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NYの視点:米Q3GDPの伸びは鈍化、利上げ時期の見通し依然分かれる

注目トピックス 経済総合

米商務省が発表した9月耐久財受注は前月比1.2%減と、8月3.0%減に続き2ヶ月連続のマイナスとなった。さらに8月分は2.0%減から3.0%減へ下方修正された。変動の激しい輸送用機器を除いた耐久財受注も前月比0.4%減と、横ばい予想に反して8月0.9%減に続き2ヶ月連続のマイナスに落ち込んだ。8月分も横ばいから0.9%減へ下方修正された。米国企業の設備投資の先行指標となる航空機を除いた非国防の資本財(コア資本財)の受注は0.2%増の改善予想に反し、0.3%減と予想外に2ヶ月連続の減少となった。8月分は速報値の0.2%減から1.6%減へ大幅に下方修正された。

また、国内総生産(GDP)の先行指標となるコア資本財の出荷は0.5%増と、予想の0.4%増を上回り8月の0.8%減からプラスに改善。しかし、前月8月分は0.2%減から0.8%減へ下方修正された。9月の耐久財受注を受けて、バークレイズ銀行のエコノミストは7-9月期国内総生産(GDP)の成長見通しを従来の1.2%から1.0%へ引き下げた。弱い貿易、小売、鉱工業生産の結果は、7-9月期の米国経済の成長の勢いが大幅に失速したことを示している。米商務省はワシントンで29日、7-9月期国内総生産(GDP)速報値を発表する予定。市場エコノミストは前期比年率平均で1.5%成長を予想している。ただ、商務省が使用しているモデルと類似したモデルを使用しているアトランタ連銀の見通しは0.9%成長にとどまった。

引き続き弱い企業の設備投資に加えて、企業が雇用ペースを鈍化させている兆候が見られており、米連邦公開市場委員会(FOMC)による年内の利上げ観測が後退しつつある。しかし、エコノミストによる連邦公開市場委員会(FOMC)の利上げのタイミングに関する見通しは依然として分かれたまま。米国の経済専門局CNBCの世論調査によると、対象となったエコノミスト、マネーマネジャーの平均的な予想は12月に利上げを開始し、2018年第3四半期まで継続。FF金利誘導目標は2.65%がピークとなると見ている。前回調査の2018年第1四半期で2.69%から引き下げられた。ジョンポールソンなど著名なヘッドファンドマネジャーを含め全体の48%は依然として年内の利上げを予想している。あとの半分は2016年以降の利上げを予想している。米国の金融政策は不透明でドルも当面もみ合いが継続すると考えられる。



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