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中国経済が抱えるリスクの大きな矛盾の一つとして、鉄鋼やセメント、アルミといった業界の過剰生産問題が挙げられる。政府は数年前からその是正に向けて各種の措置を実施しているものの、目立った進展が見られないのが現状だ。

業界関係者も問題の根は深いと考えているようだ。中国の政府系シンクタンク、国務院発展研究センターが国内3545社の企業を対象に行った調査によると、過剰生産問題の解消に「3年以上の時間がかかる」と回答した企業が全体の67.7％を占めた。うち「5年以上」との回答は22.7％に達した。

経済成長率を最重要視する過去の政策に沿って行われた無計画な投資や、金融危機後の景気対策が過剰生産問題を生み出す要因となった。足元では、成長の鈍化によって需要が縮小し、供給とのバランスが一段と崩れる格好になっている。

地元メディアによれば、過剰生産が指摘されている鉄鋼、セメント、アルミ、板ガラス、船舶の生産設備稼働率はいずれも70％台前半にとどまっており、国際的な水準を下回っている。中でも鉄鋼業界はもっとも深刻な状況にあると言われ、2013年の粗鋼生産は7億7900万トンに達した。これは日本の約7倍に相当する。



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