ウズベキスタン共和国における若年層対策への取り組み及びこれに関する名古屋ウズベキスタンの活動を公開
[21/08/13]
提供元:@Press
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2017年に設立され、在日ウズベキスタン大使館に協力し、愛知県近辺に在住するウズベキスタン人留学生その他の在日ウズベキスタン人の支援を行っている団体・名古屋ウズベキスタン友好協会は、ウズベキスタン共和国における若年層対策及び当該対策にリンクして当協会が在日ウズベキスタン大使館の協力を得て行ってきた活動及び今後の活動を公開いたします。
画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/271142/LL_img_271142_1.jpg
若者と談笑する大統領 2021年7月30日
ウズベキスタン共和国は、1991年にソ連から独立して30年ほどしか経過していない非常に若い国です。独立後2016年まで大統領を務めたイスラム・カリモフの時代は、旧ソ連の制度を引き継いだ社会主義体制を反映させた国政運営の方針(漸進主義)を採用し、経済自由化にも慎重な姿勢を取ってきましたが、2016年12月に二代目大統領として就任したシャフカト・ミルジヨエフは、経済自由化のための様々な改革を実行し、その結果、世界銀行のDoing Businessの指標であるビジネス難易度で2015年には199カ国中145位であったにもかかわらず2020年には190カ国中69位と大幅に順位を上げ同年の改善国トップ20にも選出されるなど、着実に成果を上げてきました。
ウズベキスタン共和国は、国民の65%以上を30歳未満の若年層が占める国であり、この若年層をいかに活用していくかが国の発展のための重要な課題となっています。また、新型コロナウイルスの世界的な流行は、ウズベキスタン国においても例外ではなく、その蔓延により若年層の経済状況に深刻な影響が生じることとなりました。そのため、ウズベキスタン共和国のミルジヨエフ大統領は、2021年を「若年層支援と国民の健康増進の年」と定め、若年層対策に国を挙げて取り組むこととしました。
ウズベキスタン共和国における若年層対策は、国会に設置された青年会議、内閣に設置された若年層対策局、大統領付属国政アカデミーに設定された若年層問題人材育成研究室が主として担当し、また、省庁間会議が定期的に開催されて各省庁における若年層対策の内容の調整が行われています。その他、民間において約700万人が所属する青年同盟があり、前述の国家機関と連携して、若年層対策に関する各政策が実行されています。近年は海外在住のウズベキスタン人との連携も積極的に図られており、ウズベキスタン国際青年協会や各地域の友好団体が設置され、各国大使館と連携して海外における若年層対策を担っています。
ウズベキスタンにおける若年層対策の特徴は、2025年までの長期にわたる若年層対策ロードマップを策定し計画的に対策を実行していることにあります。
当該ロードマップには、若者の企業活動の支援や雇用確保のための新しい仕組みの構築から文化・芸術・スポーツの振興に至るまで幅広い若年層対策が含まれており、毎年、ロードマップの実行状況を確認しながら修正が加えられています。また、ロードマップとリンクしながらも、社会状況に合わせて別途若年層対策が追加されることもあります。
今年の例では、2021年7月30日に開催された「青年・学生フォーラム」における協議に基づいて、ミルジヨエフ大統領のイニシアティブのもとで「若年層の包括的な支援と社会活動のさらなる促進のための追加措置」に関する大統領令が出され、生活に困窮する若年層に対する追加補助、若年層による住宅購入時における一定額の無担保ローンの提供、大学生に対する低金利での教育ローンの提供、学生を有する世帯に対する所得税等の優遇、若い研究者又はアスリートへの補助金・優遇措置の提供等、さらなる追加支援が政府により行われることとなりました。
