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【中国の視点】不動産価格総崩れは避けられない、半年以内にやってくる

注目トピックス 経済総合
最新統計によると、全国100都市の新築物件の平均価格(4月)は1平方メートル(平米)あたり1万1013元(約16万円)となり、前月比で0.10%上昇したという。上昇率は前月を0.28%下回った。また、成約件数の減少が継続しているほか、中古物件では、表示されている取引価格では買い手が見つからないケースが目立っており、実勢相場が調査結果を下回る可能性が高いと指摘された。

成約件数の急減について、需給バランスが崩れていることが背景にある。全国の住宅在庫面積は2012年末の3億4700万平米から今年4月末時点の5億2700万平米まで拡大し、現在も増加し続けているといわれている。一方、国民の住宅購買能力はすでに限界にきている。

こうした状況を受け、中国人民銀行(中央銀行)は5月14日、一軒目住宅ローンの融資を確保するよう市中銀行に指示。ただ、市場関係者は、今回の対策が焼け石に水だと指摘した。今年1-3月期の不良債権残高は前年末から540億元を増加し、2008年9月以来の高水準を記録。不良債権は鉱業や不動産に集中しているという背景に、人民銀からの指示があっても市中銀行は住宅ローンへの融資は消極的だと指摘された。

また、人民銀など金融当局が「影の銀行(シャドーバンキング)」などへの規制を一段と強化するとみられ、不動産業界の資金繰りは今後、さらに悪化する恐れがある。

業界専門家は、海外の不動産市場の経験則からみると、成約件数の急減から価格の急落まで約6カ月がかかると指摘。中国では不動産市場の低迷に加え、金融引き締めなどが継続されているため、6カ月以内で価格総崩れが発生する可能性が高いとの見方を示した。




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