今日の為替市場ポイント:英国がアジアインフラ投資銀行への参加を表明
[15/03/16]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
先週末13日のドル・円相場は、東京市場では121円27銭から121円57銭で推移。欧米市場では一時121円14銭まで下げたが、121円43銭で取引を終えた。
本日16日のドル・円は121円台で推移か。米国株の下落を意識してリスク選好的な円売りはやや抑制される可能性がある。
アジア地域のインフラ整備を支援することを目的として、中国が設立を主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)に英国が参加を表明した。オズボーン財務相は、「AIIBの設立国として参加することは、英国がアジアとの相互投資によって成長する大きな機会となる」との声明を発表している。
G7では、英国以外にドイツやフランスが参加する可能性がある。また、オーストラリア、韓国はAIIBに参加する方向で調整を進めているようだ。中国政府は日本の参加を歓迎するとの意向を表明した。麻生財務相は、融資の審査や組織運営に不安があることを理由に、日本の参加が難しいとの認識を示したが、米国が日本の参加を望んでいないことを意識した発言ではないかとみられる。
なお、中国財政省の史次官は9日付の中国紙・21世紀経済報道との会見で、「AIIB設立は戦後のブレトンウッズ体制に挑戦する狙いはない」との見方を示したが、より多くの国が参加することによって世界銀行・国際通貨基金(IMF)の体制やドルの地位が大きく揺らぐことは避けられないとの声が聞かれている。
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