欧米為替見通し:地政学的リスクと連邦公開市場委員会(FOMC)への思惑
[14/06/16]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
本日16日の欧米市場のドル・円は、ウクライナやイラク情勢に警戒しつつ、17-18日の連邦公開市場委員会(FOMC)への思惑から下げ渋る展開が予想される。
ウクライナ情勢は、ポロシェンコ・ウクライナ大統領と親露武装勢力との停戦協議が難航していること、ウクライナが期限までガス代金を支払わなかったことでガス供給停止懸念が高まっていること、ロシア軍がウクライナ国境に向けて進撃中との報道などから、予断を許せない状況が続く。
イラク情勢では、アルカイダ系の武装組織「イラク・シリア・イスラム国」が首都バグダッドに向けて進撃中、米空母がペルシャ湾へ進撃中、バクダッドの米大使館に退去命令が出されたとの報道などから、石油輸出国機構(OPEC)第2位の産油国が内戦に陥る可能性など予断を許せない状況が続く。
17-18日の連邦公開市場委員会(FOMC)では、出口戦略に向けた協議の有無に注目することになる。
《テーパリング(量的緩和縮小)⇒ 資産買い入れの停止 》
・6月17-18日 : 450億ドル→350億ドル
・7月29-30日 : 350億ドル→250億ドル
・9月16-17日 : 250億ドル→150億ドル
・10月28-29日 : 150億ドル→ 50億ドル
《出口戦略:利上げ開始》
・保有証券の再投資の一部・全部停止
・保有証券の市中売却
・リバースレポ(一時的に売却して、銀行システムから流動性を吸収)
【今日の欧米市場の予定】
18:00 ユーロ圏・5月消費者物価指数改定値(前年比予想:+0.5%、速報値:+0.5%)
18:30 ロシア中央銀行が政策金利発表(7.50%で現状維持の予想)
21:30 米・6月ニューヨーク連銀製造業景況指数(予想:15.00、5月:19.01)
22:00 米・4月対米証券投資・長期有価証券(株式スワップ等除く)(予想:+300億ドル、3月:+40億ドル)
22:15 米・5月鉱工業生産指数(前月比予想:+0.5%、4月:-0.6%)
22:15 米・5月設備稼働率(予想:78.9%、4月:78.6%)
23:00 米・6月NAHB住宅市場指数(予想:47、5月:45)
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