビリティランキング2011
今回実施したWebユーザビリティランキングにおいて、さまざまなデータから、企業Webサイトの潮流が見えました。
<スコアの平均点が昨年に比べて2ポイント近く増加>
スコア平均は昨年の78.44点から、80.19点と増加しました。80点以上のスコアを出した企業は、昨年の72社から83社へと増加しています。年々高まるユーザビリティ向上の意識が企業サイトに浸透してきている結果と言えます。
<対象150社のうち、実に約50%がフルリニューアルまたは一部リニューアルを実施>
昨年度(2010年版)で実施したランキング発表時でも同じく50%超の企業がリニューアルまたは一部リニューアルを実施していました。各メディアの役割が変遷する中で、インターネットに公開された自社サイトの重要性が見直され、結果として多くの企業がリニューアルという形で顧客の期待に応えようとしている結果になりました。
<震災の影響による情報発信・伝達に対する意識向上>
今回の診断では、アクセス性の向上や重いリッチコンテンツ(Flashなど)の多用が避けられているケースが目立ちました。利用者に対してスムーズにそして確実に情報発信・伝達を行うことの重要性が再認識されているのではないかと思われます。
<マルチデバイス(スマートフォンやタブレット端末など)への対応状況>
スマートフォン(iPhone、Android携帯)、タブレット端末(iPadなど)すべてに最適なWebサイトを用いて発信している企業は18%でした。中でも金融業界の対応が進んでおり、10社中6社と半数を上回りました。
<ソーシャルメディア(Facebook、Twitterなど)への対応状況>
ソーシャルメディアを有効活用するだけでなく、自社の企業サイトから適切に誘導できている企業は15%程度に留まりました。また、こうした取り組みをしていない企業は70%と、まだまだ企業におけるソーシャルメディア対応は様子見という部分が伺えます。
■調査結果の概要
主要企業150サイトのユーザビリティ診断結果の概要は以下のとおりです。
・今回のランキング1位は、2年連続で「JX日鉱日石エネルギー」となりました。
昨年は、経営統合という流れの中で両社のコンテンツを統合するに留まらず、ユーザビリティにおいても5評価軸で高スコアを取り、見事に1位に輝きました。今年度はそれに加え、新たなトレンド軸として採用した「マルチデバイス対応」「ソーシャルメディア対応」の項目においても高いスコアを獲得。利用者への利便性維持のためのガバナンスへの取り組みはもちろんのこと、新たなニーズの取り込みやトレンドへの対応についても1位にふさわしい企業と言えそうです。
・その他2位の「エヌ・ティ・ティ・ドコモ(NTTドコモ)」、3位の「中部電力」、4位の「大塚商会」、5位「野村證券」、6位「東京地下鉄(東京メトロ)」、7位「みずほ銀行」、8位「三菱商事」においては、いずれの企業もスコア90点以上となっており、1位の「JX日鉱日石エネルギー」と比較しても遜色ないスコアです。
こうしたユーザビリティへの対応状況は、対象企業150社においてもトップレベルであり、各社が属する業界最高水準と言えそうです。
・業種別に見ると、1位「金融・保険・証券」、2位「医薬品」、3位「IT・情報通信」、4位「商社・流通・小売」と続きます。前回と比べると、「医薬品」や「IT・情報通信」の順位は上がっており、ユーザビリティに配慮したリニューアルが実施された結果と言えそうです。
一方で業種に関わらず、B to B、B to Cいずれの企業でもユーザビリティへの意識が高まっていることが伺えました。逆にB to C企業が多く存在している「自動車・自動二輪」の業界を筆頭に、スコアが低い業界については、業界全体で利用者に向けた情報発信意識の改善が必要であると言えます。
・全体としては、昨年に比べてスコア平均値が上昇傾向にあります。
企業としてのユーザビリティ向上への意識が高まってきている結果と言えそうですが、一方で問題も散見されました。今回の調査において、自社サイトのフルリニューアルを実施した企業は少なくありません。このフルリニューアルにおいて、大幅にスコアを伸ばした企業としては、「東京地下鉄(東京メトロ)」「DIC」「エーザイ」「ヤマト運輸」「オリックス」などが挙げられます。こうした企業は、リニューアルにおいて利用者の利便性向上を意識されていた可能性が高く、結果としてスコアも昨年度に比べて大幅に改善されました。
一方で、フルリニューアルしたのにも関わらず大幅にスコアを落としてしまった企業も少なくありません。企業サイトにおいては、ユーザビリティ向上だけが目標になることはありませんが、利用者の利便性という点においてユーザビリティへの配慮は欠かせません。いずれの目標も軽視できない事項とは言え、実際に情報を閲覧する利用者のための配慮を第一に考えたリニューアルが望まれます。
■来年度の調査実施方針
最後になりますが、企業のユーザビリティへの意識は年々高まっています。と同時に、利用者のユーザビリティリテラシー(使いやすさへの要求)も高くなってきているのも事実です。来年度以降はこうした観点で判定基準の厳格化に努めていきたいと思います。
