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NYの視点:ギリシャ、今後の課題

注目トピックス 経済総合

ギリシャ議会は強行手段を用いて、緊縮策を承認した。これを受けて、ユーロ圏財務相会合(ユーログループ)は16日、ギリシャと新たな支援について交渉を始めることで原則合意した。ユーログループは声明で「各国の関連手続き終了を条件に、ギリシャに3年間の欧州安定メカニズム(ESM)支援を原則的に行うことを決定した」とし、ギリシャに対し改革案を今月22日までに承認し、これまでに承認した改革案に絡む法律を改正するよう要請した。

欧州中央銀行(ECB)もギリシャの銀行に対するELA(緊急流動性支援)の上限引き上げを継続する方針を決定。ECBの支援拡大を受けて、ギリシャの銀行の幹部は、20日にも営業を再開することを明らかにした。欧州連合(EU)はまた、条件つきでギリシャ向け短期融資で合意。欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は、ギリシャが20日にECBへの融資返済を履行することを確信しているとした。次に、関連手続きとして、ドイツを始めとした欧州債権団の6か国(ドイツ、オランダ、オーストリア、スロバキア、エストニア、フィンランド)の議会はギリシャ向けプログラムに関する交渉開始をめぐる採決をする。

一方で、国際通貨基金(IMF)はギリシャの債務削減がない救済プログラムへの関与を躊躇している。ギリシャ向け第3次救済策に関し、ユーロ圏財務相会合(ユーログループ)のダイセルブルーム議長は国際通貨基金(IMF)の関与を望んでいる。IMF、ECBはギリシャには債務削減が必要であると強調。しかし、ドイツは依然、ギリシャの債務削減を拒否しており、今後の進展に注目が集まる。

そのほか、反緊縮派とされたツィプラス首相の与党急進左派連合(SYRIZA)が分裂、速やかに内閣改造が発表されると見られており、政局不安が新たに浮上する。前財務相のファロファキス氏は緊縮案に反対票を投じた。最大の疑問は、ギリシャが果たして一段と厳しい改革を遂行できるかどうかになる。欧州中央銀行(ECB)は量的緩和(QE)を2016年9月まで計画通り継続することが予想されユーロの上値を抑える。


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