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いったんは達成感からの利食いも出やすい状況

ランチタイムコメント
 日経平均は続伸。30.96円高の20631.08円(出来高概算10億2000万株)で前場の取引を終えた。16日の米国市場では、ギリシャをめぐる不透明感が後退したことを受けて、ダウ、ナスダックともに上昇。シカゴ日経225先物清算値は大阪比125円高の20685円、円相場は1ドル124円15銭辺りと円安に振れて推移。この流れを受けて買いが先行した。
 しかし、3連休に入ることもあって積極的な売買は手控えられている。日経平均は前場半ばに20658.95円まで上げ幅を広げているが、日中値幅は50円弱での狭いレンジ取引にとどまっている。東証1部の騰落銘柄は値下がり数が過半数を占めているほか、規模別指数では中型、小型株指数がマイナスで推移。指数インパクトの大きいファーストリテ<9983>、ソフトバンクグ<9984>、アルプス<6770>辺りが日経平均をけん引している状況である。セクターでは保険、海運、空運、銀行、不動産、その他製品が小じっかり。一方で、鉱業、非鉄金属、輸送用機器、石油石炭などが冴えない。

 日経平均は連日で買いが先行するものの、日中はこう着感の強い相場展開になっている。前日までの上昇で、チャイナ・ショックで下げた部分は完全に吸収し、6月下旬のギリシャ不安による下落で空けていたマドの埋め切れていなかった部分(20600-20650円)を埋めており、いったんは達成感からの利食いも出やすい状況であろう。3連休を控えていることも、手控え要因になっていると考えられる。
 TOPIXが前引け段階で0.04%の下げとなっており、後場は日銀によるETF買入れが意識されてくる可能性がある。そのため、利食い優勢ながらも日経平均は高値圏での底堅い推移が続きそうだ。物色については中小型株や低位材料株などでの短期的な値幅取りが中心になりやすい。今後決算発表が本格化することもあり、好業績銘柄を探る動きが強まりそうである。(村瀬智一)

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