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NYの視点:エール大シラー教授はFOMCの政策を称賛、株価や住宅価格は高すぎた

注目トピックス 経済総合
米連邦準備制度理事会(FRB)は2019年も引き続き米国経済が強い成長を続け、2回の利上げが必要と見ている。一方で、投資家は2019年の経済の成長を不安視する見方が台頭しつつある。米国株式市場は12月として大恐慌以降で最悪のパフォーマンスを記録。また、米10年債利回りは4月来の低水準となった。米金利先物市場では2019年の12月から利下げを織り込み始めた。一部のエコノミストは2019年末から2020年にかけて米国経済が景気後退(リセッション)に陥ると見ている。

世界の中央銀行は、欧州中央銀行(ECB)が12月で資産購入プログラムを終了する。FOMCは利上げ軌道にあるほか、バランスシートの縮小を継続。流動性が引き締まることも不安材料となった。

ノーベル経済学賞を受賞した米国エール大のロバート・シラー教授はCNBCとのインタビューで、株式市場の混乱や米国経済の成長減速兆候を懸念すると表明。一方で、金利が非常に低く一時マイナスだったことを考えると、中央銀行として金利の正常化を進めているパウエル議長や連邦公開市場委員会(FOMC)による利上げは「非常に理に適う」と称賛した。

FRBが2018年4回目の利上げに踏み切り、2019年に2回の利上げに踏み切る可能性を示唆したことも、経済の回復が継続するとの基本からすると理にかなっていると指摘。株式、住宅、国債と、非常に高い資産価格だったと指摘。理にかなった金融政策による市場の反応は行き過ぎとの見解。ムニューシン米財務長官もFOXビジネスニュースとのインタビューで、「市場はFRBの言及に過剰に反応」と指摘。パウエルFRB議長はインフレ予測に焦点をあてており、もし、低インフレが継続した場合、FRBの金利軌道は修正される可能性があるとした。また、FRBによる利上げが終了に近く、決定は指標次第としていると強調。「米国の株式市場には多くの価値がある」とFRBの行動を擁護した。

S&Pケースシラー住宅価格指数をつくったシラー教授は住宅市場に多くの減速の兆候が見られ、懸念されると警告した。しかし、FRBによる小幅な利上げが不動産市場に多くの影響を与えることはないとしたほか、金融市場をこれほどまでに混乱させるべきではないとした。

米商務省は21日、7-9月期GDP確定値を発表する。市場は改定値の前期比年率+3.5%から修正はないと見ている。



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