後場に注目すべき3つのポイント〜日銀は金融政策の「現状維持」を決定
[14/07/15]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
15日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
・大型株主導で日銀会合「現状維持」後の上昇に期待か
・ドル・円は101円61銭付近、日銀の金融政策「現状維持」への反応は限定的
・後場は黒田日銀総裁会見待ちのムードになりやすい、引き続き材料株での値幅取りに
■大型株主導で日銀会合「現状維持」後の上昇に期待か
日経平均は続伸。119.84円高の15416.66円(出来高概算11億6000万株)で前場の取引を終えている。米国市場の上昇の流れを受けて買いが先行し、その後も上げ幅を広げるなか、7日以来の15400円を回復。これによりアベノミクス以降は初の5日続落となった先週の下落部分をほぼ吸収してきている。
東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が1000を超えており、全体の6割を占めている。規模別指数では大型、中型、小型株指数ともに上昇しているが、そのなかでは大型株指数の強さが目立つ。セクターでは、ゴム製品、その他金融、不動産、保険、非鉄金属、鉄鋼、食料品、銀行などが強い。一方で、空運のみが小幅に下落している。
日経平均は先週の下落部分をほぼ吸収してきており、相場の強さが目立つ。物色の流れは中小型株や低位材料株などから、主力大型株にシフトしてきているように映る。ただし、ファナック<6954>がマイナス圏で推移しているほか、ソフトバンク<9984>も伸び悩みをみせている。その分、昨日弱かったファーストリテ<9983>がけん引する格好だが、15400円からの一段高については強弱感が対立しやすいところ。
また、日銀会合での結果を受けての動向が注目される。このところは、現状維持でもネガティブ視されず、上昇をみせていたこともあり、期待感は高まっているだろう。しかし、15、16日にはイエレン連邦準備制度理事会(FRB)議長が上院銀行委員会、下院金融委員会で半期に一度の議会証言を行う。市場の関心が集まりやすく、上値追いも慎重になりやすい。そのため、堅調な展開ながらも、直近戻り高値接近では上値の重さも意識されそうだ。
■ドル・円は101円61銭付近、日銀の金融政策「現状維持」への反応は限定的
ドル・円は101円61銭付近で推移。ドル・円は、日銀が金融政策決定会合で金融政策の「現状維持」を決定したが、大方の予想が現状維持になっていたため、目立った反応はみられていない。東京株式市場の強含みで下げ渋る展開のなか、黒田日銀総裁会見を見極めたいとのムードから小動きになっている。ユーロ・ドルは、1.3615ドルから1.3626ドルで推移。ウクライナ紛争への警戒感から上げ渋る展開。ユーロ・円は、138円32銭から138円41銭で推移。
12時13分時点のドル・円は101円61銭、ユーロ・円は138円35銭、ポンド・円は173円55銭、豪ドル・円は95円48銭付近で推移している。
■後場のチェック銘柄
・日銀は金融政策決定会合で金融政策の「現状維持」を決定、市場予想通りで反応薄
・格安スマホ関連は上げ幅縮小、資金の逃げ足は速いが好循環物色の流れは継続
・後場は黒田日銀総裁会見待ちのムードになりやすい、引き続き材料株での値幅取りに
☆後場の注目スケジュール☆
<国内>
15:30 黒田日銀総裁、記者会見
<KO>