◎主要企業150サイトのランキング結果をすべてご覧になりたい方はこちら
http://www.tribeck.jp/usability/ranking/2011/
<参考資料>
・企業サイト上位10位ランキング
順位 企業/サイト名
1. JX日鉱日石エネルギー
2. エヌ・ティ・ティ・ドコモ(NTTドコモ)
3. 中部電力
4. 大塚商会
5. 野村證券
6. 東京地下鉄(東京メトロ)
7. みずほ銀行
8. 三菱商事
9. DIC
10. ソフトバンク
・業種別上位10位ランキング
順位 業種名
1. 金融・保険・証券
2. 医薬品
3. IT・情報通信
4. 商社・流通・小売
5. 機械・部品メーカー
6. 鉄道・運輸
7. 総合電機
8. 食品・飲料・生活用品
9. 電力・ガス・エネルギー
10. クレジット・信販
【会社概要】
会社名 : トライベック・ストラテジー株式会社
所在地 : 東京都渋谷区恵比寿1-21-3
代表者 : 代表取締役 殿木 和彦
設立 : 2001年9月4日
資本金 : 8,765万円
事業内容: Webコンサルテーション、インテグレーション事業
(Web戦略策定からサイト構築、運営支援までの
トータルソリューションをワンストップで提供します)
URL : http://www.tribeck.jp/
■Webユーザビリティの重要性
年々変化の激しいマーケットにおいて、企業サイトのあるべき姿や役割も変わりつつあります。
企業サイトはこれまでのようなカタログ型のサイトから脱却し、顧客に直接企業の想いや商品・サービスの良さをプレゼンテーションしていく必要があります。もはや企業が一方的にユーザーに対して情報発信するのではなく、ユーザー自らが企業サイトに到達し、比較・選択する時代です。
こうした限られたコンタクトポイントにおいて、Webサイトは企業にとって重要なメディアとしての役割を担います。そこで、合わせて重要視されているのが、「ユーザビリティ向上」というテーマです。
ユーザビリティとは一言で言えば「Webサイトの使いやすさ」となります。どれだけ良い商品・サービスに関するコンテンツや、圧倒的なクリエイティビティ溢れるコンテンツがあっても、それが実際のユーザーに伝わらなければ意味をなしません。ユーザビリティは、こうした企業の想いや意図を伝えるための手段として、企業のWebサイトにおける基礎の考えとしてはずせないのです。
ユーザビリティ上、課題があるサイトでは来訪者数の低迷や競合サイトへのユーザー流出など、売上の機会損失の原因にもなります。また、欲しい情報に辿り着けない等のストレスからブランドイメージがダウンする等の問題も生じます。
益々メディアとしての重要な役割を担うWebサイトの事業価値創造において、ユーザビリティの向上は必須の課題となっています。
■評価対象
「電力・ガス・エネルギー」、「鉄道・運輸」、「建設・不動産」、「鉄鋼・金属・材料」、「化学・繊維」、「機械・部品メーカー」、「自動車・自動二輪」、「精密機器・電子部品」、「食品・飲料・生活用品」、「医薬品」、「商社・流通・小売」、「金融・保険・証券」、「IT・情報通信」、「総合電機」、「クレジット・信販」の15業界、主要企業150サイト。
■評価方法
トライベック・ストラテジーのユーザビリティ診断プログラムを用いて、「アクセス性」、「サイト全体の明快性」、「ナビゲーションの使いやすさ」、「コンテンツの適切性」、「ヘルプ・安全性」の5評価軸、全96項目について評価しました。
■データで見るWebユーザビリティランキング2011
今回実施したWebユーザビリティランキングにおいて、さまざまなデータから、企業Webサイトの潮流が見えました。
<スコアの平均点が昨年に比べて2ポイント近く増加>
スコア平均は昨年の78.44点から、80.19点と増加しました。80点以上のスコアを出した企業は、昨年の72社から83社へと増加しています。年々高まるユーザビリティ向上の意識が企業サイトに浸透してきている結果と言えます。
<対象150社のうち、実に約50%がフルリニューアルまたは一部リニューアルを実施>
昨年度(2010年版)で実施したランキング発表時でも同じく50%超の企業がリニューアルまたは一部リニューアルを実施していました。各メディアの役割が変遷する中で、インターネットに公開された自社サイトの重要性が見直され、結果として多くの企業がリニューアルという形で顧客の期待に応えようとしている結果になりました。
<震災の影響による情報発信・伝達に対する意識向上>
今回の診断では、アクセス性の向上や重いリッチコンテンツ(Flashなど)の多用が避けられているケースが目立ちました。利用者に対してスムーズにそして確実に情報発信・伝達を行うことの重要性が再認識されているのではないかと思われます。
<マルチデバイス(スマートフォンやタブレット端末など)への対応状況>