ウズベキスタンにおける若年層対策の試みは、国内に留まるものではありません。ミルジヨエフ大統領は、国連総会及び国連人権理事会において、若年層の権利に関する条約を採択すること及び若年層の権利保護に関する世界会議を開催することを提案しました。当該提案を受けて、2020年8月には、ウズベキスタン政府が主体となって若年層の権利保護に関するサマルカンド・ウェブフォーラムが開催され、若年層の生活向上のための国際協力の強化を目指すサマルカンド決議が採択されることとなり、さらに、2021年8月にも国際機関の支援のもとでウズベキスタン政府が主催となって若年層の権利保護に関する世界会議が開催される予定となっています。
国際労働機関(ILO)の報告によると、新型コロナウイルスの影響で2億9,500万人が職を失ったが、そのうち7,000万人以上が24歳以下であり、また若年層の就業者の約40%が深刻な貧困に陥っているとされています。このような状況下で、若年層の権利保護は世界的な課題であり、ウズベキスタン政府による若年層保護のための一連の行動は、このような世界的課題の解決に向け非常に重要な役割を果たすものであり、日本国においても、このようなウズベキスタン政府による働きかけに協力して、国際的な若年層課題の解決に向けて積極的な役割を果たしていく必要があると考えます。
なお、近年、留学生を中心とした若年層の在日ウズベキスタン人の数が劇的に増加しているところ、ウズベキスタン政府においてもこのような海外在住のウズベキスタン人若年層をどのように保護していくかに対し注意を払っています。この意向を受けて、在日ウズベキスタン大使館は当協会を始めとする各地の民間団体や日本の地方公共団体と連携をして、様々な支援を実行してきました(なお、2021年8月11日に「海外在住ウズベキスタン人に対する公的基金の設立」に関する大統領令が出され、海外在住ウズベキスタン人に対する支援強化の方針が打ち出されることとなりました)。
当協会が関わったものとしては、優秀な大学で勉強するウズベキスタン人留学生に対するIT機材の提供のサポート、コロナ下におけるウズベキスタン人留学生に対する生活情報の提供、在日ウズベキスタン人に対する日本語講座の開催、ウズベキスタン人留学生と地域在住の日本人との間での交流の場所の提供などといったものがあります。なお、2021年12月25日(予定)に、当協会が在日ウズベキスタン大使館の協力のもとに、南山大学シーザーズカフェにおいて、地域交流忘年会を開催することとなりましたので、その旨をお知らせさせていただきます。
当協会が行ってきた活動及び今後行う活動の詳細については、以下のFacebookページをご確認ください。
https://www.facebook.com/fanuzjapan/
画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/271142/LL_img_271142_1.jpg
若者と談笑する大統領 2021年7月30日
ウズベキスタン共和国は、1991年にソ連から独立して30年ほどしか経過していない非常に若い国です。独立後2016年まで大統領を務めたイスラム・カリモフの時代は、旧ソ連の制度を引き継いだ社会主義体制を反映させた国政運営の方針(漸進主義)を採用し、経済自由化にも慎重な姿勢を取ってきましたが、2016年12月に二代目大統領として就任したシャフカト・ミルジヨエフは、経済自由化のための様々な改革を実行し、その結果、世界銀行のDoing Businessの指標であるビジネス難易度で2015年には199カ国中145位であったにもかかわらず2020年には190カ国中69位と大幅に順位を上げ同年の改善国トップ20にも選出されるなど、着実に成果を上げてきました。
ウズベキスタン共和国は、国民の65%以上を30歳未満の若年層が占める国であり、この若年層をいかに活用していくかが国の発展のための重要な課題となっています。また、新型コロナウイルスの世界的な流行は、ウズベキスタン国においても例外ではなく、その蔓延により若年層の経済状況に深刻な影響が生じることとなりました。そのため、ウズベキスタン共和国のミルジヨエフ大統領は、2021年を「若年層支援と国民の健康増進の年」と定め、若年層対策に国を挙げて取り組むこととしました。
