欧米為替見通し:ギリシャの債務問題への警戒感
[15/04/22]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
本日22日の欧米市場のドル・円は、24日のユーロ圏財務相会合に向けて、ギリシャの債務問題への警戒感から上げ渋る展開が予想される。
国際支援団と債務交渉を続けているバルファキス・ギリシャ財務相は、かつて「ギリシャはユーロ圏に参加すべきではなかったが、参加した以上は離脱すべきではない。ユーロ圏はチェックアウト出来ないホテル・カリフォルニアみたいなものである」と述べていた。
そして、2010年のギリシャ金融危機の頃、「ユーロ内でデフォルトする、と単に発表すべきである。そして、ドイツを 指差して、この問題をあなた方ご自身で解決できるでしょう、と言えばよい」と述べていた。
ユーロは、厳格な財政面での参加基準「安定成長協定」を設けていたことで、参加国のデフォルト(債務不履行)は想定されておらず、ましてや、ユーロ圏からの離脱という事態も想定されていない。
バルファキス・ギリシャ財務相は、ユーロ圏でのデフォルト(債務不履行)国という想定外の事態を人質にして救援プログラムの残金72億ユーロの支払いを要求している。
しかし、2008 年のノーベル経済学賞受賞者のクルーグマン氏は、「もしもギリシャがユーロから追い出されたとすれば、その理由は、ブリュッセルとフランクフルトがギリシャの銀行システムを事実上人質として手放さないことに決めて、ギリシャが身代金を払うことを拒否したためである」と警鐘を鳴らしていた。
【今日の欧米市場の予定】
17:00 南ア・3月消費者物価指数(前年比予想:+4.1%、2月:+3.9%)
17:30 英中央銀行金融政策委員会(MPC)の議事録公表(4月開催分)
20:00 トルコ中央銀行が政策金利発表(指標レポレートは7.50%で現状維持の予想)
20:00 米・先週分MBA住宅ローン申請指数(前回:-2.3%)
22:00 米・2月FHFA住宅価格指数(前月比予想:+0.5%、1月:+0.3%)
23:00 米・3月中古住宅販売件数(予想:503万戸、2月:488万戸)
23:00 ユーロ圏・4月消費者信頼感指数速報値(予想:-2.5、3月:-3.7)
米企業決算:ボーイング、コカコーラ、AT&T、テキサス・インスツルメンツ、フェイスブックなど
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