17日の米国市場ダイジェスト:ダウは279ドル安、中国政府の空売り規制緩和、ギリシャ債務問題再燃を嫌気
[15/04/20]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
■NY株式:ダウは279ドル安、中国政府の空売り規制緩和、ギリシャ債務問題再燃を嫌気
NYダウ ナスダック
終値 :17826.30 終値 :4931.81
前日比:-279.47 前日比:-75.98
始値 :18102.56 始値 :4966.11
高値 :18102.56 高値 :4974.09
安値 :17748.53 安値 :4912.33
17日の米国株式相場は下落。ダウ平均は279.47ドル安の17826.30、ナスダックは75.98ポイント安の4931.81で取引を終了した。中国政府が空売り規制を緩和すると伝わり同国株安への懸念が強まったことや、ギリシャ債務問題を受けた欧州株安を受け、大幅下落。また、3月消費者物価指数や4月ミシガン大学景況感指数が概ね良好な内容となり、早期利上げへの警戒感が強まったことも下げ幅を拡大する要因となり、終日軟調推移となった。ダウは一時350ドルを超す下落となる場面もあった。セクター別でも全面安となり、メディアやソフトウェア・サービスの下落が目立った。
クレジットカードのアメリカン・エキスプレス(AXP)は、決算内容が嫌気され下落。住宅建設のレナー(LEN)は16日に発表された3月住宅着工件数・建設許可件数を受けて軟調推移。投資銀行のゴールドマン・サックス(GS)は、一部アナリストによる投資判断引き下げを受け、売られた。清涼飲料のコカ・コーラ(KO)は、中国の清涼飲料企業を約4億ドルで買収したが、小幅下落となった。一方で、玩具メーカーのマテル(MAT)は、決算内容が好感され上昇した。
ブルームバーグの取引システムが世界的に使用不能となり、混乱が広がった。大半の顧客へのサービスは復旧したものの、値動きが把握しづらくなったことで、英国債入札が延期されたほか、欧州株式市場のボラティリティーが高まるなどの影響が発生した。
(Horiko Capital Management LLC)
■NY為替:ドル・円は118円93銭、米国の3月コア消費者物価指数が予想外に上昇
ドル・円は118円65銭から119円27銭まで上昇後、118円93銭で引けた。米国の3月コア消費者物価指数が予想外に上昇したこと、米国の4月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値が予想以上に改善したことを背景に債券利回り上昇に伴うドル買いが強まった。その後、インフレ期待の低下や株安を受けて米国債利回りが低下に転じドル売りが再燃。
ユーロ・ドルは、1.0843ドルから1.0734ドルへ下落し1.0805ドルで引けた。ユーロ・円は、128円70銭から127円99銭へ下落。株安を嫌気したリスク回避の円買いが優勢となった。ポンド・ドルは、1.5048ドルから1.4921ドルへ下落。ドル・スイスは、0.9500フランから0.9565フランまで上昇した。
■NY原油:反落で55.74ドル、米稼動中リグ減少ペース鈍化、NYダウ大幅安で売り先行
NY原油は反落(NYMEX原油5月限終値:55.74 ↓0.97)。56.88ドルまで上昇した後、55.31ドルまで下落した。この日発表の米国の4月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値が上振れで上昇し、3月景気先行指数も上昇を維持したことから、需要増期待などで原油の買いが一時強まった。
その後、米ベーカー・ヒューズ社が、米国内の石油掘削装置(リグ)稼働数を発表。稼動中リグは前週比26基減の734基になったが、減少ペースが前回(42基)から大きく鈍ったことから、生産量低下観測が後退、売りが優勢になった。NYダウの大幅安も重石になった。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 15.56ドル -0.23ドル(-1.46%)
モルガン・スタンレー(MS) 36.75ドル -0.61ドル(-1.63%)
ゴールドマン・サックス(GS)197.35ドル -2.86ドル(-1.43%)
インテル(INTC) 32.47ドル -0.40ドル(-1.22%)
アップル(AAPL) 124.75ドル -1.42ドル(-1.13%)
グーグル(GOOG) 524.05ドル -9.75ドル(-1.83%)
フェイスブック(FB) 80.78ドル -1.53ドル(-1.86%)
キャタピラー(CAT) 83.28ドル -1.06ドル(-1.26%)
アルコア(AA) 13.46ドル +0.01ドル(+0.07%)
ウォルマート(WMT) 77.88ドル -1.36ドル(-1.72%)
スプリント(S) 5.11ドル +0.01ドル(+0.20%)
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