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自動運転やジカ熱、といったテーマ株の一角に短期筋の値幅取り狙い

ランチタイムコメント
 日経平均は小幅に続落。29.01円安の16790.58円(出来高概算13億6000万株)で前場の取引を終えている。注目されていた5日の米雇用統計は、強弱入り混じる結果となり、利上げ観測が強まったものの、円相場は1ドル116円台での推移となり、シカゴ日経225先物清算値は16560円だった。これにさや寄せする格好から幅広い銘柄に売りが先行し、寄り付き直後には一時16552.30円まで下げ幅を広げた。
 しかし、その後は米追加利上げへの思惑が再燃している中、為替相場が円安に振れて推移していることもあり、じりじりと下げ幅を縮め、一時プラスに転じる場面もみられている。東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が1000を超えており、全体の過半数を占めている。規模別指数では小型株指数が上昇。セクターでは、海運、パルプ紙、不動産、倉庫運輸、化学などがしっかり。一方で、ガラス土石、非鉄金属、石油石炭、精密機器、証券などが冴えない。

 日経平均は売り一巡後は底堅い値動きをみせている。円相場は円安に振れて推移していることが安心感につながっているようである。一方で、メガバンク3行が引き続き弱含みに推移しているほか、トヨタ自<7203>の売り一巡後の戻りの鈍さが手掛けづらくさせる。先週の大幅な下げに対する自律反発が意識されやすいものの、積極的に押し目を拾う流れも限られそうである。
 物色は決算を手掛かりとした流れのほか、自動運転やジカ熱、といったテーマ株の一角に短期筋の値幅取り狙いの資金が向かっている。逃げ足の速い資金が中心となろうが、やや割り切りスタンスで値動きの軽い銘柄に資金が向かいやすい需給状況が続きそうだ。(村瀬智一)

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