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日経平均は大幅反落、ETF買入れから25日線レベルでの踏ん張りをみせてくるか

ランチタイムコメント
 日経平均は大幅に反落。257.03円安の16708.73円(出来高概算7億8000万株)で前場の取引を終えた。日経平均は大幅に下落して始まった。9日の米国株式相場はNYダウが400ドル近い下落となるなか、海外勢のポジション調整に伴う売り圧力が主力株を中心に上値の重しに。寄付き後は下げ渋りをみせ、こう着感の強い相場展開をみせていたが、前場半ば辺りから下げ幅を拡大させると、下落幅は一時300円を超える局面もみられた。

 セクターでは33業種全てが下げており、鉄鋼、鉱業、その他金融、銀行、不動産、電気機器、証券、非鉄金属、ゴム製品、精密機器の弱さが目立つ。東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1600を超えており、全体の8割を占めている。規模別指数は大型、中型、小型株指数いずれも2ケタの下落。売買代金上位では全般軟調ななか、ディーエヌエー<2432>、第一生命<8750>、WSCOPE<6619>が堅調。その他、個人主体の資金は中小型株にシフトしており、ベクター<2656>、アークン<3927>、サイバーコム<3852>、アドソル<3837>、カナモト<9678>、田中化研<4080>などが強い値動きをみせている。

 日経平均は25日線レベルで始まったが、その後は同線に上値を抑えられる格好で下げ幅を広げてきている。週明けの米国ではアトランタ連銀総裁、ミネアポリス連銀総裁、ブレイナードFRB理事の講演が予定されている。先週末にはボストン連銀総裁が下げのきっかけとなったこともあり、これを警戒する動きもでやすい。また、北朝鮮が新たな核実験の準備を完了させたと報じられており、手控え要因になっている。

 後場は日銀のETF買入れから日経平均は25日線レベルでの踏ん張りをみせてくることが期待される。25日線レベルでの底堅さが意識されてくるようだと、指数インパクトの大きい値がさ株を中心に思惑的な買いが入りやすいだろう。ただし、積極的にはリバウンド狙いの買いも入りづらいと考えられ、引き続き中小型株を中心とした短期値幅取り狙いの流れに向かいやすい。(村瀬智一)

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