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証券株のきつい下げが市場心理を不安にさせる

ランチタイムコメント
 日経平均は小幅に続落。36.89円安の15265.76円(出来高概算10億株)で前場の取引を終えた。9日の米国市場の上昇の流れもあり、反発して始まったが、その後はTOPIX型の売りが観測されるなか、下げに転じている。水準として5日線に上値を抑えられる格好であり、一方で25日線が支持線として意識されるなか、前日の終値を挟んでのこう着である。しかし、証券株のきつい下げなどが市場心理を不安にさせており、小幅な下げではあるが神経質な相場展開である。
 セクターでは証券が2%超の下落となったほか、銀行、海運、精密機器、保険、機械、情報通信などが冴えない。一方で、空運、不動産、食料品などが小じっかり。東証1部の値下がり数は1000を超えており、全体の6割近くを占めている。物色は材料系の銘柄に集中しており、材料系の電線株が強い動きをみせている。
 日経平均は狭いレンジでのこう着であるが、買い先行後に下げに転じる銘柄が多く、市場のムードは良くないだろう。特に市場関係者は野村<8604>の弱さに対して警戒する向きが多い。ボリンジャーバンドの-2σまで下げており、新規であれば押し目を拾うタイミングになろう。ただ、高値圏での期日なども意識されてくるため、売り仕掛けの商いも膨らみやすいところか。
 また、朝方発表された機械受注が大幅に悪化したことが影響していると見る向きも多い。もっとも、これまでなら政策期待につながっていたことを考えると、需給調整が必要なのかもしれない。明日のオプションSQや大型台風を警戒する向きもあり、物色は低位の材料系の銘柄への短期的な売買にとどまりそうだ。(村瀬智一)

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