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中国新車販売市場で日系勢快走、過去3年の戦略調整結実

注目トピックス 経済総合
中国の新車販売市場で、日系勢が好調だ。トヨタ自<7203>、ホンダ<7267>、日産自<7201>、マツダ<7261>がこのほど発表した11月の中国新車販売実績は、各社ともプラス成長をがそろって達成。中国新車市場が減速基調にあるなかでも、“快走”の状態にある。販売シェアでみても、日系車の成長ピッチは海外車の中で突出。日系車販売に関して業界関係者は、「各社が進める戦略調整が結実する形で、過去3年間で失ったシェアを着実に取り戻しつつある」と解説している。中国経営報が14日付で伝えた。

日系車販売の好実績について全国乗用車信息聯席会の崔東樹・秘書長(事務局長)は、小型車減税などの外部的な刺激要因に加え、「日系メーカーが過去3年間実施してきた戦略調整策が実を結び始めている」と解説する。これまで日系各社は、技術、車種、設計面で保守色が強かったが、ここ数年は先端技術搭載車種の中国投入を加速。特にパワートレインの分野で、改善を繰り返してきた。CVT(無段変速機)、ターボチャージャー、ハイブリッドシステムなどの技術を中国に投入し、これら技術を搭載した現地生産車を相次ぎ市場に送り込んだ。また外観面についても、最近は若い世代を意識したデザインを取り入れる傾向が強まってきている。

今年に入って実施した「低価格化戦略」も奏功した。メーカー小売価格の引き下げが業界全体の流れとなるなかで、商品ラインアップを見直し。2.0リッターエンジンの小型SUV(スポーツ多目的車)を投入するなど、低価格帯を網羅する商品構成を整えた。

これらの戦略の下で、日系車販売は着実に復調。そのシェアは回復しつつある。中国汽車工業協会の統計によると、今年1〜10月の日系車シェアは15.7%。前年同期に比べて0.5ポイント上昇した。一方で、独、米、韓国、フランス系車はこの期、乗用車市場でのシェアを軒並み落としている。

中国新車販売市場で日系車はかつて、海外ブランド車の中で最大シェアを掌握。しかし尖閣問題に端を発した日本車不買運動が影響し、2012年以降にシェアを急激に落としていた。前述の崔秘書長は、「日系車販売の好調は来年以降も続く」と分析。「失ったシェアを一段と取り戻すだろう」と予想した。

日本自動車メーカー各社の11月中国新車販売は、トヨタが前年同月比13.5%増の10万4800台、ホンダが32.7%増の9万800台、日産が21.9%増の12万2700台、マツダが10.3%増の2万2100台。1〜11月では、トヨタが前年同期比10.3%増の100万400台、ホンダが33.0%増の86万8800台、日産が5.1%増の109万900台、マツダが11.1%増の21万200台に拡大した。
【亜州IR】



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