ベトナム国ダナン市 水産加工工場排水による汚濁水質改善事業が、環境省「平成26年度アジア水環境改善モデル事業」に採択
[14/08/05]
提供元:@Press
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環境省の「平成26年度アジア水環境改善モデル事業」において、株式会社環境総合テクノス(代表事業者)、クラレアクア株式会社、株式会社日吉、大阪府立大学の産学コンソーシアムが共同提案した「ベトナム国水産加工工場における排水処理の水質と施設運営の改善事業」が、2014年8月1日に採択されました。
本事業は水産加工工場をターゲットとした水質改善のモデル事業で、排水処理施設の能力向上と水質改善(ハード)と、運転管理技術の向上と汚濁負荷の削減技術の導入(ソフト)による、ハード・ソフト双方からコスト削減効果を検証し、環境保全と生産活動の両立を図る「持続可能な生産活動」の実現を目指す取り組みです。更に本モデル事業を通じて、ベトナムをはじめ広く水質改善を必要とする海外各国への日本の高度な排水処理技術のビジネス導入も検証します。
※環境省報道発表:
http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=18474
※環境省ホームページ掲載事業概要
http://www.env.go.jp/water/coop/asia_business/download/h26_kanso_jp.pdf
■事業の概要
・事業名
水産加工工場における排水処理の水質と施設運営の改善事業
・対象国・地域
ベトナム国 ダナン周辺地域
・カウンターパート
ダナン市科学技術局(DOST)、ベトナム科学技術アカデミー、環境技術研究所ダナン支所(VAST-IET)
・事業内容
<現在のベトナムが抱える問題>
急速な経済発展を続けるベトナムでは、産業排水・生活排水による水質汚濁が深刻化しています。この国の中核都市であり、本事業の対象となるダナン市では、特に水産加工工場から発生する高濃度有機性排水による周辺水域の水質汚染が深刻な問題となっています。
ダナン市では、2010年に1万4,000トンだった水産加工生産量が2013年には2万6,000トンとおよそ2倍に増えています。水産加工品はベトナムの輸出品目第4位と国を代表する主要品目で、同国内には800以上の水産加工工場があるとされており、今後更に増加する傾向にあることが予測されています。現状のまま排水処理対策をとらなければ周辺水域の水質汚濁がより一層進行し、生活環境への影響のみならず養殖業など水産資源にも悪影響を及ぼすことが懸念されています。
<問題解決に向けたアクション>
本事業では、ダナン市・水産加工工業団地内の水産加工工場から発生する高有機排水を対象に、日本の高い排水処理技術であるポリビニルアルコール(PVA)を原料とした「クラゲール」※1(微生物固定化担体PVAゲル)を導入し、排水処理施設の能力向上と水質改善(ハード)を図るとともに、排水処理運転管理技術の向上と生産工程の水利用状況を把握して汚濁負荷を削減する日本の施設運営技術の導入(ソフト)を図り、その結果得られる様々なコスト削減効果を検証、環境保全と生産活動の両立を図る「持続可能な生産活動」の実現に貢献することを目指しています。
また本事業では、微生物の自己消化作用を利用し汚泥減容槽を更に付加する余剰汚泥削減システム「ゼクルス」※2のビジネス導入の可能性も検証します。
平成26年度のFS(フィジビリティスタディ)調査では、ビジネス化に向けたモデル事業として、以下の施策を実施します。
(1) 対象地域の水質調査と排水処理実態調査
(2) 社会・経済状況・現地類似事業等の実態調査
(3) 現地関係機関との連携強化 など
※1 クラゲール: http://www.kuraray-aqua.co.jp/products/material/pva_gel/
※2 ゼクルス :http://www.kuraray-aqua.co.jp/products/plant/wastewater/zecrus/
■アジア水環境改善モデル事業について
急激な成長を続けるアジアの多くの地域では、人口増加に伴う都市化や工業化、それに伴う環境問題の発生が課題となっています。これまでもODA関連事業を中心に様々な形でこうした課題に対する支援が行われてきました。当事業は、これらに加え、かつての激甚な水質汚濁問題を克服する過程で培われた我が国の民間企業が有する技術やノウハウを、現在アジア諸国等が直面している水環境に関する課題解決へ活用し、日本を含むアジア地域等全体の持続可能な経済成長のエンジンとしていくことを重要な目的として、環境省により平成23年度から実施されているものです。
今後も、水質汚濁が深刻化するアジア諸国の水環境改善に繋がる具体的な事業計画のある案件について、実現可能性調査や現地実証試験の実施等の支援を行い、現地の水環境の改善とともに、事業化に当たっての課題等から水ビジネスの海外展開促進のための今後の施策のあり方を検討していく予定です。
