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新年度の買い主体はゆうちょ銀

Miniトピック
日銀が導入したマイナス金利政策により、銀行が打撃を受けと報道され、銀行の株価はマイナス金利導入後大きく下げた。しかし、マイナス金利政策導入後、金融機関によってマイナス金利適用の規模はまちまちだ。都市銀行や地方銀行については、マイナス金利が適用されている部分は日銀当座預金のうち実は1%にも満たない。マイナス金利導入による株価の大幅な下落は過剰反応だろう。最大の「被害者」は信託銀行とゆうちょ銀行だ。それぞれ日銀当座預金の約35%、約14%と都市銀行等とは全く割合が異なる。
 信託銀行は年金基金にマイナス金利分の埋め合わせを求める模様だ。対して、ゆうちょ銀行は預金者から徴収するわけにもいかず最も苦しい。融資業務も規制されているため、国債中心の運用で来たが、国債も金利がマイナスとなり、運用難が際立っている。
 ゆうちょ銀行は、好むと好まざるとにかかわらず、リスクを取って運用難を解消せざるを得ない状況に追い込まれているといえる。いみじくも、先週末にゆうちょ銀行は本年度中にも不動産投資信託(リート)投資へ参入することを発表したが、リートに限らず、さらに外債や株式投資に一定程度資産を振り向ける必要があろう(中期計画では60兆円)。
 いわゆる「くじら」のうち、新年度に最も動くのはゆうちょ銀行ということになるだろう。

<YU>

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