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ソフトバンクの上昇が市場心理にポジティブに作用

ランチタイムコメント
 日経平均は4営業日続落。63.45円安の14264.21円(出来高概算8億8000万株)で前場の取引を終えた。ウクライナ情勢を巡る米欧とロシアの対立を受けて、これらの行方を見極めたいとする様子見ムードからこう着感の強い相場展開となった。
 ただ、先週の急ピッチの下げに対するリバウンドも意識されるなか、寄り付き後は底堅い値動きをみせている。アリババが早ければ2014年4月にもニューヨーク市場に上場申請する見通しと報じられるなか、指数インパクトの大きいソフトバンク<9984>が一時6%を超える上昇となったことも下支えとして機能している。
 東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が全体の6割を超えているほか、規模別指数は大型、中型、小型株指数ともに下落。セクターでは情報通信のみがプラスであり、一方で、証券、その他金融、不動産、電気機器、保険、金属製品などの弱さが目立つ。
 日経平均は寄り付き直後にプラスに転じる局面をみせたが、トレンドは出難い状況である。クリミアの住民投票が通過したことでアク抜けも意識されそうだが、日本主導での動きは期待しづらい。結局は、今晩の欧州や米国市場の動向を睨みながらの展開となるなか、短期的な売買が中心になりそうだ。
 もっとも、ソフトバンク<9984>の強い値動きによって、意外と底堅い相場展開に映る。中小型株の一角などの物色もみられており、ソフトバンクの上昇が市場心理にポジティブに作用している面もありそうだ。オーバーナイトのポジションは取りづらいため、引けにかけてのポジション調整の動きには注意したいところだが、中小型の材料系銘柄への物色が中心になりそうだ。(村瀬智一)

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