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日経平均は3営業日ぶり反発、出遅れ銘柄、セクターに対する水準訂正の動き

ランチタイムコメント
 日経平均は3営業日ぶり反発。148.49円高の22236.53円(出来高概算7億3000万株)で前場の取引を終えた。23日の米国市場は長期金利の上昇に対する警戒感から下落しているが、為替市場では1ドル108円台後半へと円安基調が強まっていることが材料視されている。また、22200円を回復して始まり、上値抵抗として意識されている75日線を超えてきたことも、センチメントを明るくさせている。ただ、本格化する決算を前に積極的な上値追いは限られ、日経平均は100円程度の狭いレンジ取引が続いている。

 セクターでは長期金利の上昇を背景に銀行が上昇率トップ。不動産、機械、海運、石油石炭、保険、輸送用機器、ガラス土石、電力ガス、その他金融、空運が1%を超える上昇。
一方で、非鉄金属、水産農林が下落。売買代金上位ではメガバンク3行のほか、マネックスG<8698>、ソニー<6758>、トヨタ<7203>、コマツ<6301>、ファーストリテ<9983>、ファナック<6954>、東エレク<8035>が堅調。一方で、任天堂<7974>が下げに転じているほか、ソフトバンクG<9984>、武田<4502>がさえない。東証1部の騰落銘柄は値上がり数が1400を超えており、全体の7割を占めている。

 日経平均は5日線を支持線に下値を切り上げるなか、心理的な抵抗だった75日線を捉えており、センチメントを明るくさせている。ただ、米国ではアルファベットの決算がコンセンサスを上回ったものの市場反応はまちまちであり、今後発表される決算を見極める必要がある。また、国内についても決算発表が本格化するため、インデックスに絡んだ売買以外は積極的な資金流入は期待しづらいところであろう。長期金利の上昇を受けて銀行株が物色されているが、相対的に出遅れているセクターであり、リバランスの流れにあるだろう。

 ただ、4月以降、海外勢の需給動向に変化が見られており、下値を売る流れにはなり難い面はある。積極的な上値追いは限られるものの、出遅れ感のある銘柄やセクターには水準訂正の動きを狙った値幅取り狙いの資金が向かいやすいだろう。
(村瀬智一)


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