後場に注目すべき3つのポイント〜値動きの軽い中小型株での値幅取りが継続
[14/09/09]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
9日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
・基本こう着だが15875円に向けたトレンドを意識
・ドル・円は106円29銭付近、日米の円安容認観測などでドル買い
・自動運転関連の一角などに物色、値動きの軽い中小型株での値幅取りが継続
■基本こう着だが15875円に向けたトレンドを意識
日経平均は続伸。47.47円高の15752.58円(出来高概算10億4000万株)で前場の取り引きを終えている。8日の米国市場は高安まちまちだったが、円相場が1ドル106円台に乗せる中、輸出関連に買いが向かう流れに。ただし、15800円には届かず、寄り付きで15795.82円を付けた後は、日中値幅60円程度の狭いレンジ取引となっている。
セクターではソフトバンク<9984>が引き続きアリババ上場を控えて含み益を手掛かりに続伸しており、情報通信が上昇率トップ。そのほか、保険、海運、ゴム製品、機械、輸送用機器などがしっかり。一方で、ガラス土石、鉱業、サービス、不動産、食料品などが冴えない。東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が上回っており、ソフトバンクなど指数インパクトの大きい主力大型株が支える展開となっている。
日経平均は寄付きを高値に上げ幅を縮めており、これで5営業日連続の陰線を形成している。週末の先物オプションSQを控えているほか、メリルリンチの大規模セミナー開催に伴う機関投資家の市場参加減少により、想定内のこう着といったところであろう。昨日は後場に入り急速に商いが細ったこともあり、トレンドは出難い状況になりそうである。
ただ、円相場は1ドル106円20銭辺りと、朝方から円安基調が続いている。テクニカル面ではボリンジャーバンドのバンドが切り上がりをみせており、+2σは15895円辺りまで上昇。+2σを意識したトレンド形成は、引き続き期待されるところである。基本はこう着となるが、権利行使価格の15750円処での底堅さが意識されてくるようだと、その上の行使価格である15875円に向けたトレンドを意識しておきたい。
■ドル・円は106円29銭付近、日米の円安容認観測などでドル買い
ドル・円は、106円29銭付近で推移。アジア市場でドル・円は106円33銭まで上昇し、今年の高値を更新。市場参加者の間では、日本政府は円安を望んでおり、米国もこれを理解しているとの見方が広がっており、1ドル=110円を目指す流れになりつつある。
12時22分時点のドル・円は106円29銭、ユーロ・円は136円80銭、ポンド・円は170円80銭、豪ドル・円は98円40銭付近で推移している。
■後場のチェック銘柄
・円安進行やソフトバンク<9984>の強含みが支援も日経平均は想定内の膠着
・自動運転関連の一角などに物色、値動きの軽い中小型株での値幅取りが継続
・後場も手掛けづらい状況で動意付いた銘柄に追随する戦略に
☆後場の注目スケジュール☆
<国内>
12:45 30年国債入札結果発表
15:00 8月工作機械受注(7月:前年比+37.7%)
<KO>