欧米為替見通し:土曜日のトラウマ:サタデーナイト・スペシャル
[15/06/26]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
本日26日の欧米市場のドル・円は、明日27日のユーロ圏財務相会合でのギリシャの命運決定を控えて上げ渋る展開が予想される。
1979年10月6日(土曜日)、ボルカー第12代FRB議長が、緊急連邦公開市場委員会(FOMC)を開催した後、金融政策の軸足をFF金利からマネーサプライに変更したことで債券市場は暴落し、「サタデーナイト・スペシャル」のトラウマが残った。
明日27日(土曜日)のユーロ圏緊急財務相会合でギリシャに対する救済打ち切りが決定された場合、ギリシャのデフォルト(債務不履行)懸念、ユーロからの離脱懸念が高まることになる。
29日月曜日のドル・円相場は、オセアニア市場で「窓」を空けて下放れ、下値支持線である122円処を下回る120-121円付近での取引開始が予想される。
6月30日にギリシャへの第2次救済プログラムが失効し、国際通貨基金(IMF)への債務返済期限が到来する。
ラガルド国際通貨基金(IMF)専務理事は、ギリシャが6月30日に債務を返済しなければ、7月1日からギリシャはデフォルト(債務不履行)に陥ると警告している。 欧州中央銀行(ECB)の緊急流動性支援(ELA)は、救済プログラムの延長を前提としており、打ち切られた場合は、リスボン条約が禁止しているユーロ加盟国への財政ファイナンスとなるため命綱が断たれる可能性が高まることになる。
ギリシャがデフォルト(債務不履行)に陥り、ユーロ圏からの離脱を余儀なくされた場合、プーチン・ロシア大統領が「サタデーナイト・スペシャル」を発射して、北大西洋条約機構(NATO)と欧州連合(EU)に楔を打ち込む橋頭堡を確保することになるのかもしれない。
【今日の欧米市場の予定】
・23:00 米・6月ミシガン大学消費者信頼感指数確定値(予想:94.6、速報値:94.6)
・23:45 カーニー英中銀総裁講演(市場について)
・01:45 ジョージ米カンザスシティー連銀総裁講演(支払いシステム関連)
・欧州連合(EU)首脳会議
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