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日経平均は続落、売り一巡後の銀行の戻り鈍く、様子見姿勢に

ランチタイムコメント
 日経平均は続落。117.01円安の18309.07円(出来高概算10億5000万株)で前場の取引を終えている。イタリアの国民投票は、大差で否決が確実となった。政治不安への警戒から利食い優勢の展開となり、日経平均はその後18300円を下回る場面を見せている。ただし、出口調査で「否決優勢」と伝えられたのが日本時間の午前7時であり、為替市場では大きくユーロが売られる場面もみられたが、その後状況が伝えられる中で、市場は落ち着きをみせていた。株式市場も売りが先行したが、その後は18300円を挟んでのこう着が続いている。

 セクターでは銀行、空運、不動産、建設、サービス、鉱業、その他金融が軟調。一方で水産農林、海運、石油石炭、卸売が小じっかり。東証1部の騰落銘柄は値下がり数が全体の7割近くを占めている。規模別指数は大型、中型、小型株指数はいずれも下げているが、相対的に大型株指数の底堅さが意識される。

 日経平均は5日線を下回って始まったが、底堅さが意識されている。イタリアの国民投票の結果を受けて売り仕掛けの動きが意識されていたが、取引開始までに詳細が判明していたこともあり、ショック的な動きにはならなかった。ただし、週明けの欧米市場の反応を見極めたいとする模様眺めムードが強く、引き続きこう着感の強い相場展開が続きそうである。
中小型株に強い値動きがみられるが、短期筋の値幅取り資金などが集中しやすく、やや割り切り姿勢になろう。

 午後は日銀のETF買い入れが意識されるが、それなりに戻り待ちの売り圧力も意識される。銀行の売り一巡後の戻りが鈍く、様子見姿勢に。
(村瀬智一)


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