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想定内のこう着、個人主体の資金は新興市場の中小型株やテーマ銘柄等に

ランチタイムコメント
 日経平均は続落。56.52円安の17047.01円(出来高概算8億5000万株)で前場の取引を終えている。29日の米国市場はNYダウが3日続伸となったが、イエレンFRB議長の講演を受けて米利上げ観測が後退し、円相場は1ドル112円台半ばと円高傾向に。原油先物相場の下げも嫌気され、利食い優勢から始まっている。

 ただし、政策期待等から下値は堅く、日経平均は17000円を挟んでの狭いレンジ取引が続いている。セクターではその他金融、小売、空運、サービス、食料品、繊維、情報通信、化学、精密機器が上昇。一方で、海運、鉱業、非鉄金属、ゴム製品、銀行、鉄鋼、卸売、証券が冴えない。東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1000を超えており、全体の過半数を占めている。規模別指数は小型株指数のみがプラスだった。

 日経平均は17000円処でのこう着が続いている。イースターマンデーの祝日明けで海外勢の売り需要が見込まれていたこともあり、想定内のこう着だろう。反対に原油相場の弱い動きや為替の円高傾向等からみると、底堅い印象がある。政府は経済対策を本格検討する意向であり、押し目買い意欲は強そうだ。

 また、米国市場では週末発表の雇用統計の前哨戦となるADP雇用報告の発表が予定されている。米追加利上げ観測への影響を見極めたいとする模様眺めムードも強く、引き続きこう着感の強い展開が続こう。もっとも物色意欲は根強く、個人主体の資金は新興市場の中小型株やテーマ銘柄等に向かいやすいだろう。(アナリスト 村瀬智一)

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