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後場に注目すべき3つのポイント〜ボトム意識も中国不安定で押し目拾いも慎重に

注目トピックス 市況・概況

20日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・ボトム意識も中国不安定で押し目拾いも慎重に
・ドル・円は123円93銭付近、日経平均と上海株の値動き注視
・前日に軟化したインバウンド関連の見直しなどにも注目


■ボトム意識も中国不安定で押し目拾いも慎重に

日経平均は続落。122.49円安の20100.14円(出来高概算10億3000万株)で前場の取引を終えた。19日の米国市場では、中国経済の減速懸念を背景に原油価格が6年ぶりの安値を更新したことが嫌気された。シカゴ日経225先物清算値は大阪比130円安の20100円となり、これにさや寄せする格好から始まった。

その後は上海の動向を見極めたいとする模様眺めムードのなか、上海の安い流れを受けてじりじりと下げ幅を広げる展開に。ただし、2万円の節目接近で売り込みづらいほか、ソフトバンクグ<9984>が日経平均を下支えする格好となり、日経平均は20100円処での攻防をみせている。

セクターでは情報通信、陸運、不動産、繊維、空運がしっかり。一方で、保険、鉱業、ゴム製品、石油石炭、鉄鋼、銀行、輸送用機器などが軟調。東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1300を超えており、全体の7割を占めている。

日経平均は7月下旬につけた安値水準とのボトム形成が意識されている。また、一目均衡表では雲上限に接近しているほか、26週線に近づいており、売り込みづらいところである。しかし、中国が不安定な中では積極的に押し目買いは入れづらく、内需系やディフェンシブ辺りに絞られそうである。

なお、国際通貨基金(IMF)は19日、中国の人民元をIMFの公式準備通貨として採用することは、少なくとも今後1年間はないことを示唆したと報じられている。IMF理事会は、準備資産である特別引き出し権(SDR)の構成通貨を来年9月30日まで現行のまま維持することを承認している。人民元のSDR採用が見送られたことから、元切り下げの流れが続くとの見方もあり、しばらくは中国の動向を見守ることになりそうだ。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■ドル・円は123円93銭付近、日経平均と上海株の値動き注視

ドル・円は123円93銭付近で推移。東京市場は欧米株安を嫌気し、リスク回避的な動きが弱まっていないようだ。ただ、日経平均株価の下げ幅が一時100円超に拡大したものの、顧客筋のドル買いが観測され、ドルは123円80銭台で下げ止まった。

足元で国内株の下げは想定の範囲内との見方から、現時点では目先ドル売りに振れるとの警戒感は低いとみられる。

ただ、前日の取引で一時5%安から切り返した上海総合指数は、今日はやや弱含む展開で、引き続き値動きが注目される。前日のように上海株が大きく下げる場面ではドル売りが広がる可能性もある。

12時26分時点のドル・円は123円93銭、ユーロ・円は137円98銭、ポンド・円は194円32銭、豪ドル・円は91円04銭で推移している。

(為替・債券アナリスト 吉池威)


■後場のチェック銘柄

・ファナック<6954>、Fリテ<9983>、デンソー<6902>が日経平均を押し下げ
・原油安メリットセクターとして、海運や空運などに関心むかうか
・前日に軟化したインバウンド関連の見直しなどにも注目


☆後場の注目スケジュール☆

<国内>
・特になし

<海外>
・15:00 独・7月生産者物価指数(前年比予想:-1.3%、6月:-1.4%)
・15:45 ウィリアムズ米サンフランシスコ連銀総裁講演原稿公表(ジャカルタ)



<SY>

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