欧米為替見通し:『不安定の弧』の両端のリスクの既視感
[14/03/12]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
本日12日の欧米市場のドル・円は、中国経済の景況感悪化懸念、デフォルト(債務不履行)懸念、ウクライナ情勢の緊迫化懸念などを受けたリスク回避の円買いで上げ渋る展開が予想される。
ドル・円のテクニカル分析では、今年の高値105円45銭と安値100円76銭の半値である103円10銭が、一目均衡表の雲の上限(先行スパン2)となり、攻防の分岐点となっている。
夏季北京オリンピックが開催された2008年と冬季ソチオリンピックが開催された2014年とのリスクの既視感が警戒されつつある。
2014年3月7日の上海越日のデフォルト(債務不履行)に続き、中国の社債市場(4.2兆ドル)での更なるデフォルト(債務不履行)への警戒感が高まっている。
2008年3月のベアー・スターンズの経営破綻が、2008年9月のリーマン・ブラザースの破綻につながり、米国の住宅バブル崩壊の警鐘を鳴らしていたことで、中国の不動産バブル崩壊への警戒感が高まっている。
2014年の冬季ソチオリンピックが終わった後、プーチン・ロシア大統領は、旧ソビエト連邦のウクライナでのクリミア自治共和国の独立を支援している。
2008年の夏季北京オリンピックの開会式にプーチン・ロシア大統領が出席していた時、旧ソビエト連邦のグルジアは南オセチアの独立を阻止するために侵攻し、ロシア・グルジア戦争が勃発した。
【今日の欧米市場の予定】
19:00 ユーロ圏・1月鉱工業生産(前月比予想:+0.5%、12月:-0.7%)
20:00 米・前週分MBA住宅ローン申請指数(前回:+9.4%)
02:00 米財務省10年債入札(210億ドル)
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