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今日のところは主力大型株主導の展開

ランチタイムコメント
 日経平均は小動き。0.79円安の15394.37円(出来高概算9億9000万株)で前場の取引を終えている。注目されたイエレン米連邦準備理事会(FRB)議長の議会証言では、株式や不動産など資産価格全体の水準は妥当だが、ソーシャル・メディアやバイオなど一部は割高との見解を示した。これを受けて15日のNY市場はナスダックが大きく下げており、これが重しになる格好から反落で始まった。
 しかし、下値は限定的であり、寄り付き直後につけた15355.00円を安値に、その後はプラスに転じる局面をみせている。東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が過半数を占めているほか、規模別指数は大型、中型、小型株指数ともに上昇。TOPIXは小幅ながらプラスで前場の取引を終えている。もっとも、米モメンタム株の下落影響から、マザーズ指数は1.7%超の下げに。セクターでは、不動産、石油石炭、サービス、銀行、輸送用機器、建設などが堅調。半面、保険、非鉄金属、ゴム製品、その他金融などが冴えない。
 日経平均は前日価格水準でのこう着が続いている。モメンタム株の下落による影響から新興市場の中小型株の一角には売りが先行している。ただし、銀行や不動産などは堅調であり、地合いの悪さはそれ程感じられていない。また、テーマ銘柄なども回転は利きづらくはなっているが、燃料電池関連や原発関連などが賑わっている。また、指数インパクトの大きいソフトバンク<9984>、ファナック<6954>などが堅調であり、底堅さが意識されてくることにより、ショートカバーなども入りやすくなりそうだ。
 今日のところは主力大型株主導の展開といったところであろう。円相場は1ドル101円70銭辺りと若干だが円安傾向にあるため、自動車セクターの動向なども注目される。中小型株については短期資金の回転が速いため、急速に切り返す局面をみせたとしても、その後の失速などには注意したいところ。(村瀬智一)

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