欧米為替見通し:中東の地政学的リスク回避の円買い VS 有事のドル買い
[14/06/25]
提供元:株式会社フィスコ
提供元:株式会社フィスコ
注目トピックス 市況・概況
本日25日の欧米市場のドル・円は、中東の地政学的リスクへの警戒感から上げ渋る展開が予想される。
ドル・円のテクニカル分析では、一目均衡表の雲(101円89銭-102円61銭)の中での推移となっており、下値支持帯は、200日移動平均線の101円65銭付近となる。
シカゴVIX指数(恐怖指数)が2007年以来の10台に落ち込んだことで、2007年8月の「パリバショック」、2008年9月の「リーマン・ショック」の再現が警戒されている。また、「シカゴVIX指数」と「SKEW指数」は、「ブラックスワン」の飛来の可能性を示唆していることで、予断を許せない状況が続く。
オバマ米大統領が「シェールガス革命」により中東原油への依存度が逓減するため、中東の警察官役を退きつつあることで、国境線を越えたシーア派とスンニ派の抗争が激化しつつある。
米国とソ連が冷戦で対峙していた「冷戦時代」は、国際的な紛争時は、「有事のドル買い」として、米国ドルが避難通貨として選択されてきた。しかし、ソ連が冷戦に敗れて崩壊し、ロシアとなった時点から、中東などでの紛争は、米国が関与していることでドル売り要因となった。
ロシアによるクリミア併合により、第2次冷戦時代となり、米国が中東から撤退しつつあることで、「有事のドル買い」となる可能性に要注意か。
【今日の欧米市場の予定】
20:00 米・先週分MBA住宅ローン申請指数(前回:-9.2%)
21:30 米・5月耐久財受注(前月比予想:0.0%、4月:+0.6%)
21:30 米・1-3月期実質国内総生産(GDP)確定値(前期比年率予想:-1.8%、改定値:-1.0%)
22:45 米・6月マークイットサービス業PMI(予想:58.0、5月:58.1)
02:00 米財務省5年債入札(350億ドル)
<KO>