NYの視点:イエレンFRB議長、タカ派姿勢を示す意図なし
[14/03/25]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 経済総合
イエレン連邦準備制度理事会(FRB)議長が早くて2015年春にも利上げを実施する可能性を示唆したことは一部の投資家にサプライズとなった。しかし、議長が提示したタイムフレームは多くのエコノミストの予想と一致する。全米企業エコノミスト協会(NABE)がFOMC開催(3月18-19日)前、2月19日から3月5日にかけて48人の企業エコノミストを対象に実施した調査によると、回答者の40 %が2015年前半の利上げを予想していた。また、年内の利上げ予想も目立った。14年4-6月期予想が9%、7-9月期が13%、10-12月期が11%だった。一方、2015年下半期の利上げ予想は全体の13%、2016年またはそれ以降になるとの予想は15%に過ぎなかった。
この結果はブラード・セントルイス連銀総裁の発言「イエレンFRB議長が提示した見通しは自分が目にした民間などの市場見通し調査と一致する」を裏付ける。ウィリアムズ米サンフランシスコ連銀総裁もワシントンポストとのインタビューで「我々の見解は根本的に変わっていない」「金融政策の引き締めが従来よりも早まると示唆するようなことは、われわれは何も言っていない」と主張。
多くのFRB関係者が説明しているとおり、イエレンFRB議長はタカ派姿勢を示す意図はなかったと考えられる。
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