全国抗菌薬使用量2020年調査データ 2021年12月24日公開
[21/12/24]
提供元:@Press
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AMR臨床リファレンスセンターは、「全国抗菌薬使用量2020年調査データ」を2021年12月24日に公開します。
薬剤耐性菌の増加が世界的に問題となっており、わが国でも2016年に薬剤耐性(AMR)対策アクションプランが策定されました。2020年までの成果指標として、抗菌薬の使用量(全体)を2013年と比較して33%の減少、広域抗菌薬である内服セファロスポリン系薬、内服フルオロキノロン系薬、内服マクロライド系薬をそれぞれ50%減少させることが目標となっています。今回は、あらたに2020年までの全国抗菌薬使用量データを公開いたします。
匿名レセプト情報・匿名特定健診等情報データベース(NDB)に基づいた都道府県別・年齢区分別 抗菌薬使用量サーベイランス:
https://amrcrc.ncgm.go.jp/surveillance/010/20181128172333.html
◆今回発表のデータについて
2020年の匿名レセプト情報・匿名特定健診等情報(NDB)に基づく抗菌薬使用量は10.82DIDであり、2013年(14.27)比で24.20%減少しました。抗菌薬の種類別にみると、2013年と比べて内服セファロスポリン系薬は36.39%、内服フルオロキノロン系薬は36.00%、内服マクロライド系薬は33.62%減少しています。また、診療所の外来診療における内服薬の減少が大きくなっています。
画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/291929/LL_img_291929_1.jpg
全国抗菌薬使用量推移2013-2020抗菌薬種類(ATC3)による集計
画像2: https://www.atpress.ne.jp/releases/291929/LL_img_291929_2.jpg
全国抗菌薬使用量推移 診療所と病院に分けた集計(厚生局への届け出に基づく)
注1) 本データは、診療、調剤時に発生する診療報酬明細書、調剤報酬明細書をもとに集計しています。医療費公費負担制度受給者のデータなどが含まれないことがあり、正確な使用量を示すものではありません。また、データソースが異なるため、販売量サーベイランス( https://amrcrc.ncgm.go.jp/surveillance/020/20190902163931.html 2021.4.13.更新版)とは数値が異なります。
注2) 数値は人口や抗菌薬ごとの使用量の差を補正するため、抗菌薬販売量を1,000住人・1日あたりのDefined Daily Dose(WHOによって定められたその抗菌薬が通常1日に使用される量の目安=DDD)で表したもの(DDDs per 1,000inhabitants per day=DID)です。
注3) DDDは2020年1月に更新されましたが、過去との比較のため2017年1月時点のものを使用して計算しています。
注4) グラフの「その他」には、セファロスポリン、フルオロキノロン、マクロライド、ペニシリン以外の系統の抗菌薬および、セファロスポリン、フルオロキノロン、マクロライド、ペニシリンの注射薬が含まれます。
注5) 人口は、総務省統計局の人口推計を利用しています。
注6) 病診区分は厚生局に届け出ている区分(各年12月時点)を用いています。そのため、当該時点の厚生局の届出未記載の施設は施設区分不明としています。
注7) WHOのATC分類でJ01に分類されている薬剤のみを抗菌薬と定義して集計しています。
◆結果の総括
AMR臨床リファレンスセンターで2021年3月に公開した全国抗菌薬販売量データでは、2020年全国の抗菌薬販売量は10.6DIDであり、2013年(14.9DID)と比較して、28.9%減少していました。今回発表したのは、匿名レセプト情報・匿名特定健診等情報(NDB)に基づいて算出した抗菌薬使用量です。今回の結果でも、抗菌薬使用量は2013年(14.27DID)と比較して、24.2%減少しました。AMR対策アクションプランの目標値(2013年の水準の3分の2に減少させる)までは削減されなかったものの、大きな減少が見られます。これは、診療所の外来診療における内服での抗菌薬処方の減少が大きく寄与しています。COVID-19流行の影響で、急性気道感染症の罹患が減り、診療所を受診する患者が減少したことも影響していると考えられます。