スマートフォン(iPhone、Android携帯)、タブレット端末(iPadなど)すべてに最適なWebサイトを用いて発信している企業は18%でした。中でも金融業界の対応が進んでおり、10社中6社と半数を上回りました。
<ソーシャルメディア(Facebook、Twitterなど)への対応状況>
ソーシャルメディアを有効活用するだけでなく、自社の企業サイトから適切に誘導できている企業は15%程度に留まりました。また、こうした取り組みをしていない企業は70%と、まだまだ企業におけるソーシャルメディア対応は様子見という部分が伺えます。
■調査結果の概要
主要企業150サイトのユーザビリティ診断結果の概要は以下のとおりです。
・今回のランキング1位は、2年連続で「JX日鉱日石エネルギー」となりました。
昨年は、経営統合という流れの中で両社のコンテンツを統合するに留まらず、ユーザビリティにおいても5評価軸で高スコアを取り、見事に1位に輝きました。今年度はそれに加え、新たなトレンド軸として採用した「マルチデバイス対応」「ソーシャルメディア対応」の項目においても高いスコアを獲得。利用者への利便性維持のためのガバナンスへの取り組みはもちろんのこと、新たなニーズの取り込みやトレンドへの対応についても1位にふさわしい企業と言えそうです。
・その他2位の「エヌ・ティ・ティ・ドコモ(NTTドコモ)」、3位の「中部電力」、4位の「大塚商会」、5位「野村證券」、6位「東京地下鉄(東京メトロ)」、7位「みずほ銀行」、8位「三菱商事」においては、いずれの企業もスコア90点以上となっており、1位の「JX日鉱日石エネルギー」と比較しても遜色ないスコアです。
こうしたユーザビリティへの対応状況は、対象企業150社においてもトップレベルであり、各社が属する業界最高水準と言えそうです。
・業種別に見ると、1位「金融・保険・証券」、2位「医薬品」、3位「IT・情報通信」、4位「商社・流通・小売」と続きます。前回と比べると、「医薬品」や「IT・情報通信」の順位は上がっており、ユーザビリティに配慮したリニューアルが実施された結果と言えそうです。
一方で業種に関わらず、B to B、B to Cいずれの企業でもユーザビリティへの意識が高まっていることが伺えました。逆にB to C企業が多く存在している「自動車・自動二輪」の業界を筆頭に、スコアが低い業界については、業界全体で利用者に向けた情報発信意識の改善が必要であると言えます。
・全体としては、昨年に比べてスコア平均値が上昇傾向にあります。
企業としてのユーザビリティ向上への意識が高まってきている結果と言えそうですが、一方で問題も散見されました。今回の調査において、自社サイトのフルリニューアルを実施した企業は少なくありません。このフルリニューアルにおいて、大幅にスコアを伸ばした企業としては、「東京地下鉄(東京メトロ)」「DIC」「エーザイ」「ヤマト運輸」「オリックス」などが挙げられます。こうした企業は、リニューアルにおいて利用者の利便性向上を意識されていた可能性が高く、結果としてスコアも昨年度に比べて大幅に改善されました。
一方で、フルリニューアルしたのにも関わらず大幅にスコアを落としてしまった企業も少なくありません。企業サイトにおいては、ユーザビリティ向上だけが目標になることはありませんが、利用者の利便性という点においてユーザビリティへの配慮は欠かせません。いずれの目標も軽視できない事項とは言え、実際に情報を閲覧する利用者のための配慮を第一に考えたリニューアルが望まれます。
■来年度の調査実施方針
最後になりますが、企業のユーザビリティへの意識は年々高まっています。と同時に、利用者のユーザビリティリテラシー(使いやすさへの要求)も高くなってきているのも事実です。来年度以降はこうした観点で判定基準の厳格化に努めていきたいと思います。
◎主要企業150サイトのランキング結果をすべてご覧になりたい方はこちら
http://www.tribeck.jp/usability/ranking/2011/
<参考資料>
・企業サイト上位10位ランキング
順位 企業/サイト名
1. JX日鉱日石エネルギー
2. エヌ・ティ・ティ・ドコモ(NTTドコモ)
3. 中部電力
4. 大塚商会
5. 野村證券
6. 東京地下鉄(東京メトロ)
7. みずほ銀行
8. 三菱商事
9. DIC
10. ソフトバンク
・業種別上位10位ランキング
順位 業種名
1. 金融・保険・証券
2. 医薬品
3. IT・情報通信
4. 商社・流通・小売
5. 機械・部品メーカー
6. 鉄道・運輸
7. 総合電機
8. 食品・飲料・生活用品
9. 電力・ガス・エネルギー
10. クレジット・信販
【会社概要】
会社名 : トライベック・ストラテジー株式会社
所在地 : 東京都渋谷区恵比寿1-21-3
代表者 : 代表取締役 殿木 和彦
設立 : 2001年9月4日
資本金 : 8,765万円
事業内容: Webコンサルテーション、インテグレーション事業
(Web戦略策定からサイト構築、運営支援までの
トータルソリューションをワンストップで提供します)
URL : http://www.tribeck.jp/