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日経平均は小幅反発、イベント控え出遅れている中小型株を探る動き

ランチタイムコメント
 日経平均は小幅に反発。29.07円高の19283.10円(出来高概算7億9000万株)で前場の取引を終えている。注目されていたADP雇用報告では、民間部門雇用者数が29.8万人増と、市場予想の18.5万人増を上回る大きな伸びとなった。これにより週末の雇用統計を待たずに来週のFOMCでの利上げが確実視される格好。シカゴ日経225先物は大阪比70円高の19320円、円相場は1ドル114円台半ばとやや円安に振れて推移するなか、自律反発の流れをみせている。

 セクターではゴム製品、精密機器、海運、非鉄金属、ガラス土石、金属製品、繊維、輸送用機器、電気機器、その他製品がしっかり。半面、鉱業、鉄鋼、電力ガス、石油石炭、不動産、水産農林、陸運が冴えない。東証1部の騰落銘柄は値上がり数が1100を超えており、全体の過半数を占めている。売買代金上位では任天堂<7974>、トヨタ自<7203>、オリンパス<7733>が堅調。半面、ソフトバンクG<9984>、モブキャスト<3664>、JR九州<9142>
が冴えない。

 日経平均は5日線と25日線とのレンジ取引をみせている。5日線に上値を抑えられる格好で前引けにかけて上げ幅を縮めており、手掛けづらさが窺える。もっとも、メジャーSQのほか、米雇用統計を控えていることもあり、自律反発ながらも戻りの鈍さは想定内であろう。さすがに25日線を明確に割り込んでくるようだとポジション調整の売りが強まる可能性があるが、米3月利上げが確実視されるなかで米雇用統計への警戒は強くない。SQによる影響を避けるようだと、中小型株へのシフトが強まろう。

 マザーズ指数は続伸、JASDAQ平均は20営業日続伸。過熱警戒感はくすぶっているなか、資金の逃げ足の速さには注意したいところ。ただ、新興市場に資金が流入しやすい需給状況にあるため、相対的に出遅れている中小型株を探る動きになりそうだ。
(村瀬智一)


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