今回の調査結果は、抗菌薬適正使用が進んでいることを示しているとも考えられますが、今後の動向に注目する必要があります。
(参考: https://amr.ncgm.go.jp/pdf/20210304_press.pdf )
薬剤耐性菌の増加が世界的に問題となっており、わが国でも2016年に薬剤耐性(AMR)対策アクションプランが策定されました。2020年までの成果指標として、抗菌薬の使用量(全体)を2013年と比較して33%の減少、広域抗菌薬である内服セファロスポリン系薬、内服フルオロキノロン系薬、内服マクロライド系薬をそれぞれ50%減少させることが目標となっています。今回は、あらたに2020年までの全国抗菌薬使用量データを公開いたします。
匿名レセプト情報・匿名特定健診等情報データベース(NDB)に基づいた都道府県別・年齢区分別 抗菌薬使用量サーベイランス:
https://amrcrc.ncgm.go.jp/surveillance/010/20181128172333.html
◆今回発表のデータについて
2020年の匿名レセプト情報・匿名特定健診等情報(NDB)に基づく抗菌薬使用量は10.82DIDであり、2013年(14.27)比で24.20%減少しました。抗菌薬の種類別にみると、2013年と比べて内服セファロスポリン系薬は36.39%、内服フルオロキノロン系薬は36.00%、内服マクロライド系薬は33.62%減少しています。また、診療所の外来診療における内服薬の減少が大きくなっています。
画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/291929/LL_img_291929_1.jpg
全国抗菌薬使用量推移2013-2020抗菌薬種類(ATC3)による集計
画像2: https://www.atpress.ne.jp/releases/291929/LL_img_291929_2.jpg
全国抗菌薬使用量推移 診療所と病院に分けた集計(厚生局への届け出に基づく)
注1) 本データは、診療、調剤時に発生する診療報酬明細書、調剤報酬明細書をもとに集計しています。医療費公費負担制度受給者のデータなどが含まれないことがあり、正確な使用量を示すものではありません。また、データソースが異なるため、販売量サーベイランス( https://amrcrc.ncgm.go.jp/surveillance/020/20190902163931.html 2021.4.13.更新版)とは数値が異なります。
注2) 数値は人口や抗菌薬ごとの使用量の差を補正するため、抗菌薬販売量を1,000住人・1日あたりのDefined Daily Dose(WHOによって定められたその抗菌薬が通常1日に使用される量の目安=DDD)で表したもの(DDDs per 1,000inhabitants per day=DID)です。
注3) DDDは2020年1月に更新されましたが、過去との比較のため2017年1月時点のものを使用して計算しています。
注4) グラフの「その他」には、セファロスポリン、フルオロキノロン、マクロライド、ペニシリン以外の系統の抗菌薬および、セファロスポリン、フルオロキノロン、マクロライド、ペニシリンの注射薬が含まれます。
注5) 人口は、総務省統計局の人口推計を利用しています。
注6) 病診区分は厚生局に届け出ている区分(各年12月時点)を用いています。そのため、当該時点の厚生局の届出未記載の施設は施設区分不明としています。
注7) WHOのATC分類でJ01に分類されている薬剤のみを抗菌薬と定義して集計しています。
◆結果の総括
AMR臨床リファレンスセンターで2021年3月に公開した全国抗菌薬販売量データでは、2020年全国の抗菌薬販売量は10.6DIDであり、2013年(14.9DID)と比較して、28.9%減少していました。今回発表したのは、匿名レセプト情報・匿名特定健診等情報(NDB)に基づいて算出した抗菌薬使用量です。今回の結果でも、抗菌薬使用量は2013年(14.27DID)と比較して、24.2%減少しました。AMR対策アクションプランの目標値(2013年の水準の3分の2に減少させる)までは削減されなかったものの、大きな減少が見られます。これは、診療所の外来診療における内服での抗菌薬処方の減少が大きく寄与しています。COVID-19流行の影響で、急性気道感染症の罹患が減り、診療所を受診する患者が減少したことも影響していると考えられます。
今回の調査結果は、抗菌薬適正使用が進んでいることを示しているとも考えられますが、今後の動向に注目する必要があります。
(参考: https://amr.ncgm.go.jp/pdf/20210304_press.pdf )