引けにかけてのショートカバーを意識か
[14/03/19]
提供元:株式会社フィスコ
提供元:株式会社フィスコ
ランチタイムコメント
日経平均は反落。56.32円安の14354.95円(出来高概算9億6000万株)で前場の取引を終えた。プーチン大統領が「ウクライナの分割は望まない」と発言したことでウクライナ東・南部への介入拡大への懸念が後退したことを材料視した米国市場の上昇の流れを引き継ぐ格好で始まった。しかし、寄り付き直後に14500円を回復する局面を見せた後は、こう着感の強い相場展開に。前場半ば辺りには先物主導で下げに転じてしまっている。
セクターでは寄り付きこそ東証33業種すべてが上昇して始まった。2014年1月1日時点の公示地価で、東京、大阪、名古屋の三大都市圏は6年ぶりのプラスに転換となったことを受けて不動産が上昇率なども目立っていた。しかし、不動産が下げに転じるなど、前引けでは上昇しているセクターは医薬品、食料品、化学、小売の4業種にとどまっている。
朝の外資系注文動向では比較的まとまった買い越しだったこともあり、底堅い展開が期待されていた。しかし、ウクライナ情勢に対する警戒や中国景気の先行き不透明感などがくすぶる状況のなかではリスク回避的な動きが継続しているようである。そのほか、18-19日に開かれる連邦公開市場委員会(FOMC)を見極めたいとの模様眺め気分も強そうだ。
指数インパクトの大きいところでは、ファナック<6954>、KDDI<9433>が堅調な半面、ソフトバンク<9984>、ファーストリテ<9983>が軟調。ソフトバンクは短期的な過熱感が意識されていたため想定内の一服といった格好だが、不動産の買いが続かなかったことが手掛けづらくさせている面もありそうだ。
FOMCでは債券買入れ額の100億ドルずつの縮小は織り込み済み。市場の関心はフォーワード・ガイダンスの修正があるかに集中している。失業率基準6.5%を引き下げ若しくは撤廃する可能性のなか、ゼロ金利政策の長期化が意識されてくることで米国株式の上昇への見方となり、これが日本株への底堅さにつながろう。大引けにかけてのショートカバーを意識しておきたい。(村瀬智一)
<FA>
セクターでは寄り付きこそ東証33業種すべてが上昇して始まった。2014年1月1日時点の公示地価で、東京、大阪、名古屋の三大都市圏は6年ぶりのプラスに転換となったことを受けて不動産が上昇率なども目立っていた。しかし、不動産が下げに転じるなど、前引けでは上昇しているセクターは医薬品、食料品、化学、小売の4業種にとどまっている。
朝の外資系注文動向では比較的まとまった買い越しだったこともあり、底堅い展開が期待されていた。しかし、ウクライナ情勢に対する警戒や中国景気の先行き不透明感などがくすぶる状況のなかではリスク回避的な動きが継続しているようである。そのほか、18-19日に開かれる連邦公開市場委員会(FOMC)を見極めたいとの模様眺め気分も強そうだ。
指数インパクトの大きいところでは、ファナック<6954>、KDDI<9433>が堅調な半面、ソフトバンク<9984>、ファーストリテ<9983>が軟調。ソフトバンクは短期的な過熱感が意識されていたため想定内の一服といった格好だが、不動産の買いが続かなかったことが手掛けづらくさせている面もありそうだ。
FOMCでは債券買入れ額の100億ドルずつの縮小は織り込み済み。市場の関心はフォーワード・ガイダンスの修正があるかに集中している。失業率基準6.5%を引き下げ若しくは撤廃する可能性のなか、ゼロ金利政策の長期化が意識されてくることで米国株式の上昇への見方となり、これが日本株への底堅さにつながろう。大引けにかけてのショートカバーを意識しておきたい。(村瀬智一)
<FA>