EU諸国に信用リスク再燃の懸念、サンワード貿易の松永氏(三井智映子)(差替)
[16/07/11]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 経済総合
こんにちは、フィスコリサーチレポーター三井智映子の「気になるレポート」です。
EUの行政執行機関であるEU委員会が、スペインとポルトガルが財政赤字制限に違反したとして、両国に罰金を科すことを勧告しましたね。債務危機の再発を防ぐための罰金の適用はこれまで例がないといいます。
松永さんによると、『この勧告がEU財務相会合で承認されれば、最大でGDPの0.2%に相当する罰金が科せられます』とのことです。
ブレグジット・リスクが高まると、スペインとポルトガルの国に対する信用リスク、つまりソブリン・リスクが再燃する可能性もありますね。
『ユーロ圏では上場銀行が抱える不良債権総額の半分近くをイタリアの銀行が占めております。そして、イタリアでは銀行融資の約17%が不良債権化しているそう』で、『イタリアのソブリン・リスクは、いつ再燃してもおかしくないような状況』とおっしゃっています。
そして『ドラギ総裁は6月23日の英国国民投票の結果を受け、英EU離脱によりEU圏の成長は向こう3年に最大0.5%押し下げられる可能性があるとの見方を示しました』とのことで、足元の状況については『現在のEUでは、スペインとポルトガルの財政赤字問題やイタリアの不良債権問題などがどこで騒がれてもおかしくないような状態です。』としています。
『6月23日の英国国民投票の結果を受けてEU諸国の多くの経済見通しが下方修正されました。それにより、EUソブリン・リスクが再燃するのは時間の問題と考えるべきかもしれません。』とおっしゃっていましたので、今後のEUのソブリン・リスクについてはしっかりウォッチする必要がありそうです。
上記の詳細コメントは、ブログ「松永総研〜北浜の虎と呼ばれた男〜」の7月8日付の「EUのソブリン・リスクとブレグジット・リスク」にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。
フィスコリサーチレポーター 三井智映子
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