今日の為替市場ポイント:ギリシャ懸念
[14/12/30]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
昨日29日のドル・円相場は、東京市場では120円60銭から120円18銭で推移。欧米市場では120円73銭まで反発し、120円62銭で取引を終えた。
本日30日のドル・円は120円50銭前後で推移か。日本円の先安観は後退していないことから、ドル・円の下げは120円台前半までにとどまりそうだ。
29日に行われたギリシャ議会における次期大統領選出選挙では、選出に十分な票が獲得できず、総選挙実施が確定的となった。専門家によると、急進左派連合(SYRIZA)を含めた連立政権が誕生する可能性が高いとみられている。
ギリシャの債務問題に対する懸念が高まっているが、この問題に詳しい市場関係者の間では、IMFによる一部融資が返済不能となり、欧州中央銀行(ECB)が保有しているギリシャ国債の一部が債務不履行となる可能性が高いとみられている。
こうした事情から、来年1月に行われる総選挙でSYRIZAを中心とする連立政権が誕生しても、連立政権は緊縮財政を維持するのではないか、との声が聞かれている。ただし、このような意見は楽観的であり、SYRIZAが構造改革の撤回方針を断念せず、総選挙前にかけてギリシャの債務問題に対する懸念は一段と高まるとの見方が多い。ギリシャの債務問題に対する懸念が高まった場合、ECBは追加緩和を急ぐのではないか、との指摘も出ている。
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