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日経平均は反落、東芝問題による需給影響を警戒

ランチタイムコメント
 日経平均は反落。119.62円安の19318.36円(出来高概算10億8000万株)で前場の取引を終えた。15日の米国市場では予想を上回る経済指標のほか、トランプ政権による大規模減税策への期待から、NYダウなど主要な株価指数は連日で最高値を更新している。しかし、シカゴ日経225先物清算値は19415円と節目の19500円を前に足踏みが続いている。円相場は1ドル114円台前半での推移となるなか、利益確定の流れが優勢となった。

 その後こう着が続く中、東芝問題への警戒や円相場が113円台と円高に振れるなか、じりじりと下げ幅を広げる展開となり、一時19260.24円と19300円を下回る場面もみられている。東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1100を超えており、全体の過半数を占めている。
セクターでは石油石炭、食料品、保険、不動産、銀行が小じっかり。半面、パルプ紙、輸送用機器、サービス、精密機器、空運、電力ガス、ガラス土石、海運が冴えない。

 日経平均はこう着感の強い相場展開のなか、5日線レベルでの攻防をみせている。東芝<6502>は今年度内に予定していたメモリー事業の株式売却手続きを来年度以降に先送りする見通しと報じられるなか、東証2部降格の可能性が高まり、インデックスに絡んだヘッジ売り等が警戒されている。また、円相場が1ドル113円台とやや円高に振れて推移しているほか、キム・ジョンイル(金正日)総書記の生誕75年を迎えるなかでの地政学リスクへの警戒なども手掛けづらくさせているようだ。とりわけ東芝問題は需給面に大きく影響するため、指数インパクトの大きい値がさ株などへの売りが警戒されやすいだろう。

 その為、物色は中小型株やテーマ株等、個人主体による短期的な値幅取り狙いの商いが中心になりやすいと考えられる。
(村瀬 智一)


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