小説だから書ける、格納容器(虚構)に覆われた核心(真実)を探求する1冊 新刊『小説 FUKUSHIMA』発売
[12/09/24]
提供元:@Press
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株式会社養賢堂(所在地:東京都文京区、代表取締役:及川 清)は、平成24年春の紫綬褒章を受章した圓山重直(東北大学流体科学研究所・教授)が2011年3月11日に発生した福島原発事故に着想を得て、時々刻々と変化する原子炉の物理的現象の詳細な描写とともに事故収束に向けて様々な困難に立ち向かう関係者の思い、苦悩、そして葛藤を著わした『小説 FUKUSHIMA』を本日発売しました。
http://www.yokendo.com/book/978-4-8425-0504-6.htm
Fukushima 50(※)をモデルに、原子力発電所の「絶対安全」という神話がどう崩れていったのか、熱工学者である著者が、公表されたデータをもとに小説という手法で真実に迫ります。
小説と分かっていても現実と錯覚するまでにリアルな原発の壊れゆく姿と、それを阻止しようと懸命に活動する原発職員を描きました。
報告書には書けないことがあります。小説だから書けることがあります。格納容器(虚構)に覆われた核心(真実)を探求する1冊です。
(※)Fukushima 50
2011年(平成23年)3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震の際に福島第一原子力発電所の対応業務に従事していた人員約800人の内、約50人が退避せずに現地にとどまり、福島第一原子力発電所の被害を食い止めることに尽力した。
これを外国メディアが彼らを地名と人数を合わせた「Fukushima 50」の呼称で呼び始めたことによる。
■発売の経緯
福島第一原子力発電所の事故以来、筆者は原子炉の中で起こっている現象を推定する熱流動解析と原発事故の早期収束に向けた提言を行うとともに、多くの論文を発表してきました。事故当初より東京電力の発表より先に炉心の破壊を予測し、格納容器の破壊面積の推定や水位計が正しく表示されていないことを指摘しています。2号機の格納容器の水位が低いことや、サプレッションチャンバー(圧力抑制室)の破壊状況など、最近明らかとなった観測結果も筆者の当時の推定を裏づけるものが多くあります。
筆者がこれまで発表してきた解析や提言は、専門用語が多用された純粋な科学・技術レポートのため、専門知識を持たない読者にはわかりにくい内容です。そこで筆者は、福島原発事故を題材にした「小説」を執筆することにより、事故の経緯や原発で起こった物理現象を中学生でも理解できるようにと試みました。
■小説の内容
東電のデータを元に多くの大胆な仮説を設けながら、ストーリーの展開上、一部の事象は現実に起こったものと異なっていますが、現実の日時と並行して記述されているため、既視感を伴う作品に仕上がっています。
物語は、『絶対安全』な原発 ―核分裂反応は『絶対』に物理法則に従うため制御し得るもの― という安全神話から始まります。しかし、そこには非常時における人間の対応が『絶対』ではないことを想定していませんでした。メルトダウンか?という火急の事態においても企業や国は責任転嫁合戦を繰り広げ、原発が生み出す金という名の欲望がさらに正常で迅速な判断を鈍らせました。危機的状況が人為的に次々と作り出されていく中、核分裂は人間の思惑に一切とらわれず、自然の摂理に従い粛々と崩壊を続けます。その冷徹なさまを著者は何度も「悪魔」と表現しています。原発職員が死と隣り合わせの現場で策尽き、心折れながらも互いに励ましあい、家族、仲間、そして国民のためにと、最後の知恵と勇気を振り絞り被害を最小に食い止めるため、退避をあきらめ残留の道を選択するのです。
【書籍概要】
・書名 :小説 FUKUSHIMA
・著者 :圓山翠陵(本名:圓山重直)東北大学 流体科学研究所 教授
受賞歴 :日本機械学会賞 奨励賞(1989年)/
日本伝熱学会賞 学術賞(1998年)/
日本伝熱学会賞 論文賞 (1999年)/
科学計測振興会賞(1999年)/
日本機械学会熱工学部門 業績賞(2001年)/
日本伝熱学会賞 技術賞 (2002年)/
紫綬褒章 (2012年)等
専門分野:熱工学、伝熱制御工学、流体工学
・定価 :1,680円(本体価格1,600円)、送料290円
・体裁 :A5判 264頁
・発行日 :2012年9月24日
・ISBN :978-4-8425-0504-6 C0093
・目次 :
第一部 1号機爆発(東日本大震災の日、地震発生、津波発生、全交流電源喪失、1号機破壊、1号機爆発)
第二部 破壊の連鎖(2011年3月11日のプロローグ、真夜中にやってきた男、海水注入、3号機爆発、2号機破壊)
第三部 それから(2011年3月16日からの出来事、冷温停止状態宣言、2014年10月11日仙台にて)
【会社概要】
社名 : 株式会社養賢堂(ようけんどう)
代表者: 代表取締役 及川 清(おいかわきよし)
所在地: 東京都文京区本郷5-30-15
創業 : 1914年(大正3年)5月5日
URL : http://www.yokendo.com/
事業内容:農学・理工学を中心とした自然科学の専門書を出版
(主な刊行物)
[書籍]
「農学大事典」「原色果物図説」「食用作物」「畜産大事典」「家畜比較解剖図説」「人獣共通感染症」「太陽光植物工場の新展開」「新編 畜産環境保全論」等
