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NYの視点:アップルが米国経済に大規模投資、新たなドル買い要因にも

注目トピックス 経済総合
2017年のドル相場は2012年以来のドル安相場に終わった。2018年もドル安相場予想が少なくない。トランプ政権による税制改革や米連邦準備制度理事会(FRB)による利上げ軌道もすでに織り込み済み。地政学的リスクが高く、対北朝鮮などで、米国が軍事行動に出ることなどが懸念材料となりドル安材料となっているようだ。逆に、欧州や日本など、今まで、景気が停滞していた諸国の経済成長がやっと本格化し、維持されてきていた緩和策が解除される方向にあるとの見方が、間接的にドル安につながった。

そんな中、携帯端末のアップル(AAPL)はトランプ政権が実施した新税制のもと、2500億ドル以上の海外留保利益を米国内に還流することで約380億ドルの税金を支払う一方で、今後5年間にわたり米国経済に3500億ドル投資し、2万人の新規雇用を創出する計画を発表した。また、今後5年で300憶ドルの資本支出、100億ドルを米国のデータセンターへの投資にあてる。雇用創出は直接投資に加え、サプライヤーやアップビジネス部門も含まれる模様。アップルは依然多くの現金を保有しており、自社株買いや合併、配当への期待も広がっているようだ。

アップルは海外留保利益のほぼ全額を還流する計画だ。海外留保利益の多い他ハイテク大手からも同様の発表があるか期待されている。企業の経済への貢献が、トランプ大統領が言及した通り、国内総生産(GDP)の成長率を押し上げる可能性がある。また、ドル需要も増えるとの見方から、新たなドル買い材料となる可能性がある。



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