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前場に注目すべき3つのポイント〜ファーストリテ決算は市場コンセンサスを上振れ

注目トピックス 市況・概況

10日の前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:2万円到達で達成感も、押し目待ちに押し目なしの状況意識
■外資系証券の注文動向:差し引き480万株の買い越し
■前場の注目材料:市場コンセンサス上振れ決算を発表したファーストリテ<9983>が指数を押し上げへ

■2万円到達で達成感も、押し目待ちに押し目なしの状況意識

10日の東京市場は堅調な展開が見込まれ、日経平均は15年ぶりに2万円の大台を回復することになろう。9日の米国市場では引き続き早期利上げ観測の後退が材料視されたほか、欧州市場の上昇が好感された。また、原油価格の上昇を受けて、エネルギー関連株は上げを主導した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比165円高の20085円となり、これにさや寄せする格好から、2万円回復が見込まれる。

9日大引け後に上方修正を発表したファーストリテ<9983>は、ADR(米国預託証券)で1231円高の49731円(+2.54%)となった。ファーストリテがこれにさや寄せする格好だと日経平均を48円程度押し上げる格好になるため、同社の動向が注目されそうだ。また、本日はオプション特別清算指数算出(SQ)となる。SQ値が2万円を上回って決まる可能性があり、これが上値抵抗となるのか、支持線となるのかで、その後の市場のムードも大きく変わりそうである。

なお、市場参加者の見方などをみると、2万円到達で達成感が強まるとみている参加者が大勢のようにみられる。バブルを警戒する向きや過熱警戒感から利益確定の売りが強まる可能性もありそうだ。しかし、これまでの動きをみても戻り局面で利益確定の動きは出ている半面、先高期待が強いなかでも積極的に上値を買っている動きもない。年金資金が主体となるなかで、官製相場による株価のゆがみを警戒する声も聞かれるなか、買い方の利食いが進むことによって、反対に需給は軽くなっているだろう。

いったんは2万円で達成感も出たとしても、より押し目買い意欲が強まるとみられ、押し目待ちに押し目なしの状況を意識しておく必要もありそうだ。物色はファーストリテが強い値動きを続けてくるようだと、小売セクターへの波及に。そのほか、2万円回復で達成感が強まるようだと、相対的に出遅れている銘柄や低位材料株の水準訂正を狙った動きが強まりやすいだろう。

■外資系証券の注文動向:差し引き480万株の買い越し

朝の外資系証券6社経由の注文状況は、売り1000万株、買い1480万株、差し引き480万株の買い越しとの観測。なお、直近5日分の注文動向は以下の通り。

4月3日(金):150万株の売り越し
4月6日(月):10万株の買い越し
4月7日(火):60万株の売り越し
4月8日(水):120万株の買い越し
4月9日(木):90万株の買い越し

■前場の注目材料

・市場コンセンサス上振れ決算を発表したファーストリテ<9983>が指数を押し上げへ
・4月第1週の外国人投資家による日本株買い越し額は今年最大
・都心のオフィス空室率、低下ペースが鈍化

☆前場のイベントスケジュール

<国内>

08:30 閣議後、閣僚会見予定

<海外>

10:30 豪・2月住宅ローン(前月比予想:+3.0%、1月:-3.5%)
10:30 中国・3月消費者物価指数(前年比予想:+1.3%、2月:+1.4%)
10:30 中国・3月生産者物価指数(前年比予想:-4.8%、2月:-4.8%)



<KO>

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