※環境省アジア水環境改善ビジネスサイト:
http://www.env.go.jp/water/coop/asia_business/weib.html
本事業は水産加工工場をターゲットとした水質改善のモデル事業で、排水処理施設の能力向上と水質改善(ハード)と、運転管理技術の向上と汚濁負荷の削減技術の導入(ソフト)による、ハード・ソフト双方からコスト削減効果を検証し、環境保全と生産活動の両立を図る「持続可能な生産活動」の実現を目指す取り組みです。更に本モデル事業を通じて、ベトナムをはじめ広く水質改善を必要とする海外各国への日本の高度な排水処理技術のビジネス導入も検証します。
※環境省報道発表:
http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=18474
※環境省ホームページ掲載事業概要
http://www.env.go.jp/water/coop/asia_business/download/h26_kanso_jp.pdf
■事業の概要
・事業名
水産加工工場における排水処理の水質と施設運営の改善事業
・対象国・地域
ベトナム国 ダナン周辺地域
・カウンターパート
ダナン市科学技術局(DOST)、ベトナム科学技術アカデミー、環境技術研究所ダナン支所(VAST-IET)
・事業内容
<現在のベトナムが抱える問題>
急速な経済発展を続けるベトナムでは、産業排水・生活排水による水質汚濁が深刻化しています。この国の中核都市であり、本事業の対象となるダナン市では、特に水産加工工場から発生する高濃度有機性排水による周辺水域の水質汚染が深刻な問題となっています。
ダナン市では、2010年に1万4,000トンだった水産加工生産量が2013年には2万6,000トンとおよそ2倍に増えています。水産加工品はベトナムの輸出品目第4位と国を代表する主要品目で、同国内には800以上の水産加工工場があるとされており、今後更に増加する傾向にあることが予測されています。現状のまま排水処理対策をとらなければ周辺水域の水質汚濁がより一層進行し、生活環境への影響のみならず養殖業など水産資源にも悪影響を及ぼすことが懸念されています。
<問題解決に向けたアクション>
本事業では、ダナン市・水産加工工業団地内の水産加工工場から発生する高有機排水を対象に、日本の高い排水処理技術であるポリビニルアルコール(PVA)を原料とした「クラゲール」※1(微生物固定化担体PVAゲル)を導入し、排水処理施設の能力向上と水質改善(ハード)を図るとともに、排水処理運転管理技術の向上と生産工程の水利用状況を把握して汚濁負荷を削減する日本の施設運営技術の導入(ソフト)を図り、その結果得られる様々なコスト削減効果を検証、環境保全と生産活動の両立を図る「持続可能な生産活動」の実現に貢献することを目指しています。
また本事業では、微生物の自己消化作用を利用し汚泥減容槽を更に付加する余剰汚泥削減システム「ゼクルス」※2のビジネス導入の可能性も検証します。
平成26年度のFS(フィジビリティスタディ)調査では、ビジネス化に向けたモデル事業として、以下の施策を実施します。
(1) 対象地域の水質調査と排水処理実態調査
(2) 社会・経済状況・現地類似事業等の実態調査
(3) 現地関係機関との連携強化 など
※1 クラゲール: http://www.kuraray-aqua.co.jp/products/material/pva_gel/
※2 ゼクルス :http://www.kuraray-aqua.co.jp/products/plant/wastewater/zecrus/
■アジア水環境改善モデル事業について
急激な成長を続けるアジアの多くの地域では、人口増加に伴う都市化や工業化、それに伴う環境問題の発生が課題となっています。これまでもODA関連事業を中心に様々な形でこうした課題に対する支援が行われてきました。当事業は、これらに加え、かつての激甚な水質汚濁問題を克服する過程で培われた我が国の民間企業が有する技術やノウハウを、現在アジア諸国等が直面している水環境に関する課題解決へ活用し、日本を含むアジア地域等全体の持続可能な経済成長のエンジンとしていくことを重要な目的として、環境省により平成23年度から実施されているものです。
今後も、水質汚濁が深刻化するアジア諸国の水環境改善に繋がる具体的な事業計画のある案件について、実現可能性調査や現地実証試験の実施等の支援を行い、現地の水環境の改善とともに、事業化に当たっての課題等から水ビジネスの海外展開促進のための今後の施策のあり方を検討していく予定です。
※環境省アジア水環境改善ビジネスサイト:
http://www.env.go.jp/water/coop/asia_business/weib.html