「新編 熱物性ハンドブック」「トライボロジーハンドブック」「水浄化技術」「生物に学ぶものづくり」「水素脆化メカニズムと水素機器強度設計の考え方」等
[月刊誌]
「農業及び園芸(1926年創刊)」「畜産の研究(1947年創刊)」「機械の研究(1949年創刊)」
http://www.yokendo.com/book/978-4-8425-0504-6.htm
Fukushima 50(※)をモデルに、原子力発電所の「絶対安全」という神話がどう崩れていったのか、熱工学者である著者が、公表されたデータをもとに小説という手法で真実に迫ります。
小説と分かっていても現実と錯覚するまでにリアルな原発の壊れゆく姿と、それを阻止しようと懸命に活動する原発職員を描きました。
報告書には書けないことがあります。小説だから書けることがあります。格納容器(虚構)に覆われた核心(真実)を探求する1冊です。
(※)Fukushima 50
2011年(平成23年)3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震の際に福島第一原子力発電所の対応業務に従事していた人員約800人の内、約50人が退避せずに現地にとどまり、福島第一原子力発電所の被害を食い止めることに尽力した。
これを外国メディアが彼らを地名と人数を合わせた「Fukushima 50」の呼称で呼び始めたことによる。
■発売の経緯
福島第一原子力発電所の事故以来、筆者は原子炉の中で起こっている現象を推定する熱流動解析と原発事故の早期収束に向けた提言を行うとともに、多くの論文を発表してきました。事故当初より東京電力の発表より先に炉心の破壊を予測し、格納容器の破壊面積の推定や水位計が正しく表示されていないことを指摘しています。2号機の格納容器の水位が低いことや、サプレッションチャンバー(圧力抑制室)の破壊状況など、最近明らかとなった観測結果も筆者の当時の推定を裏づけるものが多くあります。
筆者がこれまで発表してきた解析や提言は、専門用語が多用された純粋な科学・技術レポートのため、専門知識を持たない読者にはわかりにくい内容です。そこで筆者は、福島原発事故を題材にした「小説」を執筆することにより、事故の経緯や原発で起こった物理現象を中学生でも理解できるようにと試みました。
■小説の内容
東電のデータを元に多くの大胆な仮説を設けながら、ストーリーの展開上、一部の事象は現実に起こったものと異なっていますが、現実の日時と並行して記述されているため、既視感を伴う作品に仕上がっています。
物語は、『絶対安全』な原発 ―核分裂反応は『絶対』に物理法則に従うため制御し得るもの― という安全神話から始まります。しかし、そこには非常時における人間の対応が『絶対』ではないことを想定していませんでした。メルトダウンか?という火急の事態においても企業や国は責任転嫁合戦を繰り広げ、原発が生み出す金という名の欲望がさらに正常で迅速な判断を鈍らせました。危機的状況が人為的に次々と作り出されていく中、核分裂は人間の思惑に一切とらわれず、自然の摂理に従い粛々と崩壊を続けます。その冷徹なさまを著者は何度も「悪魔」と表現しています。原発職員が死と隣り合わせの現場で策尽き、心折れながらも互いに励ましあい、家族、仲間、そして国民のためにと、最後の知恵と勇気を振り絞り被害を最小に食い止めるため、退避をあきらめ残留の道を選択するのです。
【書籍概要】
・書名 :小説 FUKUSHIMA
・著者 :圓山翠陵(本名:圓山重直)東北大学 流体科学研究所 教授
受賞歴 :日本機械学会賞 奨励賞(1989年)/
日本伝熱学会賞 学術賞(1998年)/
日本伝熱学会賞 論文賞 (1999年)/
科学計測振興会賞(1999年)/
日本機械学会熱工学部門 業績賞(2001年)/
日本伝熱学会賞 技術賞 (2002年)/
紫綬褒章 (2012年)等
専門分野:熱工学、伝熱制御工学、流体工学
・定価 :1,680円(本体価格1,600円)、送料290円
・体裁 :A5判 264頁
・発行日 :2012年9月24日
・ISBN :978-4-8425-0504-6 C0093
・目次 :
第一部 1号機爆発(東日本大震災の日、地震発生、津波発生、全交流電源喪失、1号機破壊、1号機爆発)
第二部 破壊の連鎖(2011年3月11日のプロローグ、真夜中にやってきた男、海水注入、3号機爆発、2号機破壊)
第三部 それから(2011年3月16日からの出来事、冷温停止状態宣言、2014年10月11日仙台にて)
【会社概要】
社名 : 株式会社養賢堂(ようけんどう)
代表者: 代表取締役 及川 清(おいかわきよし)
所在地: 東京都文京区本郷5-30-15
創業 : 1914年(大正3年)5月5日
URL : http://www.yokendo.com/
事業内容:農学・理工学を中心とした自然科学の専門書を出版
(主な刊行物)
[書籍]
「農学大事典」「原色果物図説」「食用作物」「畜産大事典」「家畜比較解剖図説」「人獣共通感染症」「太陽光植物工場の新展開」「新編 畜産環境保全論」等
「新編 熱物性ハンドブック」「トライボロジーハンドブック」「水浄化技術」「生物に学ぶものづくり」「水素脆化メカニズムと水素機器強度設計の考え方」等
[月刊誌]
「農業及び園芸(1926年創刊)」「畜産の研究(1947年創刊)」「機械の研究(1949年創刊)」