欧米為替見通し:イエレンFRB議長、テーパリング(量的緩和縮小)継続か中断か
[14/03/19]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
本日19日の欧米市場のドル・円は、欧米英とロシアの対立が深刻化する懸念が高まっている中で、連邦公開市場委員会(FOMC)でのテーパリング(量的緩和縮小)が継続するのか、それとも中断するのかを見極める展開となる。
イエレン第15代FRB議長にとって初となる連邦公開市場委員会(FOMC)では、100億ドルのテーパリング(量的緩和縮小)の継続(850億ドル⇒750億ドル⇒650億ドル⇒550億ドル)が予想されている。しかしながら、ロシアによるクリミア編入強行を受けて、G-7とロシアの対立が深刻化する懸念が高まっていることで、リスク回避を緩和するため、中断の可能性も残されている。
オバマ米政権がロシアに対して「OFAC規制」を発動し、ロシアの国家及び金融機関などの資産が凍結される可能性が高まった場合、ロシアは米国債の売却を警告している。
ロシアの米国債保有残高は1月時点で1318億ドルだが、米国連邦準備理事会(FRB)が保管する海外中銀の米国債残高が、3月12日時点で1045億3500万ドル減少した。ロシア中央銀行が引き出したのではないか、との憶測もあり、売却による市場の混乱を防ぐためにも、米国連邦準備理事会(FRB)が米国債購入額の縮小を中断する可能性に警戒することになる。
プーチン・ロシア大統領は、クリミアの強行編入というタカ派的行動に走りつつも、ウクライナの分割は計画していない、としてハト派的な面も見せた。
イエレン第15代FRB議長は、テーパリング(量的緩和縮小)の継続というタカ派か、中断というハト派か、二者択一を迫られている。
【今日の欧米市場の予定】
18:30 英国中央銀行MPC議事録公表(3月開催分)
19:00 英・2月失業率(予想:3.5%、1月3.5%)
19:00 ユーロ圏・1月建設支出(12月:前月比+0.9%)
20:00 米・前週分MBA住宅ローン申請指数(前回:-2.1%)
21:30 米・10-12月期経常収支(予想:-880億ドル、7-9月期:-948億ドル)
03:00 米連邦公開市場委員会(FOMC)の声明・経済見通し発表
03:30 イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長会見
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