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前場に注目すべき3つのポイント〜燃料電池関連に短期資金の関心が向かうか

注目トピックス 市況・概況

16日の前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:モメンタム株下落の影響を警戒も主力株を中心に底堅い展開か
■外資系証券の注文動向:差し引き310万株の売り越し
■前場の注目材料:JX日鉱日石エネルギー、燃料電池車向け水素ステーションを100ヵ所設置へ

■モメンタム株下落の影響を警戒も主力株を中心に底堅い展開か

☆日経225想定レンジ:上限15450円-下限15350円

16日の東京市場は主力大型株を中心に底堅い展開が見込まれる。15日の米国市場ではJPモルガンやゴールドマン・サックスの予想を上回る決算が好感された。一方、注目されたイエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長の議会証言では、株式や不動産など資産価格全体の水準は妥当だが、ソーシャル・メディアやバイオなど一部は割高との見解を示した。この発言を受けてNYダウは上げ幅を縮め、ナスダックは大きく下落している。シカゴ日経225先物清算値は大阪比5円安の15395円、円相場は1ドル101円65銭辺りで推移している。

FRB議長が特定業界にコメントするのはかなり異例であり、これを受けて、ソーシャルネットワークのフェイスブックやリンクトインが下落したほか、医薬品・バイオテクノロジーが下げている。モメンタム株下落の影響は、新興市場の中小型株への換金売りに向かわせそうである。足元でソーシャルゲーム関連などが動意付いていたこともあり、売り一巡後の底堅さを見極めたいところか。

一方、JPモルガンは減益だったが、債券トレーディング収入が想定ほど落ち込まず、アナリスト予想を上回った。また、ゴールドマン・サックスは、こちらも債券トレーディング収入の落ち込みが小幅だったことから、予想に反して増益だった。前日のシティ・グループの決算も予想を上回るなど、金融セクターへの安心感につながりそうだ。

そのほか、半導体大手インテルが取引終了後に発表した7-9月期売上高見通しは、一部のアナリスト予想を上回ったことから時間外で上昇している。主力ハイテク株や関連株などへの手掛かり材料になろう。テーマ物色としては、JX日鉱日石エネルギーは水素ステーションを、2018年度をめどに100ヶ所設置すると報じられている。前日には燃料電池として岩谷産<8088>が1992年1月以来の水準を回復しており、水素関連への資金集中が強まりそうである。

■外資系証券の注文動向:差し引き310万株の売り越し

朝の外資系証券5社経由の注文状況は、売り1060万株、買い750万株、差し引き310万株の売り越しとの観測。なお、直近5日分の注文動向は以下の通り。

7月9日(水):290万株の売り越し
7月10日(木):410万株の売り越し
7月11日(金):560万株の売り越し
7月14日(月):170万株の売り越し
7月15日(火):100万株の売り越し

■前場の注目材料

・建設費、人手不足や資材高で21年ぶり高騰
・JX日鉱日石エネルギー、燃料電池車向け水素ステーションを100ヵ所設置へ
・燃料電池関連を中心にテーマ銘柄、材料株での循環物色は継続か、資金の逃げ足の速さには注意

☆前場のイベントスケジュール

<海外>

11:00 中・4-6月期国内総生産(前年比予想:+7.4%、1-3月期:+7.4%)
11:00 中・6月小売売上高(前年比予想:+12.5%、5月:+12.5%)
11:00 中・6月鉱工業生産(前年比予想:+9.0%、5月:+8.8%)



<KO>

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