NYの視点【今週の注目イベント】EU中国首脳会談、米3月雇用統計/ISM製造業景況指数/Q4GDP確定値、英GDP、など
[22/03/28]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 経済総合
今週もウクライナ戦争の行方を睨む展開となる。欧州連合(EU)のミシェル大統領、フォン・デア・ライエン欧州委員会委員長は中国の習国家主席、李克強首相と会談を予定している。もし、中国が対ロ制裁の効果を弱めるようなロシア支援をした場合、深刻な結果を招くと警告する見通し。ただ、中国はロシア産原油を密かに購入しているほか、アルミナ取引を行っているとの情報もあり、西側諸国による対ロ制裁の効果には疑問が残る。このため、ウクライナ戦争の早期解決は望めそうもなく、商品価格の高騰がインフレを押し上げ、景気回復リスクにもなり得る。戦争が長期化するリスクやプーチン大統領が化学兵器などを使用する可能性が依然リスクになる。石油、貴金属価格の上昇に加え肥料価格の上昇で、食料危機の懸念も浮上している。
連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ加速観測が強まる中、長短金利利回り曲線の平坦化で景気後退懸念も強まりつつある。欧州でもウクライナ戦争の影響で景気後退懸念が強く、ユーロ売り圧力になる。
経済指標では米国の雇用統計やISM製造業指数、欧米中のPMI、英国のGDPなどが注目材料となる。また、米国のバイデン政権は28日に経済成長見通しを含む2023年の予算案を発表予定で注目。ウクライナ支援や新型コロナ対策、高インフレ対策などに焦点が集まる。
3月雇用統計では非農業部門雇用者数の伸びは2月から鈍化する見込みだが、失業率は一段と低下が予想されている。求人件数が過去最高水準に達し、総失業者数を大幅に上回っているほか、週次申請件数が1969年来の低水準に達するなど、労働市場のひっ迫が「不健全な水準に達した」と、FRBのパウエル議長は警告した。もし、雇用統計が予想を上回った場合、FRBの利上げペース加速計画を正当化することになる。
ゴールドマンサックスやモルガンスタンレーは5月、6月連邦公開市場委員会(FOMC)で2会合連続での0.5%ポイントの利上げを予想。シティグループはFRBが5月を含め4会合連続で50ベーシスポイントの利上げを実施し、年末までに3%近くに政策金利を引き上げるとかなり積極的な利上げを予想。当面ドルを支援する可能性がある。
日米金利差拡大観測に加えて、日本は新会計年度入りでドル・円の上昇にさらに拍車がかかる可能性がある。
■今週の主な注目イベント
●米国
28日:2月前渡貿易収支、2月卸売在庫速報、3月ダラス連銀製造業活動、バイデン大統領が23年度の予算発表、
29日:1月FHFA住宅価格指数、1月S&P20都市価格指数、3月消費者信頼感指数、2月JOLT求人指数、ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁、ボスティック米アトランタ連銀総裁が討論会参加
30日:3月ADP雇用統計、第4四半期GDP確報値、同期個人消費、バーキン・リッチモンド連銀総裁講演
31日:2月個人所得、個人支出、PCEコアデフレーター、3月シカゴPMI、週次失業保険申請件数、ウィリアムズ米NY連銀総裁あいさつ
4月1日:3月雇用統計、3月ISM製造業景況指数、3月製造業PMI確定値、2月建設支出
●英国
28日:英中銀四半期見通し、ベイリー英中銀総裁が講演、スナク財務相が財務省委で春の予算案について協議
30日:ブロードベント英中銀副総裁が講演
31日:GDP
4月1日:製造業PMI
●欧州
30日:独CPI、ユーロ圏消費者信頼感
31日:仏、伊CPI、伊、コロナの緊急事態宣言を解除する計画、スイス国立銀行のメクラー氏、Moser氏が講演、伊中銀のビスコ総裁が経済について講演
4月1日:ユーロ圏CPI、ユーロ圏、仏、独、製造業PMI、欧州、EU首脳は中国の習国家主席らと会談
●日本
28日:小売売上高
31日:鉱工業生産
●中国
31日:製造業、非製造業PMI
4月1日:財新PMI
●31日OPEC、非OPEC協議
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連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ加速観測が強まる中、長短金利利回り曲線の平坦化で景気後退懸念も強まりつつある。欧州でもウクライナ戦争の影響で景気後退懸念が強く、ユーロ売り圧力になる。
経済指標では米国の雇用統計やISM製造業指数、欧米中のPMI、英国のGDPなどが注目材料となる。また、米国のバイデン政権は28日に経済成長見通しを含む2023年の予算案を発表予定で注目。ウクライナ支援や新型コロナ対策、高インフレ対策などに焦点が集まる。
3月雇用統計では非農業部門雇用者数の伸びは2月から鈍化する見込みだが、失業率は一段と低下が予想されている。求人件数が過去最高水準に達し、総失業者数を大幅に上回っているほか、週次申請件数が1969年来の低水準に達するなど、労働市場のひっ迫が「不健全な水準に達した」と、FRBのパウエル議長は警告した。もし、雇用統計が予想を上回った場合、FRBの利上げペース加速計画を正当化することになる。
ゴールドマンサックスやモルガンスタンレーは5月、6月連邦公開市場委員会(FOMC)で2会合連続での0.5%ポイントの利上げを予想。シティグループはFRBが5月を含め4会合連続で50ベーシスポイントの利上げを実施し、年末までに3%近くに政策金利を引き上げるとかなり積極的な利上げを予想。当面ドルを支援する可能性がある。
日米金利差拡大観測に加えて、日本は新会計年度入りでドル・円の上昇にさらに拍車がかかる可能性がある。
■今週の主な注目イベント
●米国
28日:2月前渡貿易収支、2月卸売在庫速報、3月ダラス連銀製造業活動、バイデン大統領が23年度の予算発表、
29日:1月FHFA住宅価格指数、1月S&P20都市価格指数、3月消費者信頼感指数、2月JOLT求人指数、ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁、ボスティック米アトランタ連銀総裁が討論会参加
30日:3月ADP雇用統計、第4四半期GDP確報値、同期個人消費、バーキン・リッチモンド連銀総裁講演
31日:2月個人所得、個人支出、PCEコアデフレーター、3月シカゴPMI、週次失業保険申請件数、ウィリアムズ米NY連銀総裁あいさつ
4月1日:3月雇用統計、3月ISM製造業景況指数、3月製造業PMI確定値、2月建設支出
●英国
28日:英中銀四半期見通し、ベイリー英中銀総裁が講演、スナク財務相が財務省委で春の予算案について協議
30日:ブロードベント英中銀副総裁が講演
31日:GDP
4月1日:製造業PMI
●欧州
30日:独CPI、ユーロ圏消費者信頼感
31日:仏、伊CPI、伊、コロナの緊急事態宣言を解除する計画、スイス国立銀行のメクラー氏、Moser氏が講演、伊中銀のビスコ総裁が経済について講演
4月1日:ユーロ圏CPI、ユーロ圏、仏、独、製造業PMI、欧州、EU首脳は中国の習国家主席らと会談
●日本
28日:小売売上高
31日:鉱工業生産
●中国
31日:製造業、非製造業PMI
4月1日:財新PMI
●31日OPEC、非OPEC協議
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