ウズベキスタン共和国における若年層対策は、国会に設置された青年会議、内閣に設置された若年層対策局、大統領付属国政アカデミーに設定された若年層問題人材育成研究室が主として担当し、また、省庁間会議が定期的に開催されて各省庁における若年層対策の内容の調整が行われています。その他、民間において約700万人が所属する青年同盟があり、前述の国家機関と連携して、若年層対策に関する各政策が実行されています。近年は海外在住のウズベキスタン人との連携も積極的に図られており、ウズベキスタン国際青年協会や各地域の友好団体が設置され、各国大使館と連携して海外における若年層対策を担っています。
ウズベキスタンにおける若年層対策の特徴は、2025年までの長期にわたる若年層対策ロードマップを策定し計画的に対策を実行していることにあります。
当該ロードマップには、若者の企業活動の支援や雇用確保のための新しい仕組みの構築から文化・芸術・スポーツの振興に至るまで幅広い若年層対策が含まれており、毎年、ロードマップの実行状況を確認しながら修正が加えられています。また、ロードマップとリンクしながらも、社会状況に合わせて別途若年層対策が追加されることもあります。
今年の例では、2021年7月30日に開催された「青年・学生フォーラム」における協議に基づいて、ミルジヨエフ大統領のイニシアティブのもとで「若年層の包括的な支援と社会活動のさらなる促進のための追加措置」に関する大統領令が出され、生活に困窮する若年層に対する追加補助、若年層による住宅購入時における一定額の無担保ローンの提供、大学生に対する低金利での教育ローンの提供、学生を有する世帯に対する所得税等の優遇、若い研究者又はアスリートへの補助金・優遇措置の提供等、さらなる追加支援が政府により行われることとなりました。
ウズベキスタンにおける若年層対策の試みは、国内に留まるものではありません。ミルジヨエフ大統領は、国連総会及び国連人権理事会において、若年層の権利に関する条約を採択すること及び若年層の権利保護に関する世界会議を開催することを提案しました。当該提案を受けて、2020年8月には、ウズベキスタン政府が主体となって若年層の権利保護に関するサマルカンド・ウェブフォーラムが開催され、若年層の生活向上のための国際協力の強化を目指すサマルカンド決議が採択されることとなり、さらに、2021年8月にも国際機関の支援のもとでウズベキスタン政府が主催となって若年層の権利保護に関する世界会議が開催される予定となっています。
国際労働機関(ILO)の報告によると、新型コロナウイルスの影響で2億9,500万人が職を失ったが、そのうち7,000万人以上が24歳以下であり、また若年層の就業者の約40%が深刻な貧困に陥っているとされています。このような状況下で、若年層の権利保護は世界的な課題であり、ウズベキスタン政府による若年層保護のための一連の行動は、このような世界的課題の解決に向け非常に重要な役割を果たすものであり、日本国においても、このようなウズベキスタン政府による働きかけに協力して、国際的な若年層課題の解決に向けて積極的な役割を果たしていく必要があると考えます。
なお、近年、留学生を中心とした若年層の在日ウズベキスタン人の数が劇的に増加しているところ、ウズベキスタン政府においてもこのような海外在住のウズベキスタン人若年層をどのように保護していくかに対し注意を払っています。この意向を受けて、在日ウズベキスタン大使館は当協会を始めとする各地の民間団体や日本の地方公共団体と連携をして、様々な支援を実行してきました(なお、2021年8月11日に「海外在住ウズベキスタン人に対する公的基金の設立」に関する大統領令が出され、海外在住ウズベキスタン人に対する支援強化の方針が打ち出されることとなりました)。
当協会が関わったものとしては、優秀な大学で勉強するウズベキスタン人留学生に対するIT機材の提供のサポート、コロナ下におけるウズベキスタン人留学生に対する生活情報の提供、在日ウズベキスタン人に対する日本語講座の開催、ウズベキスタン人留学生と地域在住の日本人との間での交流の場所の提供などといったものがあります。なお、2021年12月25日(予定)に、当協会が在日ウズベキスタン大使館の協力のもとに、南山大学シーザーズカフェにおいて、地域交流忘年会を開催することとなりましたので、その旨をお知らせさせていただきます。
当協会が行ってきた活動及び今後行う活動の詳細については、以下のFacebookページをご確認